ツナのコンビーフ風/パテ風

いつもの常備菜「マグロのコンフィ」の発展版。


まずはツナのコンフィのおさらいから。

  1. スーパーでマグロのあら(血合いなど)をget。
  2. あらは血やこけらの残りなどをペーパータオルなどで掃除した後、サクのまま塩とローレルパウダーをまぶし、ジップロックに入れて、グレープシードオイルをそそいで封をする。
  3. 炊飯器の内釜にジップロック*1ごと入れて、沸騰した湯を浸るくらいまで注ぎ、炊飯器を保温にして2時間ほど置く。


下処理。

  1. ジップロックから火の通ったマグロのあらを取りだし、適当な大きさに裂きながらボウルに移す。このときに大きな骨や固いスジなどがあれば取り外す。
  2. ボウルの中身にローレルパウダーと塩胡椒を少し追加で振って、すりこぎなどで搗き潰して繊維を小さくしていく。
  3. ほどほどまで潰したところで、ジップロックに残っていた油とスープをボウルに戻し、へらなどでよく混ぜ合わせる。
  4. まだ熱いうちに別のジップロックに入れてエア抜きした後、冷凍。*2


使うとき。

  1. ジップロックから必要な分ずつ取り分ける。
  2. ボウルなどに移し、凍ったまますりこぎで身を潰していく。
  3. 細かく搗いていって、ここにチリペッパー+マヨネーズまたはシーザーサラダドレッシングを投入して、よく混ぜる。
  4. 粗さを残して搗くとコンビーフ風。滑らかになるまで搗くとパテ風。マヨ/ドレを多くすると緩くなる。
  5. できあがったものは、サラダに入れるなり別の料理の具材にするなりで。


最終段階で取り損ねていた骨が出てきたら、その都度取り除くこと。
ツナのコンフィはたくさんできるわりに日持ちにも限界がある。加熱後密封/冷凍してしまえば、1カ月くらいまで延長可能。*3







……今気付いた。新年明けすぎましておめでとうございました。
さぼり記は閉鎖も放棄もしてませんが、ペースダウンです。

*1:余裕があれば半日ほどおいてから。そのまますぐに加熱しても問題なし。

*2:冷凍と言いつつも、油分が多めだとかっちかちにはなりません。油分を抜いた状態で冷凍しても可。

*3:冷凍庫焼けしないようにするための油分追加です

kindle Paperwhite

Paperwhiteの現物が19日に届いた……のだが、出かけていて受け取れなかった。
20日に改めて受け取り、諸々のセットアップを経て現在に至る。

開封の儀wについて詳しくは以下に。

【見せて貰おうか!】 Kindle Paperwhite、開梱の儀 【電子インクの実力とやらを!】
http://togetter.com/li/410296

まず、購入から登録までについては開梱の儀でも触れているけれども、Wi-Fiの設定とアカの設定のみ。アカの設定は既にAmazonにマイキンドルを開いており、なおかつAmazonからの購入でkindleを入手していればパスワード登録以外は「すべてお膳立てされてる」という感じ。


先に短所から言う。
Paperwhiteは機能的には絞られていて閲覧専用機に限りなく近いけど、一応URLをブラウズするブラウザも備わってはいる。いるけど、モノクロ16階調の電子インクの表示能力から言えば、快適性を求めるのは間違い。
背景は白い。これは確かにkindle3と比較しても遙かに白くて見やすいが、その分、ベタが黒くない。広範囲な黒ベタはかなり苦手とみた。もちろん、輝度を下げて背景白の発色を抑えれば黒ベタも相応には黒くなるが、そうすると見にくさも増える。
画面書き換え能力はiPadやFireHDなどと比べるまでもなく遅いw
またたきして、残像残しながら「えっこいしょ」と画面が切り替わるレベルw


旧型から良くなったところは次の通り。
画質、というか表示能力は飛躍的に高くなり、細密画像の表示も出切るようになった。
筐体が小さくなり、画面は少し大きくなった。
「本を読む=活字を追う」のが主目的ならこれで十分だと思う。
少なくとも、同じ筐体で「映像も音楽もメールもネットも」を望むなら、FireHDかiPad買うべきだ。
ただ、「カバンに入れっぱなし、読書中の電池切れは気にしないでいい」に重きを置くなら、やっぱPaperwhiteだろって気はする。


使用感というか、物足りなさはある。
ただこれは、Paperwhiteの問題というよりkindleの仕様の問題だとは思うんだけど……まず、PDFの開き方向が選べない。左開き固定になっているので、縦組み右開きを念頭に作られた日本語のPDF文書は、【開けるけど左開き】になる。まあ、テキストを追うだけで見開き表示するわけじゃないからそこは気にしなくてもいいのかもしれないけど、やっぱ気になると言えば気になる。
現状では、青空文庫のルビ付きxmlファイルをパーソナルドキュメントとして転送すると、横組み/ルビは《 》で表示され、ルビにはならないみたい。
プレーンテキストを流し込んだときに、縦組み/横組みの選択、右開き左開きの選択が最低でもできるようにならないと、活字中毒の本を買って読む日本人には、まだまだ納得いきかねるんじゃないかなあ。


ガジェット好きとしての評価と、「本読む日本人」としての評価にはそこらへん、若干温度差があるのは確か。



ちなみに、「何か試しに買ってみるか」と思った本は、あらかた既に「紙で買ってた」orz
同じ本をもう一度買い直すのはなんとも悔しいのでw、次に何か新刊が出たら電子書籍で買おうとか思うんだけど、多分うっかり忘れて本屋の店頭で気付いて買うような気がする。
Amazonで探さないと見つからないような本については、kindle本があればそちらを、とも思うけど、新刊ですらまだまだ必ずkindleでも出てるってわけじゃないので、そこらへんは環境待ち様子見。

Kindleがようやく本当に上陸

Kindleがくるぞー!」

と叫ばれ続け、そのたびに「日経新聞は狼少年」と呼ばれ続けてきたKindleが、ようやく発売の運びとなるらしい。
部外者wの憶測としては、「大手出版社との交渉がようやく結実した」ということなんだろうな、と。(そして、結実の後の契約面の整理とデータコンバートがある程度進んだってことだろう、と)


閲覧装置としての電子書籍リーダーはiOS端末(iPhone/iPad)、Android端末(スマホタブレット)、その他、色々と仕掛けられてきたけど、電子書籍閲覧端末というのはあくまで「システム全体の末端にぶら下がるUI」でしかなく、それをぶら下げるインフラであるとか、ペイシステムであるとか、コンテンツの「永続性の保証」であるとか、コンテンツの多彩さ&蓄積であるとか、そういうものを「総合的なパッケージ」として提供できるところが最終的な勝ち組になるんだろうなあ、と眺めてきた。

【コンテンツ屋さんの視点】 電子書籍の端末にコンテンツ側が求めること 【ハード屋さんの視点】
http://togetter.com/li/213059

電子書籍を巡る状況

というのは、2010年とあまり変わってない。
いや、各社が交渉のテーブルにつき、実際に資産を提供し合うところにまでたどりついているわけだから、進展はしているとは思う。
が、「誰が電子書籍を買うのか?」という点と、「電子書籍製作のコスト」と、その他はあんまり変わってる気がしない。


電子書籍が普及すれば、5年前の新刊(旬を終えた本)が再版されるので著者がまた儲かる」

それはないです。
新刊なら販売のための営業、宣伝もされるけど、「たくさんあるバックナンバーのうちのひとつ」に埋もれた、再版電子書籍はそんな労力掛けられないので、出ていることそのものが読者に知られないまま埋もれていきます。レイダース(インディー・ジョーンズ第一作)のラストシーンの巨大倉庫のように。


「端末の性能が良ければ皆電子書籍を使うようになる」

重要な事だとは思うけど、最優先じゃない気がします。
お金を払って本を買う、本を「買ってまで読む習慣が元々ある人」が、本を買うのと同様の選択肢のひとつとして電子書籍「も」買う、ということは今後起きてくると思うけど、電子書籍を読める端末ができたから、今まで本を金払って買って読む習慣がなかった人がいきなり「買って読む」ようになるとは思わない。
つまり電子書籍人口というのは、「紙の書籍を読む人口のうちの何割か」で、その割合が紙の書籍の読者数を100とした場合に、今後限りなく100に近づいてくれていったら【いいのになあ】というレベルであって、電子書籍が普及すれば紙の本の100に対して電子書籍の購読者規模が200とか1000になる、ということは起こり得ない。
だって、なぜなら。
本よりも安く、短時間で消化できる娯楽が山ほどある現状では、「細切れの可処分時間を消化するための娯楽が、本でなければならない必然は低い」から。
30分あったら本を読むかもしれない人は、2時間あったら映画を見るかもしれない。
でも、1分しかなかったら、きっとTwitterのTLを追って、RTボタン押すことに時間を使う。
自由にできる時間=可処分時間は今後ますます、「1単位が短くなる」と思う。
全体の総量は以前と変わらないかもしれないけど、まとまって120分の余暇時間を、連続して使うということは減って、そのうち90分映画を見て、15分の移動時間の隙間でゲームをちょっとして、その隙間隙間の数十秒でTwitterをする。そういう使い方にシフトしている。
ゲームが「リビングのテレビを占有してやるもの」から、電車に揺られながらするものに変わり、トイレに立ったついでに「経過をチェックするもの」に変わったように、可処分時間=娯楽に使える空き時間は、どんどん1単位が小さくなっている。
かつてはそこに「読んで、止めて」がしやすく単価の引き下げに成功した【文庫本】が収まっていた。


電子書籍は、文庫本より廉価でなければ文庫本に勝てず、SNSゲーやTwitterより短時間ずつ消化できるものであることを、今後求められる。
そうなると、文章商品の在り方も変わってくるんだろうなあ……と、この2年間頭は回りっぱなし(´・ω・`)


>>【持ち歩きやすさ】 紙の本と電子書籍、どっちが便利? 【保存しやすさ】
http://togetter.com/li/213882

義父の手術

家人のお父さんが手術のため入院。
家人はそれに付き添い、三日ほど帰省してた。
手術は無事終わったようで、今後は感染症に警戒しつつ体力回復を待つ。切除した病巣の写真を家人が写メってきたのを見せて貰った(最近は術後説明のときに現物見せてくれるんだなあ(^^;))。
膿盆の中に動脈血に塗れて浮かぶ大腸のうち、病変部は明らかにそれと分かるほど大きかったが、ポリープは大きくても「これだ」と言われなければ素人にはわからんかもしれん。
リンパ節の切除も行い、術後の意識回復も当日のうちに済んだ。
予断を許さないが、まずは何より。


老父の二度目の手術も先週あったばかり。
そして、老父と義父は同年齢。
そういう歳なのだな。

裏や(池袋)

先だって夜の池袋を彷徨った。
新宿だと「バール生田」、東長崎だと「とりんと」か最近だと「ふーちーくーちー」。
池袋は最近だと「磯丸水産」か「魚がし日本一」といったところで、世界に冠たる繁華街を持つ街(東長崎を除く)に電車一本で行ける割に、電車一本、5分とか15分とかで地元に帰ってこられるせいか、あんまりそのへんで喫食しないというか、新規店開拓をあんまりしてない。
とはいえ、もう天狗とか和民とか飲み放題とかで元を取れる気が全然しないので――となると、俄然選択肢が狭まるお年頃……orz


家人が「バスで通りかかる道沿いに、凄く気になる店がある」と言って、その朧気な記憶を頼りに池袋南口を小一時間ほど彷徨った。
「ここか?」
「違う気がする」
「ここは魚が良さそうだが」
「酒がダメな感じ」
「ここは……おお、店がなくなってる!」
というような感じで歩き回り、ぼちぼちどこでもいいから落ち着こうかという話になった辺りで、
「じゃあ、ダメモトでもう一通りだけ見よう」
ということで通った明治通り沿いに、その店はあった。



店の名前は「裏や」。
日本酒、地酒百何十種類ほどご用意してます系のお店。
入り口はビルの一階にちょこんと出ているだけで、店は階段を下りた地下にあった。
テーブル席とカウンターがあり、金曜の夜8時過ぎ、一巡目が終わった辺りであろうのに、空席がほとんどない。カウンターに通されて、それで満席になった。その状態がほとんど閉店近くまで続いてたような。
酒の種類が尋常じゃない店というのは、正直言うと「探すと割とある」。
店主が凄く拘ってる、という店も最近は「結構ある」。
んだけど、ホールスタッフが異常に詳しい店ってのは、あるようでいてない。三〜四人ほどいたホールスタッフのほとんどが、酒の説明、味の説明、飲み方の説明ができる、ってのは結構凄い。そして、客の好みから「お奨め」を探せるというのは案外できそうでいてできない。
ワインの場合はそれに類するソムリエという職種が成立してるけど、日本酒のソムリエってのはいそうでいない。よしんば、店主がそのくらい熱意を持っていて詳しくても、そういう店主はだいたいオーナーシェフというか厨房を兼ねているので、ホールの接客にまで手が回らず、ホールが店主にいちいち確認、というパターンが多い。
家人がお奨めから一本頼むと、たまたまそれが品切れだった。
「近いので他に何かありますか?」
とたずねると、
「この辺りが近いと思います」
と、三本持ってきて、それぞれ利かせてくれた。うち一本は封切り!
お奨めを口頭で教えてくれる店はあるし、メニューに書いてる店もある。
でも、利かせてくれる店ってあんまりないんちゃう?

お通しは二種。ひじきと、もうひとつは何かの南蛮漬けみたいなもの。どちらもうまかった。
魚はちょいと値が張るが、盛り合わせをお好みで選ぶ&お任せがあって、お任せのほうがちょい安め。でもモノは確かだった。ほうぼうとイサキうまかった。
肉モノもハズレなし。
何この店。なんで今まで気付かなかったorz


そして、ここには熟成酒、貴醸酒、全麹酒が置かれていた。
試してみたいと思っていたけど、飲んだことなかった!
それも、片手両手で足りないくらいある(゚д゚lll)
この日は、〆に飲み慣れた開運(静岡)の十年熟成酒を頼んでみた。
つまみには甘いものが良さそうな気がしたので、日本酒ではあまり合わせない胡桃のキャラメリゼを合わせてみると、これがまた何これっていうかこれ本当に日本酒ですかまじですかヤバイマジヤバイ。
バーボンみたいな芳香があって、甘みの他に幽かな苦みと香ばしさがある。とろっとして長く寝かせたウィスキーみたいになってる。ナニコレ凄い。っていうか、まだまだほんの片鱗とかどういうことですかー!



……決して安い店ではなかったんだけど、間違いがひとつもない店だった。
頻繁には行けないけど、これはできる限り行かねばと思った。
良い店を発掘できました。