データ収集

体験談を聞いてまわったり、電話したり、メールもらったり、チャットで聞いたり……まあ、いろいろデータ収集をする。
同時に、「評判」についてもデータ収集をする。
編集部でアンケートハガキを見せて頂く機会ももちろんあるが、それよりもblog、掲示板、レビューなどを見て歩く機会のほうが多いかもしれない。
褒めてあると「うわーい」と喜び、数分後には「……しかし、それほどではないはずだ……」と落ち込む。
厳しい意見があると「ううーむ」と考え込み、数分後には「もおダメだ……」と落ち込む。とめどなく落ち込む。
blogのprofileにもあるが、基本的には「凹むタチ」なのである。
 
まあ、だったら自分の評判なんかわざわざ見に行かなきゃいいじゃねえかっていう話にもなるわけだが、直すべき点は直さねば、褒められたところは伸ばさねば、と日々研鑽するためには、やはり第三者から見た意見というものを直視する必要はあると思う。
僕の周辺でいちばん歯に衣着せないのは、家の妻と事務所のスタッフ。奴らは遠慮がない(笑)
ネット上のblog、レビューなどは、「超」怖い話の復活前夜くらいからあちこちを回って情報収集している。google検索からblog検索、一度でもキーワード、書名に触れて下さった方のサイトは、新刊発売後にきっちり回ってその反応を確認している。
そこまでやっても、全員に等しく評価されるということはまずない。
これはやはり、好みの問題というのが大きいのだろうとは思う。
実話怪談を好む人は緻密な描写を好まない。
創作ホラーを好む人はオチがなかったり構成が破綻している(というか伏線が解決されない)話は好まない。
そのどちらもを満足させる話というのはつくづく難しい。おそらく今の僕にはまだまだできない。まさに、修行が足りてない、のだと思われる。
それであっても、「前回は今ひとつだったが今回は良かった」というような評を読んだりすると、「あ、この人はこれが好きなんだな」とか「こういう好みの人にはこういう書き方だと受けるんだな」などという手応えや、新たな「攻め方のデータ」を得られたような気持ちになる。
 
そんなわけで、ネットを検索して手に入れられる情報の全てとは言わないまでも、検索サイトからたどれるレビュー記事/blogのかなりの部分には目を通している。掲示板のやりとりなんかもくまなく読んで、厳しい指摘なんかも次作に取り入れるようにしてはいる。
いるのだが、「じゃあ、こっちをこんなふうにしたら、どんな反応が出るのかなー?」というのを試したいという欲求にも勝てないのである(^^;)
 
つくづく、多くの読者の方に育てられているのだなあ、と痛感する。
著者というのは自分一人で育てるもんではない。
 
ちなみに、ここ最近でいちばん凹んだ批評は、「文章が同人くさい」。
 
 
 
 
 
 
…………_| ̄|○ il||li そうですか同人くさいですか……
 
 
 
 
〆切当日にそんなもんを発見して自縄自縛するのもどうかと思うわけだが、してしまうのが「僕」なんだろうなあ、とも思うのだった。
 
 
最近はこういう便利なものもあるのだった。
http://www.matome.jp/keyword/%E3%80%8C%E5%BC%A9%E3%80%8D%E6%80%96%E3%81%84%E8%A9%B1