携帯工具一式

azuki-glg2005-08-31

G-Motionでは僕は遠乗り(プチ・ツアラー)派である。
が、そういう乗り方をしているオーナーは多分あまり多くない。
ひとつには、数キロ以上の中長距離を一気に走ることができる場所そのものがあまりない、というのが理由として大きいと思う。公園や海岸で走ったとしても、走行可能範囲は数百メートルから最大でも1キロ程度かもしれない。騒音や様々な事情から、思う存分走り回れるスペースというのは、都会になるほど少なくなる。僕の場合、河川敷を行ったり来たりしているため、幸い10数キロ以上の長距離を走るチャンスを得た。
また、乗り方の問題もある。例えば、同じトラックを周回する、というコース競技のようなものはまだ成立していないが、ダートを走るにしてもトリックを極めるにしても、一度に長距離を走る必要はあまりない(走れる場所がないからそういう方向にシフトしていくユーザーが増えるのかも知れないので、このテーマはニワトリ卵かもしれない)。
加えて大きいのが、「マシントラブルへの不安と対応」ではないかと思う。G-Motionは乾燥重量で22kgある。燃料満タンで+1kg(よりやや少ないが)として、23kg。もし、修理工具を集積したスタート地点から数キロ以上離れた場所でトラブったら、そこにマシンを置いて車(バイク)などの運搬手段を取りに行くか、ポーターとして誰か助けを呼ぶか、しかない。自力で担いで帰ってくるというのが最終手段だが、たぶん腰に来る。
だから、怖くて遠乗りはできないし、フツーはあまりしない。
 
僕は遠乗りというのを楽しんでいる。もちろん、こういう乗り物なのでトラブルは怖い。
しかも、ポーターとして車を持ってるわけではなく、バイクという限られた運搬能力しかないものしかないので、工具の類もどうしても制限を受けることになる。
あれこれ取捨選択しながら携帯工具を考えた結果、現在のところは写真にあるような構成に落ち着いている。
左から順に、

  1. ボンベ式空気入れ(100均)
  2. ミニラチェット+13ミリレンチソケット
  3. ドライバーセット(黄)(100均)
  4. 英式→米式変換バルブ
  5. ドライバー+六角レンチセット(黒)
  6. 薄型スパナ(13-11)
  7. プラグレンチ+マイナスドライバー
  8. ビクトリノックス

てなところで、空気入れとビクトリノックス以外はすべてひとつのケースに収納する。
専用工具に比べたら使いにくいことこの上ないが、シャシーの分解から緩んだプラグの調整まで、チェーン脱落以外のほとんどのトラブルに、一応対応できる。
100均ドライバーセットは六角レンチセットと一部ダブるので再整理が課題なのだが、これのセットについているドライバーの軸がミニラチェットにもそのまま使えて非常に便利。
プラグレンチは19ミリ側がディープソケットになっているもので、本来はチェーンソーのメンテ用品らしい。確か400〜500円だった気がするが、小さくて非常に重宝している。
 
これらはあくまで応急用、ということで割り切ってはいるが、本格的にトラブった場合のことも考える必要が出てきた。
 
僕は遠乗り派である。実際に走るときは、これにリザーブタンクを1.35〜2.35リットル携行する。本体タンクが満タン(1リットル)だとして、38〜54kmくらい走破できる分量なのだが……そんな距離を走ることに付き合ってくれるユーザーはあまり(というかほとんど)いないわけで、自然単独行が増える。(平日の早朝にも乗るのでなおのこと増える)
単独で走って単独でトラブって、単独で……一人で動かない22kgのマシンを担いで帰るというのは、夏場だったらもう想像しただけで気が遠くなりそうである。
 
キャリーで運ぶのが現実的だが、トラブルを前提にそれを担いで走るのはシンドイ。
かなり小さく折りたためる携帯キャリーを見つけたが、耐荷重は15〜18kgまで、らしい。4kgくらい負けてくれよ、っていう気もするが、アルミ+ABS樹脂だったりするので、たぶんヒンジからばっきり行きそうな気がする。(実は50kgまで耐える上位機種があるのだが、なんか高い上にキャリーが重くてかさばるので悩んでいる)
普段はできるだけ小さくて、いざ、というときに必要最低限の役に立つ、というのが理想だ。
 
G-Motionはトラブった場合、後輪(駆動輪)はまず動かなくなる。チェーンが落ちた場合はもちろん、構造上どうしてもそうなってしまうわけで、バイクのようにはいかない。
前輪は転がってるだけだからいいとして、そうすると路駐の車を連れていく牽引車のように、後輪にだけローラー噛ませて、あとは犬の散歩用のリードでも付けてやればよいのではないか。おお、我ながらナイスアイデア
というわけで、なんかいいもんないかー、と探してみた。
で、見つけたのがセンチュリーローラーとかいう、非常にパチものくさい怪しいオモチャ。ヒーリーズのように乗るが、普通のスニーカーにローラースケートのように履いて使うのだそうで、踵の両側にキックボードのウィールのようなもの二輪がくる、というもの。ちなみに、走ると車輪が圧電素子か何かで光るらしい(笑)
2個一組で、一個の荷重が70kg。両側で140kgまで耐える。大余裕である。
去年の冬あたりにブレイクさせたかったが、ヒーリーズのブームも去り、力一杯滑った商品らしい。これはだぶついてかなり安くなってるんではないか、と探してみると、やっぱり1円くらいから出ている(余談だが、1円で出されているものを1円で落札できることはほぼない!)。
本来の定価は4000円台だったのが、ずるずる値下がりして楽天あたりで1500円+送料くらい。ヤフオクではだいたい500〜800円くらいが落札相場のようなんで、そのくらいの価格帯でどうにか入手。
手に入れてみると、90×90×160ミリくらいに収納できる。
足のサイズに合わせて幅を変えられるらしいのだが、そのまま後輪の下に挟み込んでみたところ特に問題なくフィットした。長距離を引いて歩く場合、やはり二個のローラーを繋ぐジョイントのようなものがあったほうが安定する気はするが、この方向性は間違ってない!(たぶん)
 
なんかどーも本体以外のものに力が入ってしまうのは、エンジンをチューンナップすることにあんまり興味が行かない(バイクでもそうだ)からかもしれんなぁ、と自己分析してみる。
本体が速いに越したことはないのだが、それより「安定している」「航続距離が長い=どこまでも行ける」ってところに軸足を置いて楽しんでいきたいものだ。いやマジで。