#1stの集計終了
「テーブルデータで1MBはでかすぎだろ!」
ということで、集計中間報告はCSVファイルをソートして表示するCGIで表示するように方式を変えた。これだと1MBあったファイルがたった14kbに!(全部入りでも70kb)
で、ようやく#1st Seasonの集計が一段落。
現在、小人さん、お手伝いさんを動員してあちこち分散作業中のため、#2ndの一部もすでに集計が始まっている。
月曜締めきりの原稿があるので、今日はちょっとそちらにリソースを割かねばならないのだが、終わり次第集計に復帰の予定。
数えてみると肌で感じるのが、それぞれの講評者の個性。
だいたい講評にはそれぞれ個人ごとの傾向があって、甘い人は全般に点振る舞いがいいし、厳しい人はどんなものに対しても配点が厳しい。ではその中でどこで点数に差が付いてくるのかというと、やはり「うは、ktkr!」的なインパクトがあったものについては、点が集中する。また、そういったインパクトがあったものは、恒常的に講評している人だけでなく、「その作品についてだけ講評するイレギュラー講評者」が、ドドドと現れる。これは、逆方向のインパクト(悪評)についても同様で、そのときだけ現れて苦言を呈するイレギュラー講評者がドドドと現れる。
このイレギュラー講評の配点が結構大きく影響している気がする。
イレギュラー講評を「掘り起こす力」というのは、レギュラー講評陣から点数を引き出すのとは別の意味で難しいわけで、そういう「一見さんの首根っこ掴んで振り回す」ことに成功した作品が、高得点を獲得しているのではないかと思う。
そう考える理由は他にもある。
講評者におしなべて好評の作品というのはもちろんある。
あるのだが、全員が全員一致して好評というのは、あるようでいてほとんどない。
これは怪談に求めるものが個人によって違う、または人によっては正反対になるためと思われる。
例えば、「不届きな怪談」を好む人は、小綺麗な怪談には物足りない。が、「小綺麗な怪談」を好む人は、不届きな怪談は許せない。だから、同じ作品に対する感想は真っ向から対立、削りあい(笑)になる。
また、「大作好み」の人は小粒怪談には厳しくなるし、「短編好み」の人は過剰な描写を嫌う。これも削りあいになる。
万人受けする怪談というのはほんとに難しい。というか無理。
だが、二者択一のどちらかに絞り込むのではなくて、三者目というかさらに外側から支持者を掘り起こすことができれば、1/2点が2/3点、3/4点になったりするわけで、実話怪談市場の拡大も超-1における点数獲得も、同じ原理が働いていると言える。
万人受けではないにせよ、「あっ!」と思わせるいい意味での強引さというエッセンスは、万人に振り向かせるきっかけくらいにはなるのかもしれない。
また、講評者の配点方針も人それぞれ。
不満だが、甘めで加点している人もいれば、ほとんど満足だけど画竜点睛を欠くから0点、マイナス点を付ける人もいる。
ときどき、「講評の文面は手放しで褒めてる」のに、点数はマイナスだとか、その逆、というのがあった。あれはツンデレ講評ということになるんだろうか。
現時点で集計中間報告の上位には#1stでの秀作怪談の名前がずらりと並んでいる。確かに当時から話題になっていたし、評判もよかった。が、#2nd、#3rdと進むに連れて、作品のレベルはさらに向上していった。同時に講評者の求めるレベルも厳しくなっていき、講評が追いつかないまたは途中で挫折してしまった人なんかも出始める。
やはり、講評期間を長く取れる#1st作品は有利なのかもしれない。*1
#2nd、#3rdの秀作群が、この後の集計でどのくらい上位に食い込んでくるか。
僕は50点台に食い込んでくる作品が、かなり大量に出るんじゃないかなあ、と予想しているのだが、はてさてどうなることやら。
■超-1集計 中間報告
http://www.chokowa.com/cho-1/count/
*1:でも、現在最下位あたりを陣取っているのも#1st初期に公開されたものであるわけで、諸刃の剣でもあった