ナイフ
以前、習慣としてナイフを持ち歩いていた。
昔、ちょっとだけ山を歩いた時期があったせいもあるし、今はめきめきとインドアな人だけど以前はちょっとだけアウトドアな人だった。バイク乗りともなると、車載工具の補助みたいなノリでヴィクトリノックスを持ち歩く人も少なくない。僕もチャンピオンを二つ持ってる。(持ち歩くのはひとつだった)
以前はさほどうるさくなかったため、ツーリングに行くとき以外の町歩きでも、常時バッグの中にツールナイフかヴィクトリノックスをひとつ携行していたのだが、ここ何年かの間にそのへんの法律がずいぶん厳しく運用されるようになって、刃渡り4cm以下のナイフであっても、目的なく持ち歩いていると警察に没収されてしまう*1。
秋葉原で職質されてアーミーナイフを持って行かれてしまったバイク乗り系の知己がいるのだが、同様の話をそこかしこで耳に挟むようになってから、僕もなんとなくヴィクトリノックスを持ち歩かなくなった。あれは大切なものなので、没収されて戻ってこないというのは大変困るのである。
でも、やっぱりナイフは必需品。というか、日常生活の中で刃物を使う機会というのは案外多いのだ。
例えば新しく買った服のナイロンタグを切るとか。
ポテトチップスの袋を開けるとか。
魚肉ソーセージのケーシングを開くとか。
チーズを切り分けて食べるとか。
爪の間の爪あかをほじるとか。
ちょっと切る、ちょっと開ける。最近は何もかも親切に作られている。でもそうであるが故に、ちょっとした旧世代の例外があると、僕等はあっという間に思考停止して立ちつくすことになってしまう。
「今、はさみがナイフがあれば!」
という、ほんの些細な局面というのは案外多いと思う。
でもなあ。見るからにナイフでございというのを持ち歩……きたいけど、持ち歩けないところがジレンマ。
そんなわけで、ミニマム実用品ということで、重さ13gのナイフに見えないナイフを買った。
ナイフに見えないナイフと言っても、カードタイプのサバイバルツールとか(子供の頃に流行ったんだけど)ではなく。
見た目、カギにしか見えないとゆー代物。
スイステック社*2のユーティリティキーまたはユーティリキーと言われるもの。
スイステック ユーティリキー
http://outdoor-market.com/odmarket/7.1/24320/
ロックしているときはカギと同じ形をしており、そのままキーホルダーにも付けられる。
根本部分からパクっとはさみのように二つに割れると、一方がブレード、もう一方がプラスドライバーになっている。他にも栓抜きwとかそういった小ネタ機能が全部で6種。
小ネタ機能はオマケみたいなもんなので、あまり気にしない。重要なのは、「たった13g」「キーホルダーに付けてあっても職質で没収されない*3」「ちゃんと刃物」という点。
値段もはっきり言って高くない。高いショップで3500円、安いショップで1800円前後。*4
超-1は終わってないんだけど、なんかめでたい気分なので記念に衝動買い。
たぶん、活躍の機会は少ない。
これはちょっぴりアウトドアな男の子の(気持ちを忘れない人の)ための、都会でのお守り。