折りたたみ式棚受け

原稿を書きつつ、別の連載の調べ物をしているうちに、なぜかWikipedia自衛隊の装甲車両の調達価格をむさぼり読んでいることに気付く。
原稿に戻り、再び別の連載の調べ物をしているうちに、なぜかYahoo!オークションで折りたたみ式ワンタッチ棚受け金具の最安値を調べていることに気付く。


なにやってんだ自分……orz


なんでか(笑)陸自関係の方とご縁もあったりするが、そればかりが理由ではないところでやはりミリヲタな自分がいるのだなあ、というのはともかく棚受け。
これは、G-Motionの新型トレーラーと関わってくる。
前回ぶち壊れたT3C型のトレーラーは、タイヤがキックボード用のウィールであったことと、車軸の幅が狭かったことが大きな敗因だった。
ウィールは、要するにノーパンクタイヤだが、地面の凹凸を吸収しないので車体がバウンドしやすい。加えて車軸が狭い。これは、二つのタイヤがそれぞれ個別にバウンドし、かつ遠心力が加わったときに一気に横転してしまうということを意味する。
実際T3C型はアスファルト舗装された道の上では問題なく追走してくれたが、採石の未舗装路ではぼっこんぼっこん跳ねてキャビン代わりのタンクバッグをずるずるに削ってくれたorz

つまり、横転を防ぐためには、タイヤを空気入りのものにする、サスペンションを装備、車軸の幅を広げるのいずれか(できれば全部)を考えなければならない。他に、シャシーの重心も下げないとなんない。

考えてみりゃ、T3までのシリーズはそのへんがダメなのばっかりだったなあ(´Д`)
でも、車軸を広くするということは、それだけトレーラーがでかくなるということでもある。バイクで運べない。<まだ運ぶつもり

もうひとつ別の発想がある。
これは口頭ではちょっと説明しにくいのだが、バイクで牽引するトレーラーというものがある。バイク牽引用トレーラーというのも大部分は二輪で、ハーレーなんかの大型バイクでツーリングに行くときに使ったりするものだ。
で、それを二輪じゃなくて一輪にしたトレーラーというのがある。
僕が知っている限りでは(製品として売られているのは)、ニュージーランド(最近生産工場がアメリカに移ったらしい)製の「UNI-GO」、マネキ製作所の「バイクトレーラーWA型/N型」、鹿児島BTRの「バイクトレーラーシステム」だけなのではあるまいかと思う。
UNI-GOは最近輸入取り扱いが始まったらしいのだが、まだ価格は未定。鹿児島BTRのは90万くらい。高え。マネキ製作所はいちばん安くて38000円。ただし90ccカブ専用。*1


これらはバイク用であるわけなのだが、これと同じ発想のものをG-Motionで引きたいわけである。もちろん、これまた「緊急時にトラブったG-Motionを乗せて運ぶ」からはどんどん遠のいていくのだが、タイヤ重量が1個2.4kgという事実の前には軽量化は必定であるわけで……あれ。最近同じ事書いたっけ? まあいいや。


で、タイヤ一個の一輪式トレーラーにできんかなといろいろ考えた。
単語記憶用のメモ帳をちぎってハサミでちょきちょき切って概念模型を作り、材料とか固定方法とかジョイント部品とか、そういうものをいろいろ考えるわけだ。
仕事の合間に。合間ですよ。合間。


そんで、タイヤをそのまま付けただけだと、荷室になるシャシーの位置が非常に高くなってしまい、却って転倒しやすくなる。それなら、UNI-GOなどの先発トレーラーの構造同様、タイヤの主軸よりも低い位置にシャシーがぶら下がるようにすれば、一輪でも行けるんじゃないかな、という気がしてきた。
G-Motion本体側は前回のT3系では本体シャシー*2を固定しているボルトのナットを丸形金具に変更することでヒッチ代わりにしているのだが、ここをそのまま使うか、もしくはUNI-GOやバイクトレーラーがそうしているようにもっと高い位置からぶら下げるようにすれば或いは……。
G-Motionだとシャシーをつなぎ止める、後輪の真上あたりの接合部にも丸形金具を付けられないこともないので、試作してみてからどちらかにつければよかろう、と。


問題は、トレーラーの後部に取り付けるタイヤを、どのようにして固定するか。
紙で作る模型は90度に折り目つけて終わりだが、実際にはそうは行かない。
強度と加工のしやすさの両方が必要なわけで……やっぱり木材かなあ。
とりあえず、この間別系統の試作モデルを考えてるときに買ってきたヒノキのまな板(100円)がそのまま使えそうなんで使うことにした。
シャシーの上に載せる荷台を前回はキッチンネットにしたら強度不足でぶち壊れたので、今回はこれまた100円ショップで買ってきた桐すのこ*3を流用。問題は、それをどう繋いで、どう固定するか。

それを悶々と考えているうちに、「棚を支える金具。あれだ」と思い立ったのだが、その金具の名前がわからない(^^;)
L字、L型、棚、支え、つっぱり、いろいろ考えながら調べていったところ、「折りたたみ式ワンタッチ棚受け金具」に行き当たる。出しているのはTANNERというあんまりといえばあんまりな名前のメーカー。メーカー名かと思ったらこれは棚関連のもののためのブランド名らしい。が、そのメーカーの名前がまた名前で「田辺金属商事」というらしい。


田辺だからTANNER。
棚受け部品ブランドだからTANNER(タナー)。
しかも、くだんの折りたたみ式棚受け部品は「じゃませんシリーズ」というらしい。使わないときはたたんで邪魔にならないから、「邪魔せん」「じゃません」………………。


僕はこういう中小企業のネーミングセンスが大好きだ。
ガンバレ中小企業。


で、折りたたみ式棚受け金具で90度方向にタイヤを固定してやれば、T4型一輪トレーラーは行けそうな気がする。
固定式でもよさそうな気はするし、折りたたんでもかさばることに代わりはないのだが、折りたたんで反対方向に補助輪付けてやれば、トラブったG-Motionを運んで……という用途にはまだ一縷の望みが残る。


……原稿書かなくちゃ。

*1:国内の一輪トレーラーメーカー二社のサイトを見ると、自己顕示欲と自己アイデアの秘匿というジレンマを抱える「発明家」にありがちな、ちょっと出力の強い電波が出ている気配がある。鹿児島BTRは「特許品です。同様の改良、制作を行ったものは訴えます」だし、マネキのほうは日本語がそもそもちとおかしい(^^;)。UNI-GOはさすがにそういうことはなさげで、サイトのデザインも内容もデモムービーも安全性のアピールもかなり充実している。マネキの38000円は十分お値打ちだが、似たようなことをやってる鹿児島BTRのほうはいくらなんでも高過ぎ。おそらくトレーラーそのものが特許なんじゃなくて、トレーラーとバイクを繋ぐ方法が特許なのだと思われる。いつUNI-GOとマネキがBTRに訴えられるのかちょっと見物(笑)

*2:と、後輪のローラー

*3:本当に桐かどうか怪しい