ゲラ

Wikipediaによると、「ゲラ= galley とは活字を並べる枠箱」が語源で、転じて試し刷りした校正紙のことを呼ぶようになった、とある。
でもきっと、ゲラを読む著者、編集者の多くは「ゲラゲラ」と笑うしかない悲痛な気持ちを反映しての言葉だと信じているに違いない。校正者、校閲者に至っては、笑い声も涙も枯れ果てて、きっとエアコン回しっぱなしの僕の部屋よりもドライになっているに違いない。
そんなわけで、毎度のことながらゲラを読んでいるとゲラゲラと笑い声が(ry
というくらいに、ゲラ真っ赤っか。
普段はテキストデータの段階である程度直してからゲラにするので、著者校では修正済み部分の確認と念押しと疑問解決が主になるのだが、今回は進行の都合上直す前にゲラを出して、並行して直しをやっている。
このため、ゲラに書き込まれる赤の量が尋常ではない。たぶん、普段の10倍くらい赤いかもしれない。小人赤は概ね普段なみ。有袋類赤はまだ半分くらいらしい。僕の赤は普段の三倍手間が掛かってる。
でもこれは、ある意味ではいいこと。
赤があまり付かない校正紙というのは、むしろ怖い。何か見落としてるんじゃないか、という気持ちがどんどん強まってくるというか。
まあ、再校や校了直前の校正紙がこれでは大いに問題があるのだが、一発目の初校ゲラはだかだかと赤が入って真っ赤っかになってるくらいのほうが返って爽快感がある。ああ、問題がどんどん洗い出されている〜、という感じで。
これまで二人体制だったものが三人体制になったということで、表記上の癖がある程度馴れてくるまでの間は、この手間暇が続くだろうとも思う。
それもまたよし。


ああ、それにしてもゲラが赤いなあ(^^;)
原稿にびしびし入れた鞭で、ゲラにミミズ腫れが浮き上がってるかのようだ。