ラプターは変態

先週、某所で教わったF22ラプターの展示飛行映像。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm508027
なんというか、従来の戦闘機の常識にあるまじき飛び方をしている。
ラプターベクターノズルといってアフターバーナーを噴くとこが20度くらい上下左右に可変するのが機体の特徴なのだが、これが実際に動くとどんな挙動の飛行になるのかについて、言われても今まであんまりピンとこなかった。
実際に飛んでいる様子を見て顎が外れた。
アフターバーナーを使わずに音速を超えるとか、超低速飛行ができるとか、急上昇ができるとか、ラダーを使わずに旋回できるとか*1Su-27*2お家芸だったコブラもできて、それ以上に厭な飛び方をするとか、単に「ステルス戦闘機」と言うこと以上に凄い(それを配備しない国にとっては厭な)機体であることが噂されてきたが、実際に飛んでるの見ると凄いなーと思う。
背面のまま、空中にほぼ静止するちゅのはどうよ、とか。*3
F15はともかく、A-10、P51とダイヤ編隊組んで飛行ってどうよ、とか。しかもA-10が後尾、P51が隊長機。
P51ムスタングは二次大戦中に活躍したレシプロ戦闘機ですよ。それを編隊の先頭に据えて、レシプロ機と同じ速度で、しかも編隊組んで飛ぶってのは。A-10は低速対地爆撃機だからまだわからんでもないけど、ねえ。
もうね、とにかく顎がカクーンって。
F15との模擬戦闘で100戦100勝だった理由がわかる気がする。
これ、ズルイって。見えないって。


技術革新はどんどん進む。
それにしたってスゲー時代になったもんだ。

*1:これは御巣鷹山のあの事故の折、パイロットが油圧を一切失いラダー操作がまったくできなかったにも関わらず、エンジン操作のみで機体を制御しようとした(あるていどは成功した)ことから発見された飛行技法を、意図的に機能としたものらしい。

*2:フランカー

*3:もちろん、静止しているわけではないんだろうけど、背後の雲がほとんど動いていない状態で空中の一点に留まられると、それはもう止まっているようにしか。