参院選後の空気

参院選については自民惨敗
今後どうなるのかについてはゆくゆく考えていくとして、ここまでのまとめ。

注目の当落


※今回当選議員ではない非改選議員だが、民主党は2007/7/31午前の常任幹事会で、女性に対する傷害事件で書類送検され離党していた木俣佳丈参院議員(民主愛知)の復党を了承。http://www.sankei.co.jp/seiji/seikyoku/070731/skk070731004.htm

巷間の声

自民惨敗」と書いたblogの傾向は以下の通り。(順不同)

  • お灸になったはず
  • 負けさせすぎた(゚д゚lll)
  • 安倍政権への批判
  • 失言問題への批判
  • 年金問題発覚への批判
  • 小泉待望論
  • マスコミによる不平等/偏向報道への批判
  • 参院守旧派落選について、議員刷新・守旧派駆逐を評価
  • 勝ちすぎた前回選挙(2001年参院選、2005年衆院選)に対するバランスが必要
  • 政策への批判(年金問題への対応や、就任10ヶ月間に可決された法案など)は少なく、「政策は評価するが、政権を批判する」という意見(=お灸論)が大勢を占めたのではないか、という認識

自民惨敗を憂うblogの多くの主眼は「安倍責任追及」か「マスコミ批判」に分かれる(重複するケースもあり、マスコミ批判は調査したほぼ全ての保守系blogに見られた。安倍責任追及(続投の可否)については意見は二分しているものの、続投支持が多め。



「民主大勝」と書いたblogの傾向は以下の通り。(順不同)

  • ざまあみろ
  • お灸になったはず
  • どこがやっても変わらないなら一度やらせてみては
  • 負け過ぎた前回選挙(2001年参院選、2005年衆院選)に対するバランスが必要
  • しまつた。勝たせすぎた(゚д゚lll)
  • 安倍自民に対する批判票であって、民主支持・信任ではないことを忘れるな
  • 批判の受け皿以上のことは期待していない

※「今回は民主」という意見のblogが多かった。無党派層が「お灸(自民引き締め)」「バランス」のために義憤で投票した、ということのようだ。ただ、政権を任せたいというところまで積極的に踏み込んでいるblogは少なく、「自民に緊張感を持たせる」以上の役目に大きな期待は少ない様子。「一度くらいは」「試しに」などの消極的政権交替支持意見はあった。


今後の参院議会運営についての見通し

有権者の判断によって参院民主党が第一党となった。「民主党過半数」のイメージが強いが、これは自民・公明及び自民会派の無所属を除いた全野党の合計で、民主党単独で参院過半数を得ているわけではない。
現在の参院議席分布(非改選含む)は、

与党
 
  自民党 83
  公明党 20
  無所属 2

で105議席

野党
 
  民主党 109
  共産党 9
  社民党 3
  国民新党 2
  新党日本 1
  民主推薦無所属 11

で、137議席
社民党は実質的に民主党の付属物と化しているので民主実効議席が112議席。基本的に与党重要法案には賛成しないものの、一般法案については正気を保っている共産党郵政民営化以外での争点が少ない国民新党を併せた11議席は、法案全てに全部反対ということはしないとすれば、キャスティングボートを握るのはこのあたりかもしれない。


また、慣例で「議席数の多い第一党(今後は民主党)から議長を選出する」ということになっているので、今後の参院議長は民主党議員から選ばれる。有力候補は輿石東民主党参院議員会長。(支持母体の山梨県職員組合により学校内での資金集め、選挙運動への協力などが取りざたされ、学校での政治活動を禁止した教育基本法、公務員特例法、政治資金規正法抵触の疑いを受けている)

民主党の今後の戦術と政局


民主党現執行部(および歴代執行部)の目標は政権交替にある。
今回の参院勝利を受けて、民主党衆院解散→総選挙を目指していくことになる。
衆院の任期は最長で2009年9月までのため、安倍総理または安倍内閣総辞職の後の後継総理による解散がない限り、今後2年間は衆院与党自民+公明、参院多数派民主+社民+共産の攻防が続くことになる。


これまでに何度か時事エントリーに書いているが、アメリカの大統領制のように大統領一人が議会を圧倒するほどの権限(拒否権など)を持つアメリカに於ける二大政党制は、議会勢力比が変わっても固定任期の長い大統領が替わらない限りは政府方針に大きな変化を与えることがない。大統領制という安定した保険があるからこその二大政党制でもある。


一方、日本の議院内閣制では内閣総理大臣には大統領ほどの強い権限はない。議会における与党の多数派工作という後ろ盾+解散権、これに内閣閣僚人事と与党総裁としての党内人事の組み合わせで政権運営を行う。
これは、戦前の内閣がしばしば独走しかけたため、内閣に独裁的権限を集中させないよう、権力が分散されるように進化した結果なのだが、その結果、総理大臣の権限は極めて限定的で多数派工作のできる党の意向が政策を決めるようになった。(その結果が55年体制下で肥大した自民党の党内派閥争いに繋がり、「誰が総理をやっても同じ」という現在に繋がる政治不信の温床になった)


多数派を占めた党内を、党内政治で掌握したものが首班(=総理大臣)になるという条件は、現状の議院内閣制が続く限りは二大政党制になろうとも自民党民主党も変わらない。
それどころか、二大政党に議席が集中し、今後のように衆参両議院での勢力分布がねじれて、両党が勢力争いのために拮抗した状態になると、「反対のための反対*7」が乱発される可能性が強くなってくる。
これは、「二大政党の勢力バランスの均衡」が、政治的な膠着状態を産んでいることに他ならない。


政治的膠着状態が始まると、政権与党の妥協(強くいえば、議席数が若干少ない野党側の主張が通りやすくなる)が強いられる局面が増える。
これは、「野党の主張が通らないなら、採決以前に話し合いに応じない」という戦略。つまり、話し合いに応じるのは、野党の主張を与党が受け入れるときのみ、というもの。
よく「空転国会」「野党による審議拒否」と言われるもののほとんどはこうした、「野党の結論を採択しないなら、話し合いにも応じない」という野党側の国会戦術によるものだ。
このサボタージュ*8の結果、審議時間が足りなくなってくると、与党は議論をまとめて国会本会議の審議に送るために委員会採決を取らなければならなくなるのだが、野党側は「野党はまだ十分に質問していない。議論が不十分」と主張して、採決を次の国会に先送りにしようとする*9。野党案は通らないものの、与党案も阻止できるため野党の戦略勝ちにはなるが、結局何も決まらないので国会が空転する。
この廃案を避けるために、議論や採決に参加しない野党を考慮しないで、与党だけで採決を行うことを、野党側は「強行採決」と呼ぶ。与党が野党を締めだして採決を行うことを言うようなイメージがあるが、実態はこんな感じ。


ちなみに、民主党がますます多用するであろう、「民主党の主張が採用されないなら、そもそも話し合いに応じない」という戦略は、北朝鮮金正日主席が得意とする戦略でもあって、これまでの六カ国協議などでも「譲歩してくれないなら会議にも出ない」「会議に出て欲しいなら譲歩しろ」の繰り返しから、六カ国協議は当初の達成目標を大幅に下回ってしまっている。当初は「北朝鮮核廃絶」「拉致被害者の帰還」が達成目標だったはずなのだが、いつの間にか「北朝鮮の小刻みな要求に残り五カ国が振り回される」という図式になっていて、「会議に出させるために燃料を供与する、資金を供与する」といった大幅譲歩を強いられている。
六カ国協議に於ける北朝鮮に、有権者の多数意見を集めた民主党を例えるのは失礼な話かもしれないが、「始めに結論ありきの国会審議拒否戦術」というのを理解するためには、野党(この場合は民主党)を六カ国協議における北朝鮮の立ち位置に置き換えてみるのがもっとも理解しやすいので、あえてこのままとしておく。


なお、民主党も責任政党の自覚はすぐに試されることになる。
11/1に期限が切れるテロ特措法の延長について、民主党はこれまでずっと反対してきた。党内は左派=反対、右派=必要(賛成)、小沢代表は対決路線堅持のため反対を貫いてきた。参院はこれまで民主、社民、共産が反対だったが、今次の選挙の結果によって、衆院で可決されたテロ特措法延長を、参院で否決することができる。衆院で再可決することは可能だが、その場合、11/1の期限に間に合わなくなるため、イラク派遣中の海自/空自などは撤収することになる可能性が高い。
が、イラク派遣は「テロと戦う国際協力の一環」という形で行われているもので、ここで日本が派遣を取りやめることは「日本はテロに屈した」というシグナルを国際社会に送ることになる。


かつて、日本政府は、よど号事件でテロリストの要求に屈した結果、ハイジャックの有効性が広く知られるところとなり、その後の911同時多発テロにまで繋がるハイジャック事件の頻発の根源となった。これにより、日本は国際的非難を浴びた経験を持っている。テロ特措法が、民主党による政権奪取という国内政局の都合によって延長阻止されることになった場合、後日、民主党政権が誕生した際に、国際外交上致命的な痛手を抱え込んでしまうことにもなりかねない。
小沢代表はすでに「今まで反対してきたのだから、今回も反対」と表明している。今回の参院選勝利の原動力を自負する自治労を始め、民主党内で力を持つ左派は全て反対路線にあり、政権奪取後を見据えた判断を踏まえて、9月までに小沢代表が党内の意見集約ができるかどうかが、民主党が政権につく資格があるのかどうかの試金石になる。


アフガンでタリバンに韓国人を拉致拘束されている韓国政府は、タリバンの要求するタリバンメンバーの釈放をアフガン政府に要請したという。これは、テロへの対処として最もまずい対応で、もしアフガン政府がその要求を呑んだ場合、今後は「韓国人を拉致して人質を殺していけば、アフガン政府はタリバンの言うことを聞く」という前例になってしまう。(よど号事件のハイジャッカーの要求を呑んだ日本政府の対応と同じ)
民主党がどういう態度を取るのかによって、参院選勝利のアドバンテージと政権交替の実現性への評価が見えてくる。

今後の外交関連の見通し

参院選の結果がすぐに外交方針に繋がるわけではないが、民主党参院選多数を背景に解散、衆院総選挙で多数派を占めた場合についてシミュレーションしてみる必要はある。
民主党は少なくとも政権奪取までは「自民党のやり方は手ぬるい」か「自民党のやり方は間違い」という対決路線を主張しなければならない。このため、現状の自民党の外交方針についてすべからく「より過激」か「反対」の方針になる。
どちらに針が振れるかについては、民主党党内の勢力分布に左右されると考えられる。


例えば、「北朝鮮拉致問題」については、安倍政権は歴代内閣の中でももっとも強いタカ派だが、これに対抗しようと思ったら「北朝鮮自衛隊空爆する」くらいの強いことを言うか、「北朝鮮に歩み寄り対話で返還を要求する」という柔軟路線を取るかになる。
参院選開票直後に北朝鮮は「安倍自民大敗を喜ぶメッセージ」を発表しており、今後の民主党政権の誕生を期待する態度を表明している。
これは、北朝鮮にとって民主党政権は与しやすい、或いは北朝鮮にとってのメリットを多く得やすいというシグナルで、ここから北朝鮮民主党政権は対北外交について安倍政権より柔軟化するだろう、という見通しを立てている。
これについては、菅直人岡崎トミ子などに限らず民主党の中の一定数の議員は北朝鮮に対して柔軟対話路線を主張しており、またそうした議員の背景には、民主党の現在の組織選挙を実質的に掌握推進している労組などの組織力があることも考慮に入れる必要がある。
現在の民主党はそれまで自民党の基盤だった「組織」、或いは自民党の基本戦術だった「組織選挙」に軸足を移しており、今回はその組織選挙が功を奏している。組織の代表として当選した議員の主張は、民主党の選挙体制に大きな力を持っているため、民主党全体としてもその方針に歩み寄ることになる。
民主党には前原議員、松原議員のような右派もいる一方、そうした若手右派議員の党内勢力は決して強くない(組織選挙能力では労組支援を受けた議員のほうが強いから)。
そうなると、民主党の右派的な勢力は押さえ込まれて左派的な勢力の主張が全面に出てくることになると思われる。

政界再編について


自民党の瓦解または下野が起こりうる未来だとすると、それに合わせた政界再編はないとは言えないが、現状ではまだ予測は立てにくい。


1)民主党による政権奪取、自民党の下野
これは単純に自民党の下野だけでなく、公明党自民党の連立解消も意味する。公明党新進党時代に小沢一郎民主党代表に煮え湯を飲まされた経験から、小沢代表の在任中の民主+公明連立の可能性は高くない。だが、ゼロとは言えない*10
ただ、民主党自身は単独与党を望むだろう。単独与党となったとしても、党内構成がマチマチすぎるので、与党として政権運営するには党内の意思統一、党議拘束は相当難しくなりそうだ。


2)民主党の分裂と自民党の分裂による再編
これは民主党右派と自民党が合流するというもの。
分かれるとしたら、

  1. 民主左派が社民+新党日本と合流または吸収
  2. 民主右派と自民が合流
  3. 自民守旧派国民新党を吸収
  4. 民主小沢派と自民守旧派が合流
  5. 公明党キャスティングボート狙い

などの組み合わせが考えられる。


(1)の民主左派+社民+新党日本を吸収するケースは、実質的な社会党復権と解釈してよいかもしれない。労組系政党に市民運動系が加わった形。


(2)は前原・松原などの民主右派に、自民清和会系が手を突っ込む組み合わせなのだが、もし「小泉新党」ができることがあり得るとしたら、これが近い形になるかもしれない。その場合、存続するのは自民側で民主右派とは連立或いは保守党を吸収したときのようなゆるやかな合流を前提とした合流になるだろう。


(3)は古い自民党が古いまま存続するケース。古い自民党の体質を継承した民主小沢派が自民に手を突っ込むとしたら、(3)と合流して(4)になる。ただ、自民守旧派は90年代の小沢一郎による政界再編で相当手痛い目に遭っている。(自民党が割られ、今の民主党に繋がる様々な政党ができる原因を作ったのは小沢一郎)このため、両手を挙げて小沢一郎と手を組む可能性は、一概に高いとは思えない。ただ、古い自民の選挙のやり方は今も有効であるということを今回の民主党の勝利(小沢戦術の徹底)で証明されているため、「勝つためなら小沢とも手を組む」という造反議員は出てくる可能性は低くない。


(5)公明党キャスティングボート狙いだが、与党でなければできないことということを、この森-小泉-安倍自民との連立政権によって実感してしまっている。内政福祉を党の第一義に掲げる公明党は、野党に転落すれば施政のほとんどが実現できなくなることを知っており、与党残留のために民主党に近付く可能性は低くない。だがそれは民主党自民党が拮抗している場合で、民主党が単独与党を形成できる場合は公明党は無視される。
つまり、与野党伯仲の二大政党制ではキャスティングボートを狙う第三勢力がもっとも強い影響力を握ることになる。二大政党制が更に進んで公明党の勢力規模が今の共産党社民党以下のレベルに下がってしまえばキャスティングボートとしての存在意義は消失するが、労組とは別の意味での強い組織力を持つ創価学会が消滅しない限り、ある程度まとまった規模の議席は維持し続けるだろうと思われる。
そうなると、二大政党制が進むことで、公明党の影響力はますます大きくなってくる。


なお、共産党議席規模としてミニ政党に近い規模にまで落ち込んでいることと、存在してもどちらとも連立を組む可能性が低いことから、今後の政界再編については除外した。
共産党復権があるとしたら、

  1. 党戦略からの共産主義の縮減
  2. 民主党失政の受け皿

が考えられる。
だが、(1)はそれをやったら共産党ではなくなってしまうので、どれほど世代交代が進んだとしても共産党には受け入れられない方針だろう。
(2)は、かつて「自民党への批判の受け皿」として存在していた共産党の役目を民主党に奪われてしまったことと関連がある。
今回の参院選でも「自民党にお灸を据える」と考えた無党派層の票の「捨て先」は、共産党ではなく民主党に集中。社民党共々党勢をますます落としている。
共産党自民党支持層から賛同票を集めることはほぼ不可能だが、旧社会党社民党の層を飲み込んだ民主党からなら、ある程度の奪回は可能かもしれない。
民主党政権成立後、民主党が失政によって議席を失うときに、右派・保守派は自民党へ、左派の受け皿は共産党へ、と分かれる可能性は僅かに残る。(共産党民主党と何度か選挙協力や国会協力をしているが、メリットがあるのが民主党ばかりで、共産党はいつもスカを引かされているというジレンマもあるため)


将来、「与党民主党を攻撃するために、自民党共産党が共闘する」という図式が見られたら、それはそれで面白いように思うけれども、そんなワンシーンを見るためだけに民主党の躍進を許すのも、少し怖いような気もする。

政権交替へのシナリオ

すでに触れた通り、現在の与党は衆院2/3の議席を守らなければならず、今すぐ解散しても参院議席が回復するわけでも、現状の2/3の議席数がさらに増える見通しもないため、解散には応じない。
また、安倍政権はすでに続投を表明しているが、これは2年後の任期満了まで安倍政権を針のむしろに座らせたまま続投させ、衆院2/3の議席を保ったまま後継内閣へ交替、そこで解散総選挙に打って出るというシナリオがもっとも現実的。
現状では衆院の優勢を恃みにする以外に政権運営の方法がないため、今後の安倍内閣による「衆院の数を恃みの」という法案通過手段は、

の連呼とバッシングに晒されるのは間違いないのだが、安倍政権が仮に潔く今すぐ政権を投げ捨てた場合、結局誰がなっても今後2年間は結局同じ針のむしろに座らされることになる。
このため、安倍政権は今後2年間は時間稼ぎのための生け贄を覚悟した、「不人気だが、やるべきことはすべてやる、空気をあえて読まない内閣」になる腹を括ったものと思われる。(これは、安倍総理の祖父である岸信介が、国民の総バッシングを受けながらも、日米安保条約改正を実現したのに通じるものがある。また、麻生太郎外相の祖父・吉田茂も、後世の評価に比べて在任当時は不人気の極みだったのにも通じる。怪談屋としては、何か因縁めいたものを感じる)


安倍政権が小泉内閣の改革を正統に引き継ぐのだとしたら、2008年3月の福井晴彦日銀総裁の任期満了勇退に替わる新日銀総裁に、竹中平蔵総務大臣を据えてくるだろう。安倍政権が小泉改革を引き継いでいるかどうかの試金石であり、またこれは自民党内閣のうちにやってしまわなければならない「次の5年間のための重要な布石」になるはず。

映像資料

覚え書きのため、見付けたら追加。

自民最大敗因は、官僚の抵抗
http://www.nicovideo.jp/watch/sm737981

年金問題の根源について
http://www.nicovideo.jp/watch/sm612357

自治労年金問題の関わりについて、民主首位当選の相原久美子議員(自治労幹部)に聞きました
http://www.nicovideo.jp/watch/sm725917

自治労労働組合として職場の改善要求を出して何が悪い」


本日はここまで。
民主党によるマニフェスト及び政策マグナカルタ*11の検証と、政権奪取後の民主党政権が成立を目指す各種政策の検証はまた今度。



PS.
政治/政局ウォッチャーで、その洞察力、分析力に定評のあるgori氏が、2月以来久しぶりにblogを再開していた。今回の参院選について本エントリーとはまた違った、いろいろ興味深い解説をされているので、ご紹介。
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/200707311030.html

*1:今、話題になりつつある片山虎之助前議員の落選だが、この人は竹中前総務相、菅現総務相総務相として進めている通信/放送改革「NTT再分割」「NHK2割値下げ」「民放を含めた放送局の捏造に対する規制強化」と、それに反対する通信・放送業界との調整役だった。ところが調整役が落選失職してしまったので、「再分割拒否」のNTT、「値下げ無理」のNHK、「自主規制で勘弁して」の民放連は、総務相に直接意見陳情しなければならなくなった。そして、片山虎之助という有力な後ろ盾で調整役を失った結果、総務省方針で通信・放送改革は進むことになっていく。自民バッシングに加担し続けた結果、特に放送業界は自分で自分の首を絞めることになっている、というお話。これについては朝日新聞の図説がわかりやすくまとめられている。http://www.asahi.com/politics/update/0730/TKY200707300393.html

*2:今回の選挙は安倍政権へのお灸選挙と言われている。それが実態通りなら安倍総理推薦候補は真っ先に落ちるはずなのだが、これはどう解くべきか?

*3:NTT労組による2003年衆院選での利害誘導罪での連座適用

*4:不逮捕特権、及び量刑確定前として。

*5:政治ウォッチャーの中ではよく知られた話なのだけれど、一般的にはあまり知られていないということだったので、トリビアとして付記しておく。

*6:さくらパパ」「年金」で検索するとぞろぞろ出てくる。

*7:現在の小沢戦略は、自民党との対決路線を堅持しており、政策内容ではなく自民党の出す法案にはすべからく反対という方針となっている

*8:その間も、審議拒否している野党議員のための議員歳費=給料は支払われる。

*9:法案は採決されなければ廃案になる

*10:太田代表、浜四津副代表などが匂わせた経緯があるため。

*11:そういうのもあるんですよw