みっくみくJASRAC問題WIKI

ドワンゴは原曲作者に対して契約手続きを済ませないままマスターのWAVファイルの提出を求め、連絡をしないまま着うた配信を始め、始めてしまってから(おそらくは登録を済ませてしまってから)JASRAC登録の話を切り出した、という順番になっているらしい。

みっくみくにしてあげるがJASRAC登録(仮)
http://www32.atwiki.jp/mickmiku/

すでに「みくみくにしてあげる♪」のika氏の件は知れ渡っているが、複数の初音ミクオリジナル系超定番曲の作者が、同様に「ある日突然いつのまにか勝手に配信されてた」「契約書は取り交わしていない」「JASRACへの登録も承知していない」という状況に置かれているようだ。

カミングアウトした他のミク曲作者
http://www32.atwiki.jp/mickmiku/pages/14.html

詳細はwikiに譲るが、「契約書を交わさない口頭(メール)だけのやりとりで、原曲作者の持つ権利をドワンゴが勝手に第三者JASRAC)に売り渡してしまった」ということになってくると、これは一種の詐欺行為或いは、それこそ権利の窃盗ということにもなりかねない気がする。


クリプトンはピアプロで「入り口」の整備を始めているが、こうした自作楽曲の管理という「出口」の整備にも目を向け始めているようだ。
ピアプロはオリジナル楽曲(二次創作イラストなども)だけを扱うという点、作者との連絡が容易になっている点はニコニコ動画よりもピンポイントに目的が絞られているけれども、扱っているのは音声ファイルのみで動画は扱われていない。また、再生中の動画に直接コメントを付けられるニコニコ動画のUIには、やはり劣る。(実際、ニコニコ動画のあの方式が、様々なムーブメントを生み出す後押しになっているのは明らかで、Youtubeよりニコ動に人が動く理由もそこにあると思う)


このままいくと、「MADではない自作楽曲の配信」というニコニコ動画の生存のための選択肢を支える、初音ミクオリジナル楽曲群の作者が、大挙してニコニコ動画から離れていってしまうという悪夢のような展開もないとは言えない。もちろん、「ニコ動>JASRAC>カラオケ配信&着うた配信でウハウハ」という夢を見る人は残るかもしれないから、そのへんは一長一短だろうなとも思う。*1

*1:ところで、僕は本業のほうは文字書き(主に実話怪談)をしているわけなのだが、過去に書いた実話怪談やホラー漫画原作(に基づく漫画)などが、携帯サイトでも配信されている。大きな声では言えないけど、配信時の印税報酬に相当するデータ使用料みたいな金額は、恐らく多くの人が夢見ているよりも桁3〜5つ分くらい少ない(笑)。一カ月分で総額ン十円なんてのもザラ。携帯配信で一攫千金というのは、それほど美味しい話じゃないと思いますよー、となんとなく独り言を呟いておきたい。もちろん、何十万DLもされれば話は別なんだろうけど、無料サイトで10万回再生される(一人が複数回再生するのも込み)と、お金を払って一人1回ずつ購入するのとでは、やはりずいぶんと数字は違ってくるのではないかと思う。その意味では、あれはお金の問題よりも「そういった作品が存在することを広く公示する」という情報の流布、宣伝のほうに意義があると思っている。