青少年インターネット規制法案ってなんぞ?

「青少年インターネット規制法案」が成立すると、日本のネットは完全に死ぬ - GIGAZINE
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080423_jp_internet_death/

ぶっちゃけていうと、「おまえのblog/サイトは、子供に悪影響を与えるから、閉鎖するか有害サイト申請しろ。しないと懲役か罰金」という法案。
悪影響を与えるかどうかの内容の基準は、5人ほどの委員が独断で決める。


自民党民主党の双方が、「ネットに影響されて起きる犯罪を制限する」という目的で法案を準備中のため、与党自民党を攻撃してもほぼ同内容の民主党案が通過してしまう。


青少年のネットへのアクセスを制限すると同時に、青少年が閲覧した場合に子供に良くないと目される情報の発信そのものを制限しようという趣旨のものとなる。
ナニを持って子供に良くないと判断されるのかについての基準は、先にも挙げた5人ほどの委員の判断による。
公序良俗とか人権法の問題点でもそうなのだが、基準に関するすり合わせをせずに刑量を伴う罰則規制法を決め、基準については偏向があるかもしれないごく少数の個人の独断に任せてしまうという立法は、いくらなんでも乱暴すぎる。


僕のような零細怪談業者なんかは、元々こうした「有害情報」の指定を受けやすい分野を扱っているわけなのだけど(子供向け怪談なんか、その最たるものだorz)、そうしたあからさまなものだけでなく「自分はそんなつもりじゃない」というものに至るまで「有害情報を申請せずに無軌道に垂れ流している」と、決めつけられてしまう可能性がある。


例えば、今この法案についての意見を書いているけれども、「こうした法案について説明し、批判を加えた言説を公開することは、青少年育成の障害となるもので、有害である」と判断されれば、その瞬間からこのエントリーを含んださぼり記そのものが「有害blog」にされてしまうこともありうるわけだ。


公序良俗に反する」という、曖昧な根拠をダシに自主規制するという僕が大嫌いなフレーズが、たった数人の決めた基準に従わされる形で現実のものになる日が近付きつつあるらしい。




この問題に限っては、自民党支持者も民主党支持者もない。



追記[2008/4/28]
著作権関連でもソース提供をしているクロサカタツヤ氏による、本件に関するリークは以下の通り。
http://japan.cnet.com/blog/kurosaka/2008/04/27/entry_27000912/?ref=rss