ホブスとかブリスミとか

一晩寝て起きたら、やっぱりまだホブスを食べたい気持ちが残っていたので、久々に焼いてみた。ホブス。


以下、ホブス8枚分の材料。

  • 強力粉250g+薄力粉150g
  • 塩3つまみ
  • 砂糖大さじ3杯
  • ドライイースト小さじ2杯
  • オリーブオイル大さじ3杯
  • クミンシード大さじ2杯
  • 白ごま大さじ2杯

クミンシードと白ごまは、から煎りして冷ましておく。
強力粉と薄力粉は合わせて軽くふるっておく。
そこに、塩、砂糖、ドライイースト、オリーブオイル、冷ましたクミンシードと白ごまを全部入れ、ぬるま湯を少しずつ注ぎながら混ぜていく。
手にくっつくかどうかっていうくらいの固さを目指す。
強力粉多めなのでどうかすると練るの大変。楽なほうがいいって人は強力粉減らして薄力粉多めで。
コネコネやってひとまとめになり、なんとなくつややかになってきた気がしたら、炊飯器の内釜に薄力粉(分量外)をちょっと振る。
そこにひとまとめにした生地を入れ、炊飯器に入れ、上からラップをふわっとかぶせて、保温ボタンを押して20分ほど一次発酵。
あんまり長く放っておくと表面が乾いてぱさぱさになってしまうので、20分くらいを目安で。





……一次発酵の間、お昼ごはん。
茶碗にほんの少しごはんが残ってたので、それ+ブリスミで簡単に茶漬けなど。
ブリスミはそのまま食べても酒の肴に美味しいのだが、少々しょっぱい。これを軽く炙って飯に載せ、濃いめの茶で茶漬けにしたりなんかすると、いい感じにほとびて塩味もちょうどよくなる。
リアラ+ブリの卵巣合わせて150円前後なので、たいへんお安いw
煮物にしたら一回で食べきってしまう&食べる量が多くて尿酸値が高くなる*1ので、ブリスミに仕上げてちまちま食うというのは理に適ってるんじゃないかと思う。
日本ではカラスミと言えばボラの卵巣だけど、イタリアとかギリシャとか、地中海のほうでは鮪の卵巣で作ったりもするらしい。基本的には、どんな魚の卵巣でも塩漬け+乾燥させれば似たようなものになるんじゃないかと思う。(キャビアとかイクラとか数の子とかも塩蔵品だし)
鮪のカラスミはいっぺん作ってみたいけど、スーパーやそのへんの魚屋には、鮪の卵巣はそうそう出回らないので、なかなかチャンスなし。
カレイの卵巣は最初から煮物用として価値が高いのに、どうしてブリの卵巣はこんなにも地位が低いwんだろう。やっぱり、これといった使い途がない&一般的じゃないからなのだろか?






……とか考えつつ昼飯を済ませたところで20分経過。
生地が膨らんできたら、いっぺんガス抜き。(してもしなくてもいいけど、しないと焼くとき大変)
この生地を8等分して、一個一個を丸く薄くのばす。目安は1個あたり直径15〜20cm、厚み3〜5mmくらい。いつもの俎板+百均の麺棒で十分。
俎板にくっつくようだったら、打ち粉(分量外の薄力粉)を軽く打ちながらやる。
ここで本来は二次発酵をやるんだけど、面倒だったので省略してすぐに焼きに入る。
まあ、8個を全部伸ばしていくうちに、最初の頃に伸ばしたヤツはそれなりに二次発酵してるということでok。


さて、焼きですが。
オーブンとかは面倒くさ使わずに、フライパンで。
こないだ買った四角い蓋付きフライパンは結構重宝しているので、今回もこれを使う。焼き面が広いので、普通のフライパンだと1枚ずつしか焼けないところ、いっぺんに2枚焼けるのが便利。
フライパンには油は塗らずにそのまま加熱。十分熱したら、火を中火〜中弱火くらいに落とす。(強火のままだと生地の表面だけ焦げてしまうので)
ここに、伸ばした生地を乗せる。
片面のみを長時間焼いてるとパフパフに膨らんで反対側が焼きにくいので、中華料理で作る餅(ピン)と同様に、まず片面を軽く30秒くらい焼く。半面の表面が焼き固まったところで、すぐにひっくり返して、もう半面は今度は4〜5分くらいじっくり焼く。火が強いとすぐに焦げてしまうので、火は弱めで。
このとき、蓋付きのフライパンなら蓋をして蒸し焼きにしてもいいけど、焦がさないよう注意。臭いでわかります。
最初の面をもう一度(2〜3分くらい)焼いて、軽く焼き色が付いたらok。


円形に伸ばして焼いてるけど、これを片側に分量外のオリーブオイルを塗って二つ折りしてから焼いたりすると、内側はポケットのように仕上がる。このポケットの中に具材を挟むと食べやすい。*2


ホブスの味そのものは塩味の素っ気ないもの*3なので、コッテリしたソースと肉、サラダなんかと合わせるといい感じ。もちろん、牛乳だの蜂蜜だのヨーグルトだのにも合う。


とりあえず1回焼いたら、焼きたてを食べてみる。中まで火が通ってたらok。ホブスは元々あまり膨らまないパンなので、フランスパンや食パンのようなふわふわしたものは期待しないこと。
2回も焼けばコツは掴めるし、結構らくちんなのでGWにどこにも行けなくてヒマな人は試してみたらいいと思う。






……なんでホブス? とか自分でも思ったのだが、前日のCSナショジオでイエスとユダが食ってた中東のパンが旨そうだったので。
そういえば、キリスト教徒がミサとかで食べる聖体拝領の平たいパンは、元はこれだったんかなと思う。パンがキリストの肉体で、ワインが血だっけ?
ということで、このへんの食い物はきっとワインが合うのであろう。僕はキリスト教徒でもなんでもないのだがw、最後の晩餐チックな晩飯もたまにはよかろう。キリストは弟子と13人がかりの晩飯だが、僕は孤独のグルメを気取ろうw


これに加えて東長崎の駅前にANTENDOという自然酵母系のパン屋ができたらしいので、なんとなく気分的に対抗心が沸いたのかもしれん。
普通のパンはパン屋やコンビニでも売ってるけど、ホブス/ピタパンみたいなのって普通には売ってないから、結局自分で焼くしかない。とはいえ、中東では日常食として食われているものなので、そんなに面倒ということもなかろう、と思って作ってみたら案外簡単だった、というのが作るようになったきっかけ。ときどきおさらいをするけど、これだけは失敗したことない。(できが悪くても「そういうもの」とごまかせるw)
ホブスを焼いた日は、キッチンと自分からイーストのいい香り+香ばしい匂いがして、大変気分がいい。






冷蔵庫開けたら、ホブスに挟むものが何にもなかったのでw、後で買い物に行くことにする。きっと、羊肉とか挟むと「らしい」感じになるんだろうなと思うのだが、なんとなく勢いで鮪アラとか買ってしまいそうな気がする。<アラ好き
そんなわけで、晩飯はホブス。

*1:魚卵は痛風によくない。いや、僕は痛風じゃないけどw

*2:春餅を二枚いっぺんに焼くときにも同様のことをする

*3:砂糖は甘味を付けるためではなく、イーストを働かすためのもの