プレッツェル

人間はおなかが減りすぎると変な行動を取る。
今すぐ飯が食いたいのに、途中にあるラーメン屋や牛丼屋を素通りして、いちばん遠くにあるスーパーでわざわざパック寿司とサンドイッチ買ってみたりとか。
今すぐ飯食いたいのに、米を研ぎ出したりとか。
忙しいのに粉をこね出したりとか。
再校を出したりとか。


老鴉瓜の再校を出すことに夢中になっていて、起きてから飯食ってないことに気付いた。
凄くおなか減ってる!
素麺は昨日食べた!
ごはん炊いてない!


そしてなぜだか、無性にプレッツェルが食べたくなってしまったのだった。あの。あのプレッツェル! ドイツのプレッツェル! グリコのプリッツじゃないほう!
どうやったら、あんなつやつやでしょっぱくてふわふわでもちもち(中身)でカリカリ(表面)で茶色に仕上がるんだ!
ということで、調べて作る。


まず、強力粉100g+薄力粉100g。量ってボウルにふるう。
カップドライイースト小さじで1+1/2と砂糖大さじ1、そこに鍋で温めたぬるま湯を入れて50gくらい。
砂糖とドライイーストと湯をガーッとかき回してダマができないくらいに混ぜる。
バター20gを電子レンジで30秒加熱して溶かす。
溶けたバター+塩大さじ1をよく混ぜる。
イースト液の表面でドライイーストが薄く泡だって息を吹き返してきたら、ふるっておいた粉にちょぼちょぼ入れながらスプーンで全体をまぜまぜ。
ここに塩溶かしバターを全部一気に入れる。
砂糖をオマケで大さじもう1/2。
それと、牛乳を大さじ1。
はこねてこねてこねまくり。
水分が足りなければ牛乳をぽてぽてたらす。
こねまくった生地はまるくまとめて、小さめのボウルにうつし、十字に切り込み入れて濡れキッチンペーパーとラップで蓋。
この家で一番暑い部屋に閉じこめて蒸し焼きの刑一次発酵。
20〜30分放置して、その間に洗いものして仕事。
一次発酵で二倍くらいに膨らんだら、ガス抜きして成型。
プレッツェルなので、板状に伸ばしてから細長く切り、さらに細長い紐状に伸ばし、あのプレッツェルの形にする。
これを、冷蔵庫の中で20分ほど休ませる。ここが普通のパンと違うところで、生地の中に入っているバターを冷やして固くするのだそう。また、一度息を吹き返したドライイーストは、例えば冷蔵庫の中にいても死滅してしまうわけではなく、ゆっくり発酵するようになるだけで発酵しなくなるわけではないらしい。前の日に一次発酵までやって、冷蔵庫の中でゆっくり二次発酵させて、焼く前にちょっと室温に戻してから焼くのでも、ちゃんとパンは焼けるんだそうな。
20分ほど休ませたら、今度は鍋に湯を沸かす。ベーグルの場合は鍋に砂糖か粗糖を入れた砂糖湯で茹でてから焼く*1が、プレッツェルの場合はこの湯の中に重曹またはベーキングパウダーを入れる。分量は湯600ccに対して8gとか。本来は苛性ソーダ湯で茹でるらしいが、重曹でもOKとのこと。
茹で時間は沸騰している状態の鍋に、30秒くらい沈める。プレッツェルのあの香ばしいトゥルトゥルピカピカの表面とあの色はこの重曹湯に浸けることで出るらしい。プレッツェルの作り方で「卵白を塗る」となってるのは間違いだそうです。
ゆであがったら、天板にクッキングペーパーを敷いたものの上に並べて、つぶ塩を振るんだオルァ! 岩塩がいいらしいがうちにはそんなものはないので、粒のデカイ海塩をちらしまくり。
ここでまた、プレッツェル独特の決まり。普通、パンはオーブンを予熱してから焼くが、プレッツェルはオーブンが冷たい状態から予熱せずに焼いていく。
焼き時間は参考にしたレシピではみんなバラバラorz 200度で20分とか、250度で15分とか……焼きすぎるとぱさぱさになっちゃうしなー(´・ω・`)
というわけで、250度で15分のほうで挑戦してみることにする。足りなかったら温度下げて5分追加だオルァ!

プレッツェルの決まり

  • 塩味は強めに
  • 柔らかくしたいときはバター、牛乳を増やす
  • 超ひも理論的成型
  • 成形後は冷蔵庫でベンチタイム
  • 重曹湯で煮え煮え
  • 冷たいオーブンで焼く


じゃあ、焼いてきます!

*1:この場合は二次発酵の行程は飛ばす