順調

今回、遺伝記傑作選では、従来の実話怪談本ではできないアイデア、構成をいろいろ盛り込み中。
久々の実話怪談じゃない仕事wなので、通常の書籍・文庫本編集や、雑誌編集などでもあまりやらないこともやってみる。
「来年以降も続けられるように、打てる手はなんでも打ってみましょう!」
というのを心に留めつつ、面白く怖く、それだけで終わらないもの、先々に続くもの、という難しいお題。難しいからこそ取り組む価値がある、とかなんとかポジティブシンキング。
なんだか普通に文庫作るより手間が掛かってる気がするのだが、「これをやったら面白い、かもしんない」という逸る気持ちがあるときは、そういう労苦が苦にならないから不思議。人間って現金だ。
遺伝記では幸いにして、なかなか凄い話や並べてみると真価が見えてくる話なんかが数多く集まった。全部入りきらないので、そのへんもどうにか工夫。「超」怖い話→恐怖箱シリーズで培ってきた基本フォーマットにも少し手を入れた。
単純に「よくできた話を並べる」というだけではないアイデアを、どのように盛り込むか、などなど。類例のないやり方というのは、開拓者が前にいないが故にどうにも不格好なものになりがちなのだが、先に繋がるものにしていくべく、打てる手はなんでも打つ。
ずっと後になって、「今日、すっかり当たり前になったコレは、アレがその草分けだった。当時はこんな当たり前のことを誰も思いつかなかったのだ」と言われるようなものを作りたいという野望wはいつも持っていたいものだなあ、と思う。
そんなものは一生に一度あれば御の字、ないのが当たり前なわけだがw


ともあれ、ランキングのどこらへんにいるかに関わらず、全ての応募者の皆様に報いることができる本造りをするのが、編集者として今すべきこと、と思う。頑張らねば。