本日囲炉裏初め

晩ご飯は囲炉裏で鍋。
どうしても火遊びをしたい、という気持ちから脱しきれないので、とりあえず焚き火の代わりに囲炉裏を囲む。
鍋の他、最近いろいろ作ってたものを総ざらえしてつつきつつ、囲炉裏を堪能。
鍋の後は餅&チーズ。
普通の伸し餅1切れを6等分した小さなキューブ状のものを、囲炉裏の上に置いた網の上にごろごろ転がしながら焼いて食う。うまし。
チーズは6Pチーズ的な安物を、チーズフォンデュの串に刺して、炭火で炙って食う。これまたうまし。
さらに、保湿wのために鉄瓶など載せて湯を沸かしてみる。
鉄瓶は久々に出してみたのだが、赤錆は浮いておらず良い状態。
もっと使わなくちゃなー、と思う。
囲炉裏は、焚き火と違って「なんでもぶち込め、燃やしてしまえ」的な使い方はできない。屋内で使うものなので、煙が出るものはNG。炭は煙が出ないのでOK。でも、換気をしないと死んでしまうのでw、窓は薄く開けておく。
囲炉裏の近くは熱いくらいに温かいけど、背中はべらぼうにスースーする。囲炉裏に綿入り半纏ってのは、あれは理に適ってるんだねえ。背中寒いw
炭は黒炭(楢炭)と福化備長炭(オガ炭)を組み合わせて使う。焚きつけ、火が熾りやすく、よく燃え、しかし燃え尽きるのも早いのは黒炭。火が熾りにくく、火が熾るとより高温になり、長時間燃え、そして爆ぜないのが竹輪みたいに穴あきの福化備長炭。本物の備長炭は熾りにくく、高温になり、長時間燃え、そして恐ろしい爆ぜ方をする。炭の中に水分が残っていると膨張したときに爆ぜるわけなのだが、国内製の備長炭はあまり爆ぜない。安い備長炭は日本の炭作りの職人が中国で技術指導したものなのだそうだが、それは稀に*1爆跳と言って炭が激しく爆ぜることがある。備長炭は非常に硬いので、爆ぜるときは破片が鋭い刃物のようなエッジの効いたものになる。これが高速で飛んでくると非常に危ない。福化備長炭はモノホンの備長炭に比べれば安価で、そして爆跳がないので使い勝手がよい。よく焼鳥屋さんで使われている。
それぞれ、火にくべておくと勝手に燃える……というわけでもなく、燃えるに従ってうっすらと灰を被ってくるので、これをゆすって払い落としたり、燃え尽きた分とこれから燃える分の炭の組み方を変えたり、奥まで風が通るように隙間を作ったり……というようなことを、火を噴いたりかき回したりしながら続けるわけで、それが楽しいのだった。
このままここでうとうと寝てしまいたくなるほど暖かいのだが、それやったら死んじゃうので、後片付けは意識がしっかりしているうちに。


火の始末は、まずは鉄瓶の後始末から。
湯が残っていたらポットに移すか流しに流すかして鉄瓶を空にする。そのまま放っておくか、ゴトクの上に置いておけば予熱で水分が飛んで鉄瓶の内側が乾燥する。鉄瓶は洗ってはいけない/こすってはいけないというもので、内部はそのまま乾燥、外側は薄く油を塗っておく*2というのが扱いの基本。内側にサビが浮いた場合も、こすったりせずに茶葉を煮立てたり、何度も繰り返し湯を沸かして捨てて、皮膜を作り直すのが基本。ちゃんと乾燥させれば赤錆は浮かない。
鉄瓶を始末したら、大きな炭を焼き物の火消し壷に移してフタをする。空気が遮断されて炭は消える。水を掛けたりはしない。
小さな砕けた炭は、炉の中に残したまま、灰掻きで灰をかぶせて埋めてしまう。原理は火消し壷と同じで、空気が遮断されて火は消える。
後は戸締まりをきちんとして、終了。


まだ囲炉裏を使っていた部屋は暖かく、火箸は熱く、炭と向き合っていた自分の手や顔は火照っている。


長く使ってきた火起こしの火の熾りが遅いので、ぼちぼちチャコールスターター的な何かwの導入を考えるべきかなー。
商品としては、ロゴスやスノーピークからいいのが出てるのは判ってるので、焚き火用と兼用でそういうのを買ってしまうというのも一つの手なのだが、チャコスタは煙突効果で着火を早めるものが多いので、嵩張る製品が主流。折りたたみ式のものもあるのだが、アレを見ているといつも「百均で部材買ってきたら作れないかなあ」という気持ちが鎌首をもたげてくる(^^;)
たぶん、構造材は普通の餅焼き網で作れるだろうけど、1200〜1500度近くになる高温の炭*3を入れて耐えられるものを何か調達しないとならない。レンジの輻熱板などでもいいのだろうけど、ガスレンジの炎は300〜700度で炭より断然低い。アルミの輻熱板程度では毎回使い捨てになりそうな……20回以上使えるものでなければ結果足が出てしまうので、どうしたものか。

*1:しかし高い確率で

*2:長期に使わない場合

*3:黒炭と白炭(備長炭など、製造工程で灰を駆けて蒸し焼きにするもの)はそれぞれ燃焼最高温度が異なる。白炭のほうがより高温になる。