インナースピーカーやっと完成

仕事の合間を縫って作ってた、新しいヘルメット用のインナースピーカーが、ようやく完成した。
最終的に、先だってのNo.3の型紙の後に、No.4、No.5までいって、かなり複雑な形状のものになったが、耳にも当たらず、配線が絡むこともなく、外からコードを引っぱってもハンダが取れてしまうようなこともなく、外からはコード以外は何も見えないという大変スマートな形に落ち着いた。
いろいろ扱いにくいポリプロピレンの性質は元々知ってたけど、加熱して加工する場合の扱いに、より深化した気がする。

  • まず、接着剤が効かない。瞬着もエポキシも、一瞬くっついたように見せかて、少し力を加えるとぺりっと取れてしまう。このため、複数素材/異種素材を接着剤でくっつける、ということができない。
  • 弾性があって、捻り耐性もあるけれども、一定以上の力を掛けると割れる。また、繰り返し折り曲げを繰り返すと千切れる。
  • ヒートナイフなどで熱を加えて切り出す場合に、バリはナイフを当てている側に出る。
  • 複数のポリプロピレン部品を加熱溶融して押しつけると、一応熱接着する。*1しかし、冷たいポリプロピレンに、加熱されて融けたポリプロピレンをくっつけても剥がれてしまう。
  • 一度加熱された個所は強度が落ちて脆くなるため、一定以上の力を加えると簡単に折れる。
  • 塗装ができない。油性ペン、アクリル塗料など、全然色が乗らない。


欠点だらけだなorz
でも、いろいろな形状・厚みの容器に予め加工されたものが、100円ショップなどで非常に安価に手に入るので、試作品的な何かを作る場合や、何かの練習をする場合には非常に向いてると思う。失敗しても悔しくないし。

今回のスピーカー工作は、ポリプロピレン加工の練習&ヒートナイフ(ガス・マイクロトーチ)に慣れる練習には役だった。よかったよかった。

*1:摩擦接合みたいに部品同士が熱着する。