怪集 蟲

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怪集 蟲
松村進吉/つくね乱蔵/深澤夜 著
2009年7月30日頃発売予定

来た来たキタ━━(゚∀゚)━━!!
というわけで先ほど【怪集 蟲】の表紙デザインが上がってきた。

蟲は、松村・深澤両氏の事実上の小説デビュー作になる。*2つくね氏はソニー・デジタルの携帯小説サイトで携帯小説を連載された経験があるので、一応デビューはそちらとなるものの、竹書房文庫での紙デビュー、そしてホラー小説ではやはりこれが初お目見えとなる。


調査の結果、「蟲」に関わった著者、スタッフのほぼ全員が「虫がダメ」「嫌い」「苦手」「できれば見たくない」「催す」といった体たらくで、本当に厭なもの、作者自身がリアルに忌避したいものを題材としたホラー小説集に仕上がっている。ゲラを何度も読み返し、その都度リアルに想像しちゃって脳が煮え煮えになるなど、監修者にも甚大なダメージが。
「いいか、君たち僕を驚かしたいがためにマレーシアのジャングルとか、そういう企画を立てたんだろうけど、君たちも行くんだぞ。あのジャングルへ。わかってんのか」
という、大泉洋が藤村Dに向けた言葉が、そのまま自分にブーメランとして突き刺さるが如きダメージ。
なんで自分自身も虫苦手なのに、こんなテーマ選んじゃったんだろう、と自分のMっぷりに凹む勢い。
いや、でも、このくらい苦しんでこそ、本当に怖くて苦手で厭で忌避すべき作品ができたんじゃないかと重ねて思う。


本作のカバーイラストは、西浦和也氏が担当。
妖幽戯画のあとがきでさりげなくコミックを描かれているにしうらわ氏だが、実は絵も描く……のではなく、そもそもはそっちが本業だったらしいですよ? ということで、今回はイラストレーターとしてご参加いただいた。
実は、にしうらわ氏も「かなり虫が苦手」なのにも関わらず、本編収録の三話のゲラを読破して、その世界観とモチーフを損なうことなく、それはそれは超絶に生理的に虫の嫌悪感を強調しまくったカバーイラストを完成させて下さった。


……のだが、超絶に生理的嫌悪感を強調しまくった、超悪質*3な当初のカバーイラストは、悪質すぎて*4偉い人からNGを食らってしまったという伝説付きorz*5
超絶本気でアクセル踏み込んだにしうらわイラストは伝説的に凄かった。アクセルをアスファルトまで踏み抜く勢いのため、今回は正式カバーとしてはご紹介できませんでした。このNG版は、いずれどこかで陽の目を当てたい。カラープリンターで印刷して、発売版と掛け替えたいくらいの出来でした。すいません。



そんなこんなで、いろいろ伝説付き。
怪集 蟲は凄いですよ?

*1:まだAmazonには登録されてない様子orz

*2:遺伝記は短編または掌編なんで、一応除くwというか、「依頼を踏まえてゼロから書いた作品」という意味では、たぶん今回がデビュー作でしょう。

*3:褒め言葉です

*4:褒め言葉です

*5:正式カバーは、書店で手に取りやすいというか、拒絶感を和らげたバージョンですw