福小町

もうひとつの買い物というのは……御神酒。
実話怪談の仕事に入るときと、終わったときには必ず御神酒を一本開ける、と決めている。*1
そういうわけで、しおづけ手帖に入るときに開けた奈良萬を買ったいつものお店、新井薬師*2の「之吟」まで、ジャイロUPすっとばして出掛けた。

ここではいつも「奈良萬と他何かもうひとつ」という買い方をしていて、今回も会津山形は夢心酒造の「奈良萬 純米生酒 無ろ過生原酒」をGet。季節限定商品なので、入ってる時期は必ず押さえたい。今新酒が出回る時期だしー。
もう一本、何にしようかなーと思ってたら、ご主人が「今日入ったばかりのがあるんだけどどう?」と奨めてくれた。
酒造会社はナショナル物産(秋田・木村酒造)。銘柄は「純米吟醸 蘄小町*3 五百万石 上槽後無濾過」。
「やや甘めの酒なんだけど、白ワインみたいな感じで甘さが舌に残らずにすっきりと切れる」のだそう。
これまた無濾過原酒。うひょー。
奈良萬もだけど、無濾過原酒は酵母がまだ生きていて「かもすぞー」と小声でごく小さな泡を立ててる状態の、非常にフレッシュな酒。
このため、やや甘口でも酵母の発泡感が舌の上で踊るので、独特の辛さというか爽やかさが出るというか。
「日本酒ぅ? ベタベタ甘くて悪酔いするから嫌い」
とかいう人にこそ飲んで欲しい。
「うっそ!マジ?これポン酒?」
となるの請け合い。
蘄小町は純米吟醸上槽後無濾過でありながら、四合瓶*4で1155円。大変リーズナブル。
発泡酒が160円くらいだとして4本分相当だが、発泡酒のアルコール度数は5〜5.5%。良くできた純米酒純米吟醸酒は16〜17%。発泡酒も日本酒もいずれも蒸溜しない醸造酒だが、日本酒のアルコール度数は3倍以上ある。同じアルコール度数wにした場合、ビールなら9本分のアルコールが四合瓶の日本酒の中に入ってるわけで、日本酒のほうがうまくてお得。だと僕は思う。


こいつをしおづけ手帖のお礼詣り的な一本としたい。
明日にでも開けよう。今日の所はいただきものの鬼怒川・鬼笑いと、一ノ蔵純米をちょいと啜っておく。これはいいの。御神酒じゃないの。仏の晩酌なの。
御神酒は特別。
蘄小町については梱包も開けてない状態のを開けて出して貰ったのだが、「んじゃあそれください」とその場で即決。
「飲んだ感想を後で教えて」と頼まれた。
よし飲むぞ。明日。

*1:必ずしも「一本空ける」ではないw

*2:正確には上高田

*3:福小町

*4:ワインのフルボトル1本と同じ720ml