早贄

「なくて七癖」と申しまして。
自分の癖は自分では気づかない、という。

一応、自分で気づいている癖として、
「ポケットの中でレシートをちぎる」
「早贄をする」
というのはある。残りの5つは自分でわからない。話し込んでいるときに鼻をこするとか、本に熱中して鼻毛を抜くとか、そういうのもあるのかもしれないし、ないのかもしれない。
少なくとも、レシートと早贄は確実にやってる。

早贄のほうは多岐にわたり、「おいしいお菓子を少しだけ残してしまい込む」(後日発覚して泣きを見る)という本格的な早贄から、「大切なものを、隙間にねじ込む」という変則技まで。
この「大切なものを隙間にねじ込む」は、結構前から気づいているのだけど直らない。
結果、本棚だのペン立ての横だのパソコンの上だの、わずかな隙間に何かがびっしり詰め込まれている、という事態に陥る。


一連の七竈移行計画では、十分な準備ができないままに無理矢理移行することになってしまっているわけなのだが、日常業務にじわじわ復帰するに当たって、「あれが足りない、これが足りない」が日々頻出している。
今日、足りないことに気づいたのはここ数年の編集作業に必須の校正ソフト、JustRight!。
目の前に3があったので、何はともあれそれを入れて一息ついていたのだが、なんとなくこれは4を買ったような記憶がある。
と思って過去の日記を検索してみると、今年の3月くらいに「買った買った」と喜んでいるエントリがあったorz 日記は書いておくものだなorz
最近は、結構な金額のソフトであっても、ダウンロード購入で済ましてしまっているケースも多い。そういうものなら、バックアップファイルが、HDDのどこかに残っているはずだが、見あたらない。ホームサーバHDDにもない。
改めて日記を見直すと、
「4がおそらく今日当たり到着」
と書いてあった。
ということは、だ。パッケージで買っているのだな。これは。

ソフトのパッケージをため込んでいるクローゼットを漁ってみるが見あたらない。目に付くところにはない。
となると……。
また早贄をしているのか僕は。





仕方なく作業中断してJustRight!4を探す。
もはやパッケージがどの程度の大きさだったのか、どんなパッケージだったのかも記憶にない。
普段、ほとんど立ち入らない(立ち入れない)魔窟状の本棚スペースも見て回るものの見あたらない。そしてそういうところをチェックすると、「今は見たくないもの」とか「何世代も前の最新パーツ」とかが埋もれていて暗澹たる気分に。
腹立たしいことに、同じフォント製品を2セット買ってしまっていたことに気づいたり。*1
JustRight!は、確か3でも動くことは動くのだが、4に慣れると戻るのやだなとか、もう一度買い直すのはもっとやだなとか考えつつ、自分の早贄癖を呪う。
こういうときは、自分の気持ちをプロファイリングするのが一番。
仕事椅子に座った状態で、手が届くところに積み込んでるはずだ!<ものぐさ
崩れ落ちている可能性もなんとなく見越しつつ、机の周辺を見回したところ、本棚とワゴンの隙間に落ちていた。
落ちていたというか、明らかに何らかの隙間を意図的に「塞ぐ」ように置かれていた。
――なんでここに?
とよく見たら、麟太郎の秘密基地の入り口を封鎖するのにソフトのパッケージの箱がちょうどよい大きさだったので、ということで置かれたものらしい。
麟太郎の体調が思わしくなくなってきた当初、投薬を嫌がった麟太郎が人間の手の届かない隙間に逃げ込むのを防止したものだ。*2
とりあえず、JustRight!4のパッケージの代わりに、蠱毒と手帖の見本が入っていた箱を詰め込んで、秘密基地の入り口を封鎖しておいた。


というわけで、なんとかJustRight!4を発見。インストールして事なきを得た。
他にどんな必須ソフトが抜けているのか、まだ本調子には遠いorz

*1:パッケージデザインが違うので別物かと思ってたorz

*2:また、手の届かないところで事切れていたらもっと悲しいし