カクってなる

最近の麟太郎の具合。


まず、よだれが増えた。
これは良くない兆候だと、病院で言われていたもの。
腫瘍が大きくなって喉が塞がれたことで、よだれを飲み込めていない。
口元から、ぼたぼたぼた、と垂れることもあれば、首を振ったときに周囲に飛び散ることもある。席を外して戻ってくるとモニターによだれしぶきが飛び散りまくりのこともあるし、席を外して戻ってくるとたいがい僕の仕事椅子で丸くなっているのだが、仕事椅子の座面がよだれでしっとりしていたりする始末。


呼吸のたびに「ぎゅるるるる」「んがっ」と音がするのは、腫瘍が喉を塞ぎつつあるため。むしろ、この音がしなくなったときのことを考えると怖い。つまりそれは、気道が塞がれているということだからだ。幸い、鼻のほうは通じているらしく、よく鼻で息をしている。最初にできた腫瘍が鼻孔側だったのだが、新たに大きくなっている腫瘍は口腔側のようで、鼻孔側のほうは現状ではまだ通じている様子。
ただ、いびきをよくかく人が睡眠時無呼吸症候群に陥るように、眠っているときにまったく音がしないときがあって怖い。もともと麟太郎は鳴かない猫というか、無口な猫だったので、以前は音がしないのが普通だったのだが、夏の終わりからこっち音が絶えたことがないので、今はむしろそれが途絶えるのが怖い。


喉がふさがっているので、自力で口からものを食べる、飲む、咀嚼するということはできないようで、水も餌も全て流動食でまかなっている。
ただ、流動食の支度をしていればやってくるし、注入している間も嫌がらない。食欲はある。


それほど活発ではなくなって、体力温存のために寝てばかりいる。
お気に入りの場所は現在五カ所。うち四カ所は、僕の仕事椅子の上、僕の仕事机の左手前、僕の仕事部屋の床、僕の仕事部屋のエアコン吹き出し口の真下。残る一個所はリビングのテレビの裏、Wiiの上。
それらの場所への移動は普通に行っている。床以外は全て一定の段差があり、最大1mの高さがあるが、それらにも自力一飛びで乗っている。


トイレも自力で行く。
この一カ月ほどの間に三度ほど粗相があったが、このところはなし。これまで、トイレだけは(ほぼ)厳密に守ってきたのだが*1、ここへきての粗相は珍しい。
猫トイレはこのところはOBなし。便はやや柔らかめで水様便に近いものが混じるときがあるが、これはおそらく先々週から薬を変えたせいだろう。


ときどきカクッてなることが増えた。
椅子の背もたれの上から落ちたり、お気に入りの場所から転落したりする。
なんというか、うたた寝していた人が支えを失ってガクッと倒れるのに似ている。
落ちるとΣ(゚Д゚;≡;゚д゚) という顔をしてまたすぐに我に返るのだが、高いところから落ちなきゃいいなと思う。
もしかしたら、やはり呼吸が辛くてあまり深く睡眠が取れていないのかもしれない。うたた寝状態だとするなら、の話。


膝には乗りたがらなくなったが、それはきっと横たわる姿勢だと呼吸がしづらいせいだろうと思われる。ちょくちょく姿勢を変えている。
患部がある喉のあたりは触らせてくれないかと思ったが、案外そうでもなく、首や耳、額などをかいてやっていると、「喉の下もなでれ」と姿勢を変えるので、痛いというのとは違うらしい。


さて、ぼちぼち夜の流動食だ。

*1:何らかの抗議は二度ほどあったが