民主党の審議拒否の歴史と2013年までのロードマップ

ずっと探してたんだけどようやく見つけたので、覚え書きとしてメモ。

民主党 野党時代の審議拒否の歴史

安倍内閣時代
・大臣が子供を産む機械などと発言をしたから辞任しろと審議拒否
憲法改正のために必要な国民投票法で民主案を飲んだら審議拒否
民主党が出した教育基本法改正案を自民党が丸呑みしたら審議拒否
参院選で勝った民主党の要求どおりに解散しないから審議拒否

福田内閣時代
参院選で負けたのに首のすげ替えで福田に変わった。民意を問わないで首をすげ替えたのは民意に反しているから審議拒否
日銀総裁人事が気に入らないと審議拒否
イージス艦と漁船の衝突事故の真相究明がされるまで認めないと審議拒否
後期高齢者医療制度を廃止しない事、ガソリンの暫定税率を復活させた事を理由に問責可決→問責したのだからと以降審議拒否

麻生内閣時代
・民意を問わずに首相が替わることは許されない。解散しないから審議拒否
定額給付金を撤回しないから審議拒否
・麻生が補正予算案を臨時国会に出してこないから審議拒否
中川昭一酩酊会見
  中川が謝罪するまで審議拒否
  中川が辞任しないから審議拒否
  今すぐに辞任しないから審議拒否
  中川の辞任について首相が謝罪するまで審議拒否
麻生内閣が予算案を撤回するまで審議拒否
  予算案撤回→民主「このとおり麻生内閣は無責任だ。政権担当能力はない。だから審議拒否」

民主「麻生が衆院を解散しない」事を理由として麻生太郎問責決議可決
        ↓
麻生首相衆院解散を決めたので審議拒否


鳩山内閣時代
強行採決するから審議拒否


おまけ。

遠い熟議の国会 仙谷氏が国会運営で野党を牽制
http://www.asahi.com/politics/update/0122/TKY201101220236.html?ref=reca

民主党仙谷由人代表代行は22日、徳島市で開かれた党の会合であいさつし、「なかなか熟議の国会がつくれる環境にない。(野党は)とにかくこき下ろして内閣をつぶせばいいということで、国民にとっては大変不幸なことだ」と述べた。24日召集の通常国会を前に、対決姿勢を強める野党を牽制(けんせい)した。

 一方で仙谷氏は「熟議ができる国会、新しい合意形成ができる国会になるよう働きたい」と述べ、野党との協調を目指す考えも示した。

 また、安住淳国会対策委員長は22日、宮城県石巻市で記者会見し、「対決法案でない法案は、自民党公明党の皆さんに積極的に働きかけて成立させるのが国民生活に責任を持つ国会の役目だ。野党と真摯(しんし)な話し合いをしたい」と述べた。


人にしたことは自分に戻ってくるので、人にされたくないことは他人にもしないようにしましょう。
小学校で習う話を、民主党の人はなぜ覚えてないのか。
それとも習ってないのか。




民主党が今の勢力規模になる前、こういう言説が流れた。

・二大政党制=二つの大きな党が、ほぼ同規模の拮抗した勢力を持てばバランスが取れる。
衆院の自民の勢力が(郵政選挙によって)大きすぎるので、参院の民主の勢力を大きくして、衆参が二大政党によって拮抗すればバランスが取れる。

結果どうなったかというと、「勢力比の拮抗」によって2007〜2009年の二年間、徹底した政治空転が起きた。
2007年の民主の参院勝利によって「勢力の拮抗」ができたのではなく、「思考停止による徹底的な妨害/国会の機能停止」が行われたのは、上記の「野党時代の民主党による審議拒否の歴史」を見れば明らか。


次の衆院選は、

の二択。
2011年参院選の結果、民主も自民も参院単独過半数を持っていないので、2012年以前に衆院解散があって衆院単独選挙になった場合、仮にどの政党が単独過半数を得たとしても、参院過半数を得るためにいずれかの党と連立を組まなければならない。
現状で、連立を組むことで過半数に到達できる参院議席規模を持つ政党は公明党だけで、2012年以前の衆院解散で政権再交替が仮に起きても起きなくても、2013年の参院選で勢力図が再び書き換わらない限り、「公明党の意向に従わなければ政権運営が出来ない」という図式になる。


2012年以前の衆院解散単独総選挙で仮に民主が過半数或いは第一党を維持できたとしても、参院過半数は現在の連立与党では維持できていないので、参院を念頭においた連立組み替えは必要になる。
また、自民が単独過半数、第一党となった場合も条件は変わらない。


みんなの党の躍進が仮にあったとしても、そして可能性は低いがみんなの党単独過半数を獲得するようなことがあったとしても、やはり条件は変わらないのだが、その場合みんなの党は単独はもちろん、民主/自民のいずれか+公明党と連立しないと参院過半数が得られないので、政権運営ができない。


当然、政権運営はうまく行かず迷走するか、公明党の主張する政策を重用しないとダメ、ということになって「第一党がバランサー与党に配慮」という図式に。*1


2013年参院選(夏)以前に政権奪取できても実権が得られるのは2013年以降になる上、2012年以前〜2013年までに「政権への不満」から支持率が落ちてしまうため、2013年の参院選とW選挙を制するため、2012年以前には政権を【得ないほうが得策】ということになる。


最善のロードマップは、あと2年半、今の民主党体制で臥薪嘗胆・苦汁を舐め続けて、その上で2013年の衆院任期満了+参院のW選挙で衆参双方の勢力を得る、ということになる。
逆にそれ以前に衆院解散、うっかり政権を手に入れてしまうと、参院の勢力不足で再び国会は空転する。
どの政党が衆院第一党になっても、この条件は変わらない。



「二つの政党が同じくらいの勢力を持ってバランスを取ればうまくいく」
これは、嘘。気のせい。


「自民でなければ何処がやっても同じ。ずっとマシ」
今もそうだと言える人、ちょっと手ェ挙げてみて?

*1:民主が社民や国民新に配慮した結果、政策が迷走したのがその典型例。思えば自公連立時代、自民は公明の進めようとしていた政策のうち、大きな影響が出そうにないもののみを採用し、影響が大きい政策はうまいこと廃案にしてた。また、国土交通相というエラーが出やすい省庁のポストを公明に宛がうなど連立組閣も上手かった、ということがわかる。