【悪筆怪談】と出演者の話
いよいよ本番を明日に控えた、生ラジオドラマ「悪筆怪談 〜と言って、グラスを置いたという」についておさらい。
原作者
原作は、硬派な病院物実話怪談作家としておなじみの雨宮淳司氏。
- 作者: 雨宮 淳司
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2011/02/28
- メディア: 文庫
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雨宮氏に限った話ではないと思うのだけど、シリアス(深刻)な話を書く人が、同時に狂気を孕んだコメディ、コミカルにも走るというのは、取り立てて珍しい傾向ではないとは思う。作風としてそうした二面性が表れている人もいれば、「作品はどこまでも深刻なのに、当人は底抜けに愉快」という作家さんもいるわけで、雨宮氏の場合もそれに(ある程度)当てはまる。
竹の子書房全般に当てはまる傾向としては、悪ノリ、或いは「とりあえず真に受けてみる」ことに対する抵抗感の低さ。そして、振られたテーマを【自分の得意分野に引っ張ってくる】という融通性と狡猾さw。
雨宮淳司=病院怪談が得意、というのは読者側の誤解で、実は雨宮淳司という人物の得意は、もっと多岐に渡っている様子。相応に歳を食っ様々な経験を重ねてきた御仁であり、相当に古くからのアレやコレやの蓄積も多く。
雨宮氏がラジオドラマ音源(大昔のラジオ番組、その他での小説朗読)のコレクターであったりもする、という側面は竹の子書房を通じて明らかになった点でもあり。*1
その意味で、竹の子書房の一連の生朗読/ラジオドラマ路線は、音響監督までこなす雨宮氏の存在がなければここまで暴走しなかったことでしょう。
出演者
続いて出演者。
それぞれお一人ずつご紹介を。
私(主人公)役はサデスパー堀野氏。
ネットラジオ「サデとコータのニョキニョキ☆ラジオ」で毎週メインのMCを務められていますが、本業は食玩&ゲーム・アニメ・サブカル系ライター。この名前で検索するとTVチャンピオン出演時の(若い頃の)映像が(ry
生朗読シリーズでは、ゲストが朗読&主役の台詞を当てることが多いのですが、その相方・脇役や、時には主役の台詞のみを当てるなど、名バイプレイヤーとして鍛えています。元落研で、エア落語練習をしてたとかなんとか。毎回直前まで練習無し、ぶっつけで読んでいるそうですが、今回はちゃんと練習してるらしい。
志下沼役は高田公太氏。
- 作者: 深澤夜,高田公太,神沼三平太
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2011/06/29
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超-1出身で、恐怖箱シリーズの著者として、ややアウトロー系東北系の実話怪談で腕を振るう氏の本質は、高田純次。
ニョキラジMCの一人でありながら番組遅刻常連、またセクハ(ry 不規則発言wの多い愛すべきトリックスター。実は音楽、芝居方面のイベントのプロデュースも手がけ、当人も一人芝居などを舞台で演じたりしている様子。
ニョキラジ本放送でのサデスパー氏との軽妙なトークの相性もよく、本作で主人公役のサデスパー氏と絡めるのは高田氏を置いて他にない、という期待から、志下沼役に抜擢されました。
問題は遅刻せずに彼がちゃんと放送に間に合うかどうかで、そこが今回の番組の最大のハードルと……。
志下沼ベッキー役は黒実操嬢。
- 作者: 加藤一
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2009/11/13
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「怪集」に参加された黒実操嬢と同一人物です。
竹の子書房では、「其は夜鳴き鶯 http://tknk.wwu.jp/?p=1101 」「私だけの、トイレの神様(白磁の空間Respect収録)http://tknk.wwu.jp/?p=1070 」など童話から便器小説に至るまで一貫して「残酷な作品」を描くことに心筆を注いでおられます。
ご当人の声はと言えば、非常にエレガント。
なぜ、こんな所に引っ張り出されたんだろう、いやなぜ竹の子書房に籍を……と首を捻ること請け合いです。
志下沼ベッキーは、高田氏が演じる志下沼の妻役なのですが、雨宮作品の登場人物ということで、これもまた一癖も二癖も。ラストシーンが最大の見せ場です。
メイドのベッキー役は、こはらまりか嬢。その通訳役にMaDrine嬢。
作中、メイドのベッキーは日本語を喋りません。このため、その台詞は指定通りの外国語で。字面では日本語訳も付きますが、音声で聞くとさっぱり意味がわからないので、日本語同時通訳役が必要となりまして、MaDrine嬢も出演となりました。
こはら嬢は竹の子書房では主に第二放送などでも流れているCMのナレーションなどを担当されておりまして。過去の生朗読では「玉ノ海の想い出(氷原公魚全集第二巻収録)http://tknk.wwu.jp/?p=984 」、「捧げる花もなし姫http://tknk.wwu.jp/?p=459 」など、本職顔負けの名演を……いや、実は本職らしいという噂も……。
MaDrine嬢は本来はメタルバンド関係のコラムニストらしいのですが、竹の子書房では近々、新刊コラムを刊行準備中。黒実操嬢の怪作「私だけの、トイレの神様」の生朗読では怪演・鬼演を見せ、「乙女の復讐劇」を演じきった実力派です。
朱石光治役に、なぐ氏。
怪談を穏やかに朗読してみる。
http://com.nicovideo.jp/community/co36197
ニコ生方面では、石田彰似のイケメンボイスで怪談朗読をしている方ですが、竹の子書房ではCMナレーションの他、「きみはぼくのものhttp://tknk.wwu.jp/?p=295 」「情熱の白磁に恋して(白磁の空間Respect収録)http://tknk.wwu.jp/?p=1070 」など、18禁監禁BLだの、便器BLだの*2を、その甘いイケメンボイスで朗読させらrしています。
朱石役は、やはり美青年役です。腐女子・貴腐人の期待通りの配役です。
ナレーション
ナレーションは、かずぷー氏/こたろー氏のダブルキャスト。
ナレーター(A):かずぷー氏
かずぷー氏は、竹の子書房では「マイ怖http://tknk.wwu.jp/?p=417 」をリリースされるなど、創作・実話双方に及ぶ「背筋の凍る怖い話」の書き手であるのですが、TwitterのTLでは別の意味で背筋の凍るギャグをせっせと呟いているのを見かけるような……。
声はびっくりするほど低くて渋い声なんですよ。
これまでに生朗読では「極道の挽歌(白磁の空間Respect収録)http://tknk.wwu.jp/?p=1070 」で、インフルエンザに罹って、弟分のアパートの汚いトイレに駆け込む極道の兄貴分を渋演。リスナーの8割*3に「付いていきます、兄貴!」と言わせる渋い背中に男泣きです。
何しろ悪筆怪談はナレーションの担当量が膨大でして、それをまた一気に生朗読しようというのが今回の試みでもあります。
ただ、さすがにナレーターの負担が大きすぎるだろうということで、ナレーションのみダブルキャストとなりました。
全8話は全4パートに再編されていますが、その半分のパートをかずぷー氏が、そしてもう半分をこたろー氏が担当されます。
ナレーター(B):こたろー氏
こたろー氏は、なぐ氏と同じくニコ生にて活躍中の怪談の語り部。
竹宵亭煙鳥氏等とともにオカのじにて、怪談語りを披露されています。
上は50代から下は10代まで、下手すると三世代くらいの幅拾い年齢層からなる竹の子書房では、20代半ばくらい。ぴちぴちと肌に艶のあるお年頃です。
竹の子書房では怪談系アンソロジーにこっそりw顔を出しておられたのですが、こたろー氏の朗読系への出演は今回が初めてとなります。
渋声のかずぷー、イケ声のこたろー、二度美味しいナレーションです。
そんなこんなでお送りする、竹の子書房・ニョキラジPresents、
悪筆怪談 〜と言って、グラスを置いたという
は、いよいよ明日の晩、本番です。
サデとコータのニョキニョキ☆ラジオ・スペシャル
生ラジオドラマ:
悪筆怪談 〜と言って、グラスを置いたという。2011年5月22日(日曜)夜22時から、生放送です。
http://jbbs.livedoor.jp/radio/19565/
※ネットラジオ再生用URLは、放送当日、上記ニョキラジ掲示板或いは竹の子書房の以下のいずれかのTwitterアカウントでお知らせします。
@takenoko_shobo
@takenoko_radio
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