印刷所見学

最近はもっぱらTwitterが主戦場(主生息域)なわけですが。
電子書籍が喧しい(割に進展が遅い)昨今。
今夏は昨年以上の節電が叫ばれ。
となれば、小電力でも電池を食うスマホや、維持に結構大電力を要するサーバ、そしてその間を繋ぐ基地局はべらぼうに電力を消費するわけで、電子書籍はお世辞にも電渇の夏にふさわしい節電娯楽とは言いにくい。


やっぱ、「少なくとも消費者はまったく電力を消費しないですむ(日中なら)紙の本ですよ!」という気がするw<我田引水
それと、出版というのは旧来からサプライチェーンがちがちで、そうそう作業工程を圧縮とかもうできないんだよ!というような叫びが。
その流れで、最新の印刷所の様子を作家やライターほど知らないんじゃないか、という話が出た。
僕も20〜10年くらい前の凸版やその他は見せて頂いてるけど、印刷業界というのは実に日進月歩な業界で、ちょっと目を離すと凄い勢いで手順が進化したりしているので、やはりここらで最新事情を目に焼き付けたい。


「印刷所の中を見たい!見せて!」
と大騒ぎしていたら、いつも「超」怖い話や恐怖箱でお世話になっている図書印刷さんの公式アカウントから「どうぞどうぞ」とお声がけいただいた。

今回は出版社経由のお願いではなく、どちらかというと作家やライターによる自主的な勉強会という趣なのですが、と事情を説明したところ、機会を作って頂けることに。
言ってみるもんだなあw


編集経験がある人はまだしも、「行き成り作家になった人」や「ずっとライターの人」が、【原稿を手渡した、その後。本になるまで】の工程を知る機会はほとんどない。
故に、「自分の仕事が遅れると誰にどのような迷惑(コスト負荷)が掛かるのか?」を具体的に知ることはあまり多くない。
総じて「印刷屋に負担が掛かる」という薄ぼんやりした知識はあっても、印刷屋さんが具体的にどのような作業をしていて、どの部分が短縮不可能なのか(普通は全部短縮不可です)、そういったことを知る機会はほぼない。


まあ、知っておくべきだと思うんですよ。
10〜15年くらい前、角川の編集部に席があった頃に見せて貰った凸版の工場の感想は「こんだけのもの、人に迷惑を掛けることを考えたら、逃げられねぇえええぇ」でしたよw
また、同時に、出版が如何に「手の掛かる仕事」なのか、原稿さえあれば、印刷所は「製本まで自動でやってくれるプリンター」なのかそうではないのか、というのを改めて自覚するいい機会だと思う。


その昔昔、大昔、今は角川で大変偉くなったとある編集さんがまだ25歳くらいの頃w、今は大変えらくなったアニメ監督が落としかけた漫画原稿を刷って貰うために、新品のスリーピースで印刷所で土下座した、という話を(当人から)聞いたことがある。
最後の最後にしわ寄せがいくのは印刷所である。
だからといって、印刷所がなんとかしてくれるというのを当てにして〆切がパンツのゴムのように延び続けるという錯覚を持ってはいかんのである。


行きますよ。
行きましょう。
行くべきですよ。
印刷所見学。


今の仕事が終わってから(GW明けてから)動くことになるだろうけど、大変楽しみ。