季刊大林

大林組の広報誌「季刊大林」の今号が軌道エレベーター(誌中では「宇宙エレベーター」)だというので、思わず取り寄せてみた。*1
表紙は人間が組み体操で作る九重にもなる人間の塔。
内容は古今東西のあらゆる「塔」の写真と由来、解説、塔への情熱、そして、軌道エレベーターを実際に作るための概念設計、強度設計、工法の検討、基礎技術の研究開発期から着工、完成(運用開始)までのロードマップなどが並ぶ。
大林組の試算では、今すぐ(というより既に軌道エレベーターの開発は始まっている、と言えなくもない。テザーを上るクライマーの大会とかあるし)基礎技術の開発を始め、軌道エレベーターの地球側基礎部分に2025年に着工(たった13年後だ!)したとして、運用開始は2050年。着工から完成まで25年でできる、としている。


かつて、バブルの熱も醒めやらぬ1991〜3年頃に西暦2019年頃を舞台とした近未来ものの読者参加小説をやってたことがある。東京人工群島と名付けられたそのシェアードワールドのグランドフィナーレで、氷原公魚君が描き下ろした「もしも魂に翼があるなら http://www.ekoda.jp/glg/gliv/soul/ 」に登場する軌道エレベーターは、西暦2041年着工、西暦2079年竣工、という設定だった。
大林組の想定は、1993年当時の我々の想像よりも着工が16年早く、工期は13年短い。


未来は着実に加速しているな。

*1:同人誌なみの薄さ、全編フルカラー、そして千円という「薄い本」なみのお値段wだが、その価値は十分以上にある