電子の精霊ちびっと

その昔(1998)、Windowsのデスクトップに常駐して(笑)、バックヤードで何かをやり続けるソフトとして、「電子の精霊ちびっと」というのがあった。
デスクトップの壁紙の下に「世界」があり、そこでなんかしらをうにょうにょやっていて、プレイヤーは、ときどき思い出したように、その「勝手に進んでいる世界にコミットする」というもの。プリンター、スキャナなどの周辺機器を繋ぐと、「新しい大陸」として認識される、デスクトップを乱雑にしておくと、汚さを表す【プ〜ン】という単位で表示されてしまうなどなど、非常に遊び心溢れるソフトであった。
ゲームなのか常駐アクセサリーなのか意見は割れるところだが、大量のメッセージやキャラクターを用意してPCの中に「世界」を作り出そうっていう意気込みは面白かった。
 
で、なんでそんな話を千年家族のカテゴリで引き合いに出すのかというと、この千年家族を実際に開発した(発売は任天堂)「インディーズゼロ」という会社名と、この「勝手に何かやってる」というコンセプトに何か引っかかるところがあったので調べてみたら、ちびっとを作った会社だった。
ウキウキカーニバルなんかもここが作っているのだが、それをさらに遡った1998年の段階で、すでに「電子の精霊ちびっと」という、Windows常駐型勝手に裏でなにかやってるソフトを造っていたわけで、そこからの蓄積がこういう形になって現れたのだなあ、と感心した次第。
1998年というと、確か僕はまだパソゲー雑誌の仕事なんかにかろうじて関わっていた頃で、データ量&CPUへの負荷の凄さ(^^;)から、あまり大きな話題にはならなかった(と記憶している)けど、大好きなソフトだった。
 
こんな形で再会するというのは、ちびっと嬉しい。