電子書籍の種類(制作スタイル)

電子書籍については、

  1. 「自己の新作を造って頒布する」
  2. 「自己の旧作(絶版)を再頒布する」
  3. 「他の著者から新作の編集制作の委託を受けて作成する」
  4. 「他の著者の著作権消失古書(著者の死後50年経過したもの)を電子復刻する」


などが考えられる。
他にも色々あるだろうけど、目下はこのあたり。

(1)は校正を考えなければ、原稿さえあれば或いはモチベーションさえあればすぐに誰でもできる。「個人による電子書籍出版」で誰もが思いつくのはまず(1)だろう。

次に、「昔出したけど今はもう売っていない本をもう一度出せばまた売れるんじゃないかな」という、作家ならではのスケベ根性wが(2)。これについても、(1)同様、元原稿は自分の手元にあるんだからすぐ出せるじゃないか、と思ってしまう。これはたぶん、商業作家でも同様に考えてる人多いんじゃないかという気がする。
実際には前述したように「校正・編集作業」を、一番最初の草稿に戻ってイチからやり直しをしなければならないわけで、その労力たるや尋常なものではない。

(3)は(1)に近いんだけど、「校正・編集その他の作業」を外部委託先として引きうける、というもの。やってみるとやはり紙の商業書籍を造るのとさほど変わらないだけの労力が掛かることが理解できた。「何日間で何工数で仕上げるか」「品質保証をどこまでするか」で大きく金額が変わる世界だと思う。

(4)の古書の場合、「完成品(底本)があるんだからスキャンしてOCRかければ簡単だろ!」とはよく言われるのだが、本当に簡単なのかどうかを実際にやってみようということで、宮武外骨の古書について電子復刻に取り組んでみたのだが、全然簡単じゃなかったよ!!!

という苦労話を聞いて貰いたい(`;ω;´)