レプリカディーラー

G-Motionは、Wheelman(豪)の日本国内での流通名で、Wheelmanと同質・同系。
bushpigは、Wheelman(豪)のアメリカでの流通名で、これもWheelmanG-Motionと同質・同系。
G-Motion、bushpig、Wheelmanは、オーストラリアの開発会社の登録パテント。

レプリカが存在するため、最近では「Wheelman」はG-Motionとレプリカを総合した「足で乗る二輪車」の総合名(FZRやNSを総合して「バイク」と呼ぶようなもの)として認識され、「G-Motion」「モーターサーフィン」などは、形式名……と認識されているっぽい。

ただし、本稿では日頃の呼び分けではなく、「オリジナル製品の正式名」を【Wheelman】、モーターサーフィンなどのコピー製品を「レプリカ」と呼び分けたい。


旧型Wheelmanのコピーからスタートしたコピーモデルが存在する。
Wheelmanに対して「レプリカ」と呼ばれるもの。国内では「ワンダーバイク」などいろいろな呼ばれ方があったが、最近は「モーターサーフィン」「モーターサーフィンボード」の名前で売り出しているディーラーが多いようだ。
レプリカのディーラーは、ほぼすべてが中国で作られた製品(上海・広東あたりに工場がある)を輸入して、ヤフオクで捌いている。

稀に中古品を放出しているユーザーもいる。

乗りこなせないか、修理を諦めたものが放出されるようだ。稀に中古品はブレーキのないモデルだったりする。ハンドルグリップをよく見ると判別できる。


Wheelmanとの最大の違いは駆動方式で、Wheelmanはバードケージ(バードキャリー)と呼ばれるドラムで後輪を回す、「ラフロードの走破性」に重点を置いたもの。レプリカは後輪のホイールにチェーンを回し、エンジンからの駆動力をベルト(またはチェーン)→大チェーンと伝達する方式で、エンジンからのパワーロスが少ないため「オンロードの運動性」に重点が置かれている。Wheelmanのバードケージはややパワーロスがあると言われているが、伝達距離はその分短い。レプリカはパワーロスが少ないが、オフロードに弱い(チェーンの脱落など)。
他の違いとしては、前輪の固定方法。Wheelmanはオリグメントバーとフックの2箇所のみが可動するが、レプリカはそれに加えてフックの本体側が動く(Wheelmanは固定されている)。Wheelmanがオフロードの走破を前提に「直進安定性」を優先しているのに対して、レプリカはオンロードでのトリックを前提に「小回りと柔軟性」を優先しているためと思われる。
あとは、オリグメントバー(前輪と本体を繋ぐ上部のシャフト)の素材と硬さ。Wheelmanはしなりはあるがやや固め。レプリカは猛烈に柔らかい。これも、Wheelmanは直進安定性、レプリカは小回りを優先した結果そうなったものだと思われる。

当初、レプリカにはブレーキがなく(でもブレーキステーはあった)、Wheelmanのほうにアドバンテージがあったが、レプリカは旺盛な改良精神から、Wheelmanにあったディスクブレーキを搭載、Wheelmanにない「セルスターター」や「エンジンキルスイッチ(手元)」などの改良を加えてきた。
両者は、求める方向性の違いから「乗車方法は同じだが、乗りこなし方の違う乗り物」と考えたほうがよいかもしれない。
その意味で(価格も違うけど)Wheelmanとレプリカを比べるのは、「ジョーバロデオボーイを比べる」ようなものなんじゃないかな、と思う(^^;) どっちがいい悪いではなくて、形と動作と目的は似ていても、動きや機能は異なる、という意味で。


さて、bushpigなどのアナウンスなどを見た限りでは、Wheelmanはレプリカを「中国製のまがい物」と見ていて認めていない。
日本国内では価格差もあって(レプリカはWheelmanの1/3〜1/5くらいの値段で手に入る)、レプリカの流通量が少なからず増えている。ユーザークラブに参加している人もレプリカオーナーが多い。

そのレプリカについて、「オリジナルよりも高性能で、改良も早い」と歌っている挑発的なレプリカディーラーがいる、と聞いた。

Yahoo!オークション - 最新型4色から WHEELMAN G-MOTIONモーターサーフィン
http://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/81522658

■ オリジナルを超えたクオリティとスペック ■
なかなか改良がされないオリジナルに対し、最新の装備で走行性と安全性を
格段に向上させました。 チェーンテンショナー・最新ディスクブレーキも装備!!

うーん、実際、Wheelmanの改良がなかなか進まないのは事実なので、これは耳が痛いところ。いや、耳が痛いのはオリジナルのオーナーじゃなくて、Wheelmanの開発会社か(^^;)
現在、Wheelmanにはチェーンテンショナーが標準装備されておらず、搭載が急がれている。その間に、レプリカはチェーンテンショナーを標準装備してきたようで、このへんは侮れない(現物を見てみたい)。

ディスクブレーキは最初使いこなせませんが、アクセルを緩めるとエンジンブレーキで自然に止まるのでかなり安全に配慮された乗り物です。

……エンブレが掛かって停まるのはレプリカだけの特殊機能ではありません(^^;)


まあ、なかなか頑張ってるし、Wheelmanもうかうかしてられないなあ、と思いかけたのですが。

■ サポートに関して(2)
シンプルな基本構造なので、バイクや機械製品などがわかる方はちょっとした整備などは簡単に出来ると思います。
もしタイヤ交換のための分解やその他調整などでサポートが必要な場合は有料になります。
     
セミサポート ※3ヶ月間のメールや電話での技術的なアドバイスのみ
        68000円(税込み71400円)とオークションでの落札価格の差額
・フルサポート ※3ヶ月間のメールや電話でのアドバイス及びパーツの交換、消耗品の追加オプション
        98000円(税込み102900円)とオークションでの落札価格の差額
  
  ※但し、商品到着日より必ず3日以内に申し込んでください。過ぎるとノークレーム・ノーサポートとなります。
  ※フルサポートの場合はタイヤ・チューブ・コントローラー・必要と思われる工具も無償で手配します。

うーん、これはウマイ商売だ!!!w
というのは、レプリカに限ったことではないが(でも、レプリカは特に)、この乗り物は修理にノウハウが必要でもある。ユーザークラブはそうした修理改良情報などメンテ情報の交換のために存在しているといってもいいくらいである(Tomosにせよ、絶版車にせよ、そうしたマニアックな乗り物のオーナークラブはだいたいそういう性格を持っているけど)。
なので、レプリカオーナーでもユーザークラブ(会費無料(笑))に参加している人は少なくない。そうでない場合、よほどバイクなどの整備に最初から慣れている人でないと、行き詰まってしまう可能性がある。
このディーラーは、「セミサポート」「フルサポート」と称して、いくらで落札しようとも必ず差額分を回収するオプションを用意している。そのシナリオはこうだ。

  1. 商品到着後、25:1(ガソリン:2ストオイル)で乗り始める。
  2. 最初は動くが、2ストオイルが「バイク用の100%化学合成オイル」だったりすると、25:1ではすぐにかぶって動かなくなる。
  3. 原因がわからないから、すぐに問い合わせの電話をディーラーに入れる。
  4. そうすると、「セミサポート、フルサポートはそれぞれ落札価格の差額分で引き受けますよ」となる。幾らで落札しても、稼げる。
  5. もちろん、そんな金を払うのは悔しいから、自力で対応を……という人もいるだろうし、対応できる人もいるだろう(だいたい、レプリカ、Wheelmanで起こるトラブルの多くは、ユーザークラブや「転び方」にまとめられているし、それらは無料で閲覧できるのだが)。
  6. が、「安いからレプリカ」で飛びついた人は、ここで泣きを見ることになってしまう。

特殊なエンジンスポーツの泣き所に付け込んだ、あまり褒められない商売と言えるかもしれない。

■ こういった方は入札はしないで下さい。
・外観にとても神経質な方
・値引き目的のためのクレーマー 
・評価欄での誰が見てもわかるような変なトラブルを起こしている方
・ちょっとした不具合も自分で直そうとしないような方 (最近こういう方が多いです)
・粗雑に扱う方

外観に神経質、というのは……まあ、ちょっとした引っ掻き傷くらいは仕方がないが、「Wheelmanです!G-Motionです!」と商品名にうたっておきながら、実際には外観の異なる「モーターサーフィン」が送られてきたら【詐欺だ!】という人も出るかも知れない。
値引き目的のためのクレーマーというのは、例えば今挙げたような質問をしたら、必ずそう返されるだろう(笑)
「評価欄での誰が見てもわかるような変なトラブル」というのは、まあ気持ちはわからないでもない。
「ちょっとした不具合も自分で直そうとしないような方」という……待て待て。不具合が起きてしまったら、それが「ちょっとした」なのか「致命的」なのかは、購入直後の人間にはわかんないぞ! 何しろ、エンジンが付いている乗り物であるわけだからして、外観にまったく支障がなくても、キャブやエンジン内部のトラブルだったらわからない。調整上の問題(多くはキャブの設定)だったとしても、それが「ちょっとした」かどうか購入者に必ず理解できるかどうかなんてわからない。そういうことをディーラー側の主観で言っちゃうのはどんなもんだろうか。
「粗雑に扱う方」……この乗り物は、最初のうちはひっくり返しながら乗ることになるし、練習中はあちこち削ることになる。オフロードで乗ろうってんだから、粗雑に扱わざるを得ない。まあ、そういうことを断りに入れないとならないというのも、なんだかなーと思う。レプリカは、Wheelmanに比べると車体右側のチェーンボックスが大きく出っ張っている。このため、発進の練習をしているうちに、チェーンボックスを覆う本体(強化樹脂製)を削り取ってしまい、チェーンボックスが露出してしまう。グーフィーで乗る場合なら、今度は車体左側のリコイルスターターがWheelmanのソレに比べて大きく出っ張っていることに気づくはずだ。これも、発進の練習などでひっくり返しているうちに壊すことがあるようだ。

そういえば、ダウンヒルを前提にしたオフロード・キックボードか何かの注意書きに、「危険ですから坂道を下らないで下さい」っていうのがあったなあw


レプリカのオーナーさんの声を聞いてみると、

  • スターターロープが切れやすい
  • エンジンキルスイッチ(手元)はすぐに壊れるか、最初から壊れているw(彼らはチョークを閉じてエンジンを切っている)
  • 分解は簡単、と言われているが、車体右側(チェーンボックスがあるほう)は、接着剤で固定されている丸い円盤を、マイナスドライバーなどで「車体に傷が付くほど」こじって外さなければ右側のボディは解体できない(右側を解体できないと、チェーン脱落の修理も整備もできない構造)

という意見は、ほぼ必ず確実に出る。
スターターロープなんかは絶対に切れる(しかも、レプリカオーナーの意見を総合すると、かなり早い段階で切れた、という人が多いような……)
修理交換の難しい(入手ルートがねー)ものだけに、こういうのは困りもの。
Wheelmanの場合で言うと、TG43のスターターは独自入手の目処が立っているが、E-TONのロープが切れたら困るな<自分課題


で、このaltimodaというディーラーは、親切なことに乗り方(練習法)や大まかな構造(でも、Wheelmanのオリジナルの駆動方式と異なる、レプリカの駆動方式そのものは見せてない)、よくある質問などに答えるFAQページも用意しているようだ。ふむふむ、親切だなあと思ってよく見ると………………


http://www.geocities.jp/tight_rope_international/wheelman/index.html





……なんかどっかで見たことのある内容だな、と思ったんですが。
あのー、G-Motionの転び方で紹介している内容に酷似していますが(^^;)



いけなかないけど、それを引用しておいてWheelmanのオリジナルを腐すんだったら、【Wheelmanのオーナー】としては一言欲しいところですねぇ。
いっそ、転び方のほうにリンクでもしてくれれば、より詳細な解説が読めていいと思いますけどねぇ。


どうなんですかねぇ。