2006-01-12 出口が見えてきました しごと 先頭を走る機関車の窓から、闇の中にぽつんと穿ったピンホールが見える。 それは、出口がないと諦め掛けていたトンネルの終末の訪れを予期させるものであった。 だが、先頭を行く機関車がトンネルを抜けた後も危機は続く。 機関車の後を続く「超」怖い話という列車の長い長い車列。カナダあたりの大陸横断貨物列車を思わせる、どこまでも続く貨車の全てがトンネルを抜けたとき、初めて乗務員は安堵の息を漏らすことができるのだ。 最後尾の車掌車の緊張は尚続く。 (世界の車窓から)