ワロス戦線に注目せよ

このところ話題のワロス曲線。
今日は予想通り、出だしからウォン高が止まらない滑り出しだった様子。
おもしろいのは禿側の攻め。
今日はアメリカはスーパーボウルがあったらしく、試合の間は韓銀がずいぶん頑張って持ち直したりしていたのだが、スーパーボウルが終わった瞬間に、血の気が引くほどの勢いで赤いロウソクが。
なんというか、ズドン、という音が聞こえてきた。


この後、仕事の打ち合わせ&買い物でいつもの新宿へ。
軽く寿司などつまんで(楽しみはこのくらいしか(^^;))、17時前くらいに家に戻り、「さーて、昼はどのくらいで収まったかな?」とチャートを見てみた。
出かける前は、確か970W〜967Wの間を言ったりきたりしていた。
戻ってみたら、962Wまでウォン高が進行。


2/4の日韓蔵相会議で日本は「もし韓国がパンクしたら、そのときはお金出すよ。ただし、パンクしてからね。金額は2000億円くらいね」という、焼け石に涙一滴(金額的には大きそうに見えるが、実は経済危機の救済に対しては端金らしい。しかも、供与じゃなくて「貸与」らしい)。
禿側は、これを受けて安心してウォン買いを進めている様子なのだが、チャート全体の2/3に届くほどの巨大赤ロウソクって初めて見た。
これが、「経済戦争で激しく空爆を受けて攻めこまれている状態(韓国が)」というものらしい。数値がグラフで見られるのが実弾ぶっぱなしの戦争と大いに違うところ。


ちなみに、数日前の日記でも触れたが、昨年同じ攻撃を日本が受けたときは、「1日に1兆円超の円売り」を一カ月以上続け(延べ35兆円分の円売り)、円高を抑止した挙げ句に、「あとまだ100兆円以上砲撃の準備ができてます」と宣言したところ、ハゲタカファンド2000羽以上が打ち落とされたのだそう。(以来、日本にちょっかい出すと大変なことになる……というトラウマができて、ハゲタカさんは日本に手を出すのをやめたそうです)


これが「戦力の誇示による抑止」という奴で、一度でも酷い目にあった側はその痛みを忘れないから、「手ひどい目に遭うくらいなら、手を出すのは止めよう」と考えるようになる。実弾使った戦争で言えば、原爆を食らった日本が「戦争はこりごりだ、アメリカに手向かうのは止めよう」と思うに至ったのに似ている。
そして、こうした超破壊兵器というのは「試しに一発撃ってみせる」「痛みをわからせたら、あとは封印して滅多に使わない」でおく。そうすると、「封印解くぞ、ゴルァ」という脅しだけで、実際に砲撃を行わなくても十分な抑止力になるので、コストが掛からない(核兵器というのも、持っているだけで抑止力になる点が似ている)。


こうした経済戦争では、見た目には死人が出ない。
が、日銀砲に焼き払われたハゲタカ2000羽の中の人は、もしかしたら首吊ったり引き出しの中の拳銃で脳みそをマホガニーの机の前にぶちまけたりしている人もいるかもしれないし、たぶんかなりいたのかもしれない。
でもそれとて自己責任の世界。
経済戦争オソロシス。


なお、ウォン高が980Wを越えると(数値が小さくなると)「輸出産業にダメージ」。
950Wを越えると「輸出用の製品を製造するために、工場を動かしただけでダメージ」という、二度目のIMF適用を受けるような大ダメージになるのだそう。
本日昼は、972Wくらいから始まって962Wで終わり。
もしかしたら、今週中に韓銀が根を上げて950Wを割るかもしれない。
韓銀側としては、とりあえずウォンを刷りまくるという手もある(笑)のだが、んなことしたら取り返しの付かないハイパーインフレになる可能性もあるとかあるとか。


去年、日本も体験していたことだから余計に、お隣の国のことが心配ですネ。
それにしても、為替チャートってこんなにおもしろいものだったんですねぇ。