気分転換してますか

梅雨は湿度が高くて呼吸しやすいから(・∀・)
でも、雨が多くて出かけられないので(´・ω・`)
ちょっとストレスたまります。


ストレスの発散方法っていうのは人それぞれだと思う。
ライブで踊る人とか、ヘッドホンかぶって首を振る人だとか。
スポーツで発散という人もいる。僕の「河川敷をG-Motionでかっとばす」は、たぶんその両方の特性を満たしてると思う。街中では相当迷惑な大音響*1を響かせつつ、身体を使い、気を抜くとすっ転んで痛いので集中力も必要。だけど、この上ない開放感が心地よかったりすっ転ぶのも(痛いけど)楽しかったりもする。挙げ句に音楽聞きながら走るし。


ストレスっていうのは、不満だったり愚痴だったり、そういうのを出さずに我慢するっていうことでどんどん加速度的にたまっていったりもする。
こればっかりは、身体を使ってへとへとになったくらいでは解消されない(´・ω・`)

そこで酒ですよ!
ということになるのだが、アルコールでは分解できない王様の耳はロバの耳的なストレスは残る。
こういうのは、結構厄介。
日記に書くことで、吐き出してすっきりというのもひとつの解消方法だろうと思う。これは古く*2から実行している人も多く、識字率の無駄な高さ(笑)からか、江戸時代から「無名の市井人の日記」が山ほど存在する日本人らしいやり方で、誰かに見せるわけでもないんだけど「とりあえず日記に書いてみる」とすっきりしたりする。
その意味で、blogというのは「書いてすっきり」なストレス解消法としては手っ取り早くまた効果も高いものと思われる。*3


が。
鍵が掛かる日記帳に書いて机の奥底にしまっておくならともかく、広く公開されているネットに書いちゃうといろいろ問題が起こることもある。
そうなると、これまた書かずにため込まないとならないわけで。


文章を書く商売では、そうしてため込んでフラストレーションを高めておいて、それを原稿に吐き出すことで原稿のクオリティを高めるというのが、ある意味理想的なサイクルではあると思う。
でも、吐き出したいことと、書かなければならないことが一致しない場合はそうもいかないわけで、これまたストレスの温床になってしまう(´・ω・`)


では、どうするか?
……どうするんですかね(^^;)


僕なんかの場合で言うと、
「とりあえず書くだけ書いてみる。書いたらすぐに消す」
「とりあえずデスクトップに置いたファイルにどんどん書き足していく」
っていうストレス解消法を実践している。
まさに王様の耳はロバの耳と同じで、釈明や弁明なんかはとりあえずいっぺんは書いてみて、それからすぐに消す。10分かけて書いたものを消すのは1秒かからない。書いた内容はどこかに出す物じゃなくて、自分の中から吐き出したものだから、消すことにも抵抗がない。身体の中の悪い血を捨てる「瀉血」という古い治療法があるが、これは「瀉文」で、イライラしたことを全部書き出して捨てるわけだ。
または、ネットワーク上ではない何かに書き留めておいて、そしてそのときは読み返さない(笑)。1ヶ月以上経って、ファイルを整理するときに読み返してみて「うん、もっともだ」と思ったら残しておくし、「わちゃー。僕って痛い!」と思ったら速攻で削除してゴミ箱を空にする。


こういう「無駄な文章」を書くというのは、売文屋的には「商品無駄遣い」っぽい印象があるかもしれないが、もったいない、と取っておいても使えない文章を、腹の中にため込んでおいたって疲れるだけなのである。
だったら、一度書いてから捨てるのがいちばんいい。
そうしておかないと、自分の中の怖い考えが煮詰まり過ぎちゃって、誰かに会ったときにそれが噴出したり、攻撃性になって溢れ出たりしてしまうことが起こりうる。
売文屋という商売は仕事中は人に会わないので、人に会うときはできれば愉快に機嫌良く過ごしたい。なればこそ、誰かに会う前に自分の中の「無駄なストレス」はすっきりさせておきたいわけなのである。


ストレスの発散で引き合いに出るのは「王様の耳はロバの耳」の、仕立て屋の取った方法。穴を掘ってそこに叫んですっきりしたら土をかぶせて埋める。
仕立て屋の叫びが穴から漏れていたために、王様の秘密は漏れ広がってしまった。その点、blogというのは「漏れる穴」なので、そこではないところに思い切り吐き出して、埋めたりせずに削除消却してしまうのがよいのでは、と思ってみたりもする。


このところ作ったり壊したりしているG-Motionのトレーラー。
あれなんかも「木の板にドリルで穴を空ける。径と頭の違うボルトを締めたり緩めたり。部品を付けたり外したり」という、作業そのものがストレスの発散になっている。何かを作りたいというより、何かを作る口実で穴を空けたりネジを締めたりするのが楽しいっていうか無心になれるっていうか。


無心になって集中してなんかやる。
それがたぶん一番のストレス解消なんでしょうね。


要するにナニを言いたかったのかというと、文章いっぱい無駄撃ちしてるときは、ストレスの発散をしてるんだおー、ということで。
バーのカウンターの隅っこにあるビールサーバー。
あれって、サーバーを洗浄してその日の最初の一杯を注ぐときや、樽を交換して最初の一杯を注ぐときって、最初はしばらく泡とか澱とか水を流しっぱなしにして、それからビールを注ぐでしょ?
横で見てて「うわー、ビールもったいねー」とか思うんだけど、実はあの最初に出てくるのはビールはビールでも別にいらないとこ、おいしくないとこ、飲んでも嬉しくないところであるわけで、そういうのを垂れ流した後に「おいしいところ」が商品として出てくるわけで。

文章を書くことが商売なのに、blogに無料の文章をダダ漏らしにするのはどうなんですか、そんなヒマがあったら原稿書いたらどうですかとよく心配をいただいたりするのだが(笑)、これは「ビールサーバーの開通の儀式」と同じようなもんなんですよ、と言うことでご理解いただきたい所存。


昔、樋口さんは「作家がダジャレを言うのは屁をこくのと同じで、インプットによってたまってしまった、仕事には使えない老廃物を出すためには仕方のないことなのだ」と述べた。僕はこの言葉は今も至言だなあ、と思っている。
僕の「無駄撃ちの駄文」は、樋口さんのダジャレ、もしくはストレス発散であると同時に、仕事に入る前のストレッチみたいなものなのかもしれないなあ、と思ってみた。

*1:エンジンにサイレンサーが付いてないから(笑)。チャンバーは噴けをよくするものであって音を小さくするためのものではないし(^^;)

*2:紫式部の時代(笑)

*3:カウンセリングなんかにも告白を促して楽にさせようってのがあったりするし