みっくみくに - さぼり記

初音ミク使いの人々の曲がだんだん出回りだしてきた。
ネギ……はまあともかく、主にオリジナルというかミクジナル曲を漁っている。
インディーズも聞くしライブハウスも行くしライブに行ったらＣＤは欠かさず買うし、時間に十分に余裕が在ればストリートはいつまでも眺めていられるし、そのくせまだ若くて可愛かった頃のYOUがいたFAIRCHILD……のような、ようするにアイドルボイスでテクノとかそういうのも嫌いではないわけで。

それはそうと、これまでマシンボイスというとテクノ向きというか音痴を誤魔化すというか、そういう「ぎこちなさを効果として要求されるとき」のような、ネガティブな印象があった。まあ、ロボットにはロボットっぽくふるまってほしい、みたいなもんか。
が、ロボットからSFXからＣＧから、これまでのあらゆる表現技術の進化というのは「如何にロボットぽさ、作り物っぽさから抜け出し、本物と見分けが付かない生々しさに近付くか」ということを目指し続けているわけで、マシンボイスも同じ進化の道を歩んでいる。
初音ミクに歌わせた歌を聞いてみると、まだまだぎこちないマシンボイスっぽさを残したもの、テクノ調というか美少女ゲームのＯＰのようなものなどに混じって、ホワイトノイズ（というか、ブレス音？）やビブラートをうまく使って、人間の生歌唱と遜色がないものが、少しずつ増え始めているのも注目に値する。
既存の歌を打ち込んで初音ミクに歌わせてみるというものがまだまだ主流なのだが、これは遠からずJASRACの規制に引っ掛かりそうな気がする。
NOVAうさぎハウス、ムネオハウス、VIPSTARなどのムーブメントは、拝借している音源の保有者（や、企業）からのクレームで収束した。が、そうした拝借元がJASRACの管理下にないオリジナルソングを作る、歌わせる、あちこちにばらまく、というようなムーブメントが広がっていくとしたら、これはこれでまたおもしろいかもしれない。