本日の囁き

 今日の囁き。

  • 05:32 自分の考えは理想的で合理的で善意に満ちあふれているから、皆賛成するはず。そして自分に反対するのは悪だから、どんな手段を使っても討ち滅ぼしてよい。権力を握った人間はそういう考え方をしがちだけど、それは独善というものであって。でも権力握るとそうとは気付かない。
  • 05:35 恋愛も人付き合いも外交も戦争抑止も同じで、自分にとって都合がいい正義に、相手がいつもすり寄ってくれる……なんてのは、回りが見えていない片思いに過ぎないよなあ、と思う。
  • 05:37 テロリストとの戦争が厄介なのは、相手がトップを戴くツリー構造の組織・秩序ではなく、目的だけを共有する細胞組織であるという点。国家というのは秩序の最たる形であるわけで、その対極にあるテロリストを「組織」と定義した時点で、ある意味負けてるというか。
  • 05:39 核兵器拡散阻止そのものは確かに必要だが、少なくとも所有者・開発者の善意に訴えてやめてもらおう、というような考え方は正気で安全保障を考える人には通用しない。反戦反核主義者は、どうもそのへん自己正当化意識が強いんだろかと心配になる。
  • 05:40 日本の治安維持は「まさかやるはずがない」という自制心の共有によってなりたってきた。そのため、諸外国やテロリストに対する安全保障も「まさかするはずがない」という、自分の尺度でモノを考えすぎなきらいがある。
  • 05:43 クライゼヴィッツ曰く、戦争は目的ではなく我が方の目的に相手を従わせるための政治的強制行為である。いつでも殺れる準備が整った時点で、勝負はすでに決まっている。そうされないように抜かずの宝刀を備えを持っておくのが戦略であり、平時の安全保障政策だと思う。
  • 05:44 権力を握る立場に立ってる人には、少なくとも常に「考え得る最悪を想定し、どんなシチュエーションが起きても予め備えておいた対策で即応できる」ことを、最低限やってほしいところ。最悪を想定しないで、その場になってから困るような人は、政権与党には向かない。
 ……では、おやすみなさい。