Arrows Zへの要望

一週間ほど使ってみてのArrows Zについての感想と要望とか。

言われていた通り、とにかく電池消耗が早い。
Wimaxはもちろん、3G(電話受信用)以外の全てのネットワーク通信をオフに、そしてスクリーンもオフにした待受状態でも、60分に10%のペースでバッテリー残量が減っていく。つまり、実質的連続待受時間は10時間。

充電時の熱上昇が激しく、40数度に達すると充電されなくなる。
例えば、「通信しながら充電も」みたいな紐付き使用がほとんどできない。
この場合、バッテリー側のスイッチが入っていてもスマホ側では遮断されているので、バッテリーは放電損。

主に電池を食ってるのはやはりディスプレイの様子。
ブライトネスは常に最暗になっているのだが、これでもまだ明るい。*1
また、スクリーンオフの5秒前になるとブライトネスが自動的に上がる(明るくなる)とか、自動エコモードを利用すると、自動エコモード発動のたびにバイブとLED点滅、コール音が鳴るなど、むしろ返って電池無駄遣いしてる気がする(´・ω・`)

連続充電しながらの利用ができればここらへんはだいぶ緩和できると思うんだけど、薄型の上に防水を追求したことで熱の逃げ場がないため、とにかく温度が上昇しやすい。
例えば裏蓋を外すと電池周りに浸水しないようにパッキンがあるのだが、このパッキンがまた電池の熱を逃がさないというか……。

ブライトネスをさらに下げられるようにするとか、エコモードでいちいちシグナル明滅させないようにするってのは、いずれアップデートで対応するだろうと思う。
放熱については、ケースか放熱シールのどちらかで対応できるかもしれない。
現状、ケースは定番の強度重視のハードケース、手触り重視のシリコンラバーケース(カバー)、その中間のソフトケースの3種が出回っている。この三種のケースはいずれも熱を封じ込めてしまうので、ArrowsZの放熱を妨げる。
かといって、Arrows Zのケースの裏蓋は非常に柔らかい材質でできていて、力を加えると簡単にねじれるくらい。
落としたら一発だなー、と思うので何らかのケースは必須。
放熱を妨げず、筐体の角も守る、そういう感じのケースを期待したい。


スマホのケースは既に成熟している感があって、「固い、柔らかい、手触りがいい」の他は色と絵柄が違うくらい。
今後、高性能スマホはますます「熱との戦い」に苛まされるのは確かで、放熱性或いは冷却機能を付加したケースが求められるような。というかそこに商機があると思う。
例えばCPUのヒートシンクのようにアルミや銅など熱伝導性金属をとか。
つるつるではなくて凹凸を増やして熱放散面積を大きく、とか。


また、いわゆる「放熱シート」の類を自力で後付けするという対応策もあるかも。吸熱ゲルの上にノートPCなどを乗せる「熱を吸収するタイプ」の冷却/放熱シートもあるが、スマホにはそのタイプは不向き。
超薄型ヒートシンクとして使われている「まず貼る一番」のような放熱シート(放熱シール)もある。これは熱を遠赤外線に転換して放散するというもの。
効果の程は分からないのだが、「電池が出す熱を放散する手段」で、なおかつあのきっつきつのスペースで効果が期待できそうなもの……ということで、カウントしてもよいのかもしれない。


しかし、一昔前のパソコン(の、HDDやCPUやメモリ)における最大の難問だった熱問題が、スマホに降りかかってくるに至って、「歴史は繰り返す」ってのと、スマホが携帯電話ではなくて「ダウンサイジングしたパソコン」なのだということを再認識したような気もする。
一昔前のノートパソコンでは、これを解決するのにマグネシウムボディを使ったり低電圧CPUを採用したり、ぶんぶんうるさいファンを積んだりw、アルミ製ドックを活用したりといろいろ工夫してきたわけだが、スマホにそのときの経験が活かせるかどうか。

*1:IS03のブライトネス最小だと、日中晴天下だとほとんど見えなかったw