「極」怖い話 面妖

というわけで、今年の「極」怖い話は、実話妖怪談。
奇作「妖弄記」の復刻+αになります。
妖弄記そのものはマイクロマガジン社+D3Pから刊行された廉価本企画だったんだけど、何年か前に絶版になっていましてねorz
版元絶版になっちゃうと電子書籍化の機会もなく、店頭在庫(書店の棚か倉庫か古本屋か)以外で世に露出する機会もほぼ消滅する。つまり、本格的に本は「死んでしまう」わけです。
復刻によって、電子書籍として延命する機も得ました。

この妖弄記でお預かりしたお話は、割と「聞いたことない!」というものも多く、委託された著者としても、「どうしても死なせたままにしておきたくない!」という強い思いがありました。
今回、幾つかの新作とともに甦った、「妖怪らしきものを見たらしい」という変わり種実話怪談です。
未読の人は是非。
既読の人は保存用に是非w


今回、保存してあった旧刊の現物を発掘したら、日光が当たらないところに置いてあったにも拘わらず、結構劣化してたorz
本、紙媒体の本は、寿命がある。
電子書籍も「サーバの死」「サービスの死」「版元の倒産」によって提供が途絶えてしまう死はあり、それに比べれば紙に製本された本のほうがずっと寿命は長いような気もするけど、それでもやっぱり紙の本にも寿命があり、死がある。

「超」怖い話勁文社版から竹書房版、ハルキ文庫版などで復刊しているし、北野さんのおまえら行くなシリーズも一度は黄泉がえりを経験しているが、普通はなかなか、こうした本というのは黄泉がえりの機会は多くない。
妖弄記は甦って「面妖」になれました。
妖怪で言えば物怪、或いは猫又。


一層、可愛がっていただければ幸いです。


「極」怖い話 面妖 (竹書房ホラー文庫)

「極」怖い話 面妖 (竹書房ホラー文庫)