ベルトドライブ化

というわけで、E-TONからチェーン&スプロケを下ろして、ベルトドライブ化した。
例の「ものすごいことになってる、元チェーンだったもの」をムラクシ社長に見せびらかしたところ「こりゃ凄い。もはやチェーンじゃないw」との言葉をいただく。
実際、開けてみるとラージスプロケだけでなくクラッチ側のスプロケの山も磨り減っていた。新品のスプロケットと比べると「別物」というくらい。
これが、納車からたった3回でこうなってしまうわけで、ステンレスチェーンがイカンのかE-TONのパワーが凄すぎるのか、なんとも判断しがたいところ。繰り返してきたように、「E-TON(に限らない。TL52の場合もそうだと思う)のように、オーバーパワーを持つエンジンを積むなら、駆動系は脆弱であってはならない」とつくづく思う。
 
さて、ベルトドライブ化によっていくつかのメリットが生まれた。

  • 音が小さい(消音、というほどではないが、チェーン駆動から生じる騒音は減じた)
  • メンテナンスフリー(というほどではないが、少なくとも油を差さなくて済む)
  • スプロケットは削れない(普通は削らない)
  • ベルトは基本的に滅多に切れない(そして、滅多に脱落することもないらしい)

もちろん、デメリットもないではない。
ちょっと試走しただけなので、これはいずれ慣れてくる問題とは思うのだが……。
チェーン駆動時にあった、あの「ガツン」とくる発進時のトルクは減じた。もちろん、発進後の上の帯域での伸びはなかなか快適なのだが、このトルク減はギャップ走破の際に多少物足りなさを感じるかもしれない。
ただ、よく考えてみたらあの「ガツン」という発進時の衝撃は、そのままチェーンにぶちんぶちんとダメージを与えて引っぱっていたということでもある。あんだけでかい衝撃(発進時に身体が置いてかれるほどの衝撃がくる)がチェーンに掛かり続けていたら……そりゃ、あっという間に伸びたり、切れたりするのも当たり前という気がする。
発進時の(つまりは0からの)低速トルクが必要なのは、静止状態からギャップを越えるとき、および坂道登攀かなー、と思う。主に、ダートもしくはオフロードコースでのメリットが減じる、ということ。オンロード・ツアラーには、大きな影響はない。ないはずだ。
 
チェーン駆動音がなくなったことで、E-TONから出るのは純粋にエンジン音(そして排気音)のみとなった。もちろん、まだまだ静か=無音とは言い難いが、このくらいの音なら交通量の多い広い道の歩道くらいでなら乗れそうな気がしなくもない。
今度ちょっと挑戦してみようと思う。