大転倒

空は五月晴れ。
少々風があるものの、Tシャツ一枚で過ごせる快適さ。
絶好のG-Motion日和であった。
半年ぶりのG-Motionはというと、実に快調。さすがE-TONエンジン、噴け上がりも伸びも何ら衰えるところなし。
が、さすがに今日はリハビリも兼ねるつもりなので(ここんところかなり乗ってないし)、まあ軽く走るつもりであった。トレーラーの耐久テストもしようと思ってたし。


カーゴK/トラブル(1)

まず、朝レンタカーを借り受けに行ったところ、「予定していた車なんですが……」前の客が全損事故を起こしたとかで、急遽代車となる。予約者は1BOXバン(軽)だったのだが、代車はニッポンレンタカーのロゴ入りのカーゴトラック(ベース社はサンバーか何か)。
うはっ。これは目立つ(笑)
レンタカー屋は恐縮しまくりだったが、僕は大受けだったので快諾して借り出す。
現地の河川敷でもG-Motion仲間の方々に大受けだったので大いに元を取った気がする。これはヨシ。


横転とタープ/トラブル(2)

駐車場所に車を通すため、車を端に寄せる。参加者のうち2台くらいがSUV
寄せまーす、と土手の法面に車体を出すと、横転するんちゃうか!? というほど傾く。あわてて二人ほど土手上側に乗って重しとなり、事なきを得る。オーナー曰く「いやー、ハンドル逆に切れば下に降りられますから大丈夫ですよ」でも、土手と道路の間に80cmくらい垂直の段差があるんですが、いいんですか、やばくないですか、とはらはら。

で、全員がこの「車横転しちゃうよー!」に注目している最中、突風でタープが飛ぶのだが、誰も気づかず。タープの下でビール飲んでた家人一人が「たーすーけーてー」とロープにしがみついていた(笑) これもなんとか立て直して事なきを得る。


変な乗り物大集合

G-Motionオーナーというのは「変な乗り物好き」が多いようで、ここぞとばかりにいろいろ持ち込んでくる。僕も久々に車での参加なので(普段はバイクなので積載量は極めて制限を受ける)、ここぞとばかりにいろいろ持ち込んだ。

  • パワライザー(ZEUSU-Rさん所有。西洋竹馬)
  • ZEROBIKE(AZUKI所有。折りたたみ超小径自転車)
  • エンジン付きマウンテンボード(kitさん所有。オフロードタイヤのついたスケボーにエンジンがついている)
  • TRISKI(AZUKI所有。ブレーキ付き三輪キックボード)
  • ATV(SINさん所有。50ccの4輪バイク。ミニカー登録されているのでノーヘルで公道も走れる)

他に改造Wheelman多数。
というか、売ってるWheelmanはレプリカにせよG-Motionにせよあくまで「素体」なのであって、これをベースにあれこれ自分好みにアレンジしていくのがおもしろいのである。なんでか30代の多いG-Motion乗りの場合、「乗る暇がなかなか取れないので、改造に力が入る」ということでもある。


トラブル(3)

ZEUSU-RさんのWheelman重量級マシン(リアにスイングアーム、フロントを延長して泥よけ装着、材料はすべて金属製)を拝見して、スゲーと感心する。が、スタート直後くらいに3cmくらいの釘踏んでパンク。ZEUSU-Rさん、早々にリタイア。
この後、ZEUSR-Rさんの持ち込んだパワライザーで盛り上がる。あれって難しいんだよなあ、という話をしていたが、G-Motion乗りの方々はさすがに物好きかつバランス感覚の良さからか、初乗りで乗りこなしてる輩多数。しかも欲しがっている(笑)


トラブル(4)

Wolfwoodさんのヘンリエッタちゃん*1にトラブル発生。X-CAN(チャンバー)とマフラーをつなぐパイプが脱落したらしい。「半田付けしておいたんだけど、熱でハンダが溶けたみたいです」そりゃ溶けるわな(笑) チャンバーからの排熱を直風で受ける場所であるため、サイレンサーやマフラーを付けている人は皆苦労するところらしい。以前にも「焼き切れた」という人もいたし(笑)
サイレンサーがない場合「うるさい」というだけで走れないわけではないので、Wolfwoodさん、再びヘンリエッタちゃんでオンステージ。

ちょっと遠征しましょうよ、という僕の提案で*2、「AZUKIさんの機動範囲にはかなわないので*3、いけるところまでね」ということで、僕、Wolfwoodさん、まきょうっちの3人でオンステージ。
距離にして1〜2kmきたところでWolfwoodさんのヘンリエッタちゃんに再びトラブル。
振動でX-CANの蓋を止めていた皿ネジが飛んだらしい。2サイクルエンジンはキャブ(吸気)→ピストン&シリンダー(爆発)→チャンバー(排気)の3行程のどれが欠けても動かなくなる。そういうトラブルに備えて手持ちパーツはいろいろ持ち歩くことにしているのだが、僕はX-CANを装備していないのでX-CAN関連のパーツのストックがない。ということで、ヘンリエッタちゃん、ここでリタイア。
本部に回収(笑)を要請すると、回収要員がATVでやってきた。
ATVにヘンリエッタちゃんを乗せ、二人乗りでATVは戻っていった。便利だなぁ(^^;)


トラブル(5)/トレーラー少し壊れる

実は、この間にもうひとつのトラブルが発生していた。
今回強度テストで実走試験をしていた、例のトレーラー。燃料を2L以上と諸々の装備を持ち歩くために必須の装備である。アスファルトの上では問題なく走ることはわかっているのだが、いまいち足回りの強度が不十分だったので、これを強化したうえで、今回は採石砂利の道を走ってみたのだ。
が、さすがに採石砂利の道ではトレーラーが跳ねて、横転、一回転、オーナーは気づかずにそのまま西部劇のリンチのようにトレーラーを引きずってしまう……という行程を経て、トレーラー小破。
シャシーやステーは無事だったのだが、バッグ(カーゴ部分)を支えるフレームが一部壊れていた。
フレームを付け直して再走するものの、再度横転してフレームがむしり取れ、修復不可能な全損状態に(^^;)。
ステーとシャシーはおおむね無事。
問題点が明らかになったということで、再び改良が必要……。
フレームはキッチンネットより木材のほうが粘り&強度の点で上かもしれない。弾んで転倒に関しては、車軸の幅を広げることで対応したい。でも大きくしすぎるとバイクで運べないわけで、これはまた今後の課題。長征にはトレーラーは欠かせないし、ATVがない状況のときにG-Motionを乗せて運べるキャリアは今後絶対に必要になると思うし。
今回の破壊を教訓としたい。


トラブル(6)/大転倒

トレーラーはなくても予備燃料は1Lまでなら携行できる。最大でがんばってぎりぎり40kmは行ける計算。実は、今回のスタート地点から20kmほど上流に向かったところにグライダーの滑空場がある。今日は天気もいいし風もそこそこあるし、ぜひとも生グライダーの滑空の様子を見たい、という狙いがあった。
なので、がんばって行ってみようー、ということで壊れたトレーラーをスタート地点に戻しつつ、再度オンステージ。


この日、エンジンは至極快調で、おそらく35〜38kmくらいは出ていたかもしれない。
武蔵野線を目前にしたところで、車止めのゲート(自転車は通れるように、1m程度の隙間がある)があった。この辺りになると行楽客の車や人も増えてくるので、減速しようとブレーキを握った。
が、効かない。
たぶん、採石砂利が浅く盛られた道であったため、グリップすることなくスリップしていたのかもしれない。
ほとんど減速できないままの状態でゲートの間に突入。
それでも通過はできたし、通過の瞬間まではバランスも保っていた。
が、通過の瞬間、右手に握っていたコントローラーグリップ(アクセルとブレーキがついている)が、手から「プッ」と消えた。
――あれ!?
たぶんゲートポストの耳(取っ手)の部分に引っかけたか何かしてはじかれたのだと思う。
コントローラーなしで、30km以上のスピードがキープされている、しかも目前には人が。子供が。
そりゃもう、とにかく転ぶしかあるまい。
バランスは多少は保てていたが、それも長くは続かない。
前に向かって放り出され、両手で身体を支える形で転倒する。
習慣で左手にはリストガードをしていたが、右手はコントローラーを握るときに不便なので付けていなかった。
左肘は擦過傷。これは擦り傷なので大したことはない。
右手は親指付け根当たり、ぬこで言うと肉球のあたりを痛打。血はほとんど出なかったが、腫れ上がってどんどん変な色になってくる。
加えて、両肘に力が入らない。のばすこともできず、曲げることもできない。
「AZさん、大丈夫? 乗れる?」
と、まきょうっちは笑顔で心配を(^^;)
大丈夫大丈夫、と返事。
コントローラーグリップは本来右手で持つものだが、僕は左手でも操作できるので(走行中に撮影するのに右手を使うから)。
リコイルを引いてみると、エンジンはなんなく掛かった。よしよし、えらいぞETON。
過去のバイクでの転倒でもそうだが、ツーリングなど出先で転倒したとき、エンジンが生きているというのはとても心強い。行くにしても引くにしても「まだ動ける」という自信と安心が沸いてくるためだ。
でも、このときリコイルが引けたのは運がよかったとも言える。
なんとかそこからスタート地点まで戻って一息つき、怪我の治療などしているとだんだん両腕とも上がらなくなってきた。物を掴むだけで激痛が走るていたらく。たぶん、あの場にあと10分とどまっていたら、リコイル引けなくなってたかもしれない。

もお乗れんわ、ということで僕もここでリタイア。
広げた機材・荷物のトラックへの積み込みは、家人+その他の皆様に手伝っていただいた。

その「もしかしたら折れてるかもしれない両手」で、うーうーうなりながら車を運転して帰宅。イグニッションキーを回すのに右手では回せず、左手で回し、ウィンドウを閉めるハンドルも両手を使って信号待ちの間にハンドル一回転しかできないほど。
帰宅後、車から下ろして家に運び込む作業のほとんどは家人が。17kg近くあるG-Motionを、ラックの上の段に担ぎ上げるのは、すごく大変だったと思う。感謝。


トラブル(7)

レンタカー屋に車を返し「おだいじに」と見送られた後、家の近所にある救急病院に行く。
「内科医しかいないんですが」と言われ、診察を受けるも「すぐに整形外科のある病院行った方がいいですね」と転院を促される。でも時間外診療なので、それだけで5000円の保証金を取られる。

そこから1kmほど歩いて、江古田駅北口の練馬総合病院で再診察を受ける。
レントゲン検査の結果、両腕両肘ともに目立った骨折の兆候はなし。肘は折ってたら動かないものらしい。いや、動かないんですけど。ただ、右手については、
「レントゲンでわかりにくい小さな骨のひび割れはあるかもしれない。肘は一週間程度で痛みが引いてくるはず。痛みが引くような通院は不要なので湿布はっときなさい。一週間で右手手のひらの痛みが引かなかったら骨折の可能性もあるかも」
しばらく安静にするように、少なくとも今夜は動かさない方がいいです、ということで、5/4の晩は2月からずっと休まず続けてきた超-1の更新を、大事を取ってお休みさせていただいた。


今後予想されるトラブル

試しに、ここまでの文章を書いてみたら、それだけで2時間近く掛かった。
手が動かない上に、熱持っている様子。
朝起きたら腕をつけないのでベッドから自力で起きあがれない。
そして、肘が動かないので着替えが出来ない。襟も直せない。
うめきながら小用はできたが、大はどうやって尻を拭けば。
ビールはストローで飲めるが(飲んだ(笑))、日本酒でそれやったらたぶん倒れる。
それ以前に、箸先を口元に持って行けないので、箸を使って飯を食うのがかなり困難。
左手は動かないのでどんぶりは持てない。
水筒の水はプーさんのように両手で抱えてかわいくしか飲めない。
ビタミン剤のボトルを開けようとしたら、あのプラスティックのボトルの蓋が開けられない。
ブルーベリー剤のジップロック式の袋が開けられず、開けたと思ったら閉められない。
頭がかゆくても首や背中がかゆくても、手が届かない。
当然、風呂には入れず(少なくとも2〜3日は我慢せい、と)、河川敷ですっ転んで埃だらけなので頭洗いたいのだが、それもかなわず。


痛み止め飲んでここまでがんばってみたが、とにかく痛い!
ということで、本日の超-1更新は死ぬ気でやりました。
でももうダメだ。痛い。
本日も安静です(´・ω・`)

*1:個体愛称

*2:今回の参加者で遠征志向は僕一人。一人で行ってもいいのだが、何かとトラブルがつきものの乗り物なので、念のためツーマンセルでの行動が安心

*3:AZUKI標準装備では、タンク満タンでスタートしたとして予備タンク2.4L合わせて連続60km走ってなお余力がある