オーバードライヴとバトルヒーター
昔から映画が好きで。どっちかというとコメディ・喜劇が好きで。
欧州ならモンティ、ハリウッドならズッカー、ジョン・デ・ベロ*1。
邦画にもときどき「怪作」と言っていいものが現れる。
ただ、だいたい「傑作」でもなければ「記録的な興行収益」をあげたりもしない、いわば「佳作」扱いをされてしまう。低予算だからしょうがないんだけど、そういう低予算映画というのは、得てして「おもしろい」ものだったりする。
コメディじゃないけど林海象の「夢見るようにねむりたい」はレンタル屋で借りてきて、返すまでにテープが伸びるんじゃないかというほど何度も繰り返し見るほど好きだったし、万田邦敏監督がWOWOWのJムービーウォーズで出したSF「レムナント6」なんかもお金掛かってないんだけど、迫真のリアリティがあって好きだった。こっちはハリウッドの(一応)ミュージカル(かなあ)だけど「マイク・ザ・ウィザード(監督:マイク・ジトロフ)」も僕にとっては「見る薬」というほど好きだし。
で、ここ何年かでは筒井武文監督の「オーバードライヴ」がおもしろかった。
筒井監督は、ホラー映画「死づえ〜噂霊〜」の諸江亮監督の師匠に当たる人なのだそうなのだが、オーバードライヴは前評判を知らずに何となく見た(ジャケ見)映画としては、バカで無理があって勢いもあって笑えて感心した。
という話を熱弁振るってるうちにもう一度見たくなり、DVDを漁った。
で、そのDVDが今日届いたのだが、「この映画が如何におもしろいか」について熱弁を振るってるうちに、「これより前の映画でこれと同じくらいバカで怪作だったものといえば、バトルヒーター*2をおいて他にない!」という話に行き当たった。
ナイトヘッドの飯田譲治が監督ですよ?
出演者はパッパラー河合の他に、富田靖子、三宅裕司、小倉久寛、室井滋、榎本明、岸谷五朗、コント赤信号の小宮……などなど、豪華(というかマニアック)すぎな顔ぶれ。小劇場あたりからきた怪優さん好きな人にはたまらないラインナップ。
内容がまた内容で、「人食いコタツが人間を次々に襲う!」という、そこでもう思考停止しちゃうような大前提を核に、様々なサイドストーリーが同時進行するという小芝居の集大成のような構成。
これは見ないと。見ておかないといかんだろ。やはり。
何度も見るべきだろ。
永久保存版にしようと思ってDVDを捜して見るも。
なななな、なんと。VHSしかない。
1990年公開のこの映画、実はまだDVDになっていないらしい。
16年も前の作品ということもあって、もちろん新品を捜すのは至難の業。
出回っているもののほとんどはレンタル落ちばかり。
うーん。レンタル落ちかあ。うーん。
DVDが出るまでのつなぎってことで。うーん。300円なら買っとくべきか?
でも、画質はどうだっていいんですよ。
内容馬鹿すぎで素敵だから。
いつかDVDが出ることを祈って。