西武線自爆テロ(未遂)
Yahoo!ニュース - 産経新聞 - 西武線で爆弾テロ狙う ダイナマイト並みの爆薬原料も保有
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070910-00000918-san-soci
釣りかと思ったらマジだった。
警察に逮捕ではなく、「公安が逮捕」したところを見ると、マークされてた人かもしんない。
自爆テロの口実は、平たく言えば「俺は凄い才能があるのに社会に認められず仕事もない。正社員に恨みを持っていたので、鷺宮〜高田馬場間（猛烈に通勤ラッシュが凄いとこ）で職のある人を巻き添えに自爆テロを画策」という、おまえの頭のなかはどうなってんだ的な主張。
そういうことに及ぼうとするのは犯人がどう考えたって悪いのだが、
- 正社員として就職できない派遣社員やアルバイトが起こそうとしたテロ→経済格差を生んだ政府が悪い
- ネットで爆弾製造法や材料が手に入る→インターネットが悪い。規制すべきだ
- ついに日本もテロ大国の仲間入り→テロ特措法に肩入れする政府が悪い
これは政治的要求があるわけじゃなく「他人を大量に巻き込んだ逆恨みの無理心中」だと思う。こういうのはテロとは言わない。だが、公共の場での大量殺害を何でもテロと認識してしまうのはいかがなモノか。そういえば、米軍による空爆を「米軍によるテロ」とか言ってた政党もあったが、テロ＝テロルとは「手続きに則った戦争以外の不統制な暴力による恐怖を与えることで、政治的目標を達成しようとする」というものであって、通り魔や暴力団同士の大規模抗争をテロと呼ばないのと同様、こういうのはテロとは言わない。*1
今回の犯人の場合、すでに爆発物を製造保有していたということで申し開きもへったくれもないのだが、そうした計画を練ったり、共有したりしただけで罪に問えるような法律がないと、やばいのかもしれない。
未然に発覚しても、実際に行ってなければ、一歩直前まで行ってなければ罪に問えない。さらには、準備だけだから、と解放すれば、いつか実践して死人が出るまで止めることができない。
これを阻止する法律は破防法とセットになって進められていたはずなのだが、確か共産党と民主党の反対で座礁してるんじゃなかったっけ？ 会合の自由や良心の自由や表現の自由に対する侵害だとか、特定の集団（宗教団体と政治団体、労働組合も含む）に対して、「計画がある」という名目だけで政府が取りしまることができるようになるのは危険だ、と言って。
我々はいつも後手後手なんですね、後藤隊長。
