来月来年来期について

出版の仕事に関わるようになって今年で23年くらいになるのだけど、毎年思うのはこの業界は季節先取りしすぎだよなあ、ということ。
特に雑誌。
例えば、正月を主題にした号は12月かヘタすると11月の終わり頃には店頭に並び始める。で、11月の終わりに書店に現物が並ぶようにするためには、だいたい3〜5週間くらい前には作業が終わっていなければならないわけで、11月の終わりに「一足早い正月の準備」的な特集を出そうと思ったら、11月の頭か10月の終わりくらいにはその作業を終えていなければならない。もちろん、昨日の今日でそれができるわけではないから、取材やデザインや執筆や撮影などなどの作業期間に2〜3週間掛かるとして、10月の頭か中盤には手を付けていなければならない。もちろん、出した企画がいきなり通るわけではないから、10月に始める作業のための企画打ち合わせやすり合わせ、企画書書いたり通したりといった作業は、9月くらいにはやっていなけりゃならない。
つまり、8月を終えてまだ夏の熱気が抜けない9月頃には、もう来年のお正月特大号のことを考えているのが、出版(雑誌)の世界ということになる。


まだ夏が終わったばかりで、秋が今まさに始まろうとしている時期であるわけなのだが、今期の夏が終わって今期の秋の仕事が現在進行形だというのに、もう次の冬・春・夏・秋・冬wくらいまでの日程の見通しについて、もにゅもにゅと蠢動する季節なのであるなあと思う。
怪談なんか夏の終わりが〆みたいなもんだからw、余計にこの時期はもにゅもにゅする。


そんなわけで、来週辺り竹書房のM氏と今後の打ち合わせをすることになる模様。何もかもこれまで通り、昨日が永久に続いていくなんてことはないわけで、人を取り巻く環境は日々月々年々に変わっていくのは致し方ないことなのだが、その中にあってすべきことせざるべきことを粛々とやっつけていく実務の人でありたいと思っている。
来年の話をすると鬼が笑うというけれども、今年の上半期の時点で確定してしまった鬼笑い話も既に幾つかある。ひとつ鬼大爆笑の方向で、日々の重荷を全力でやり過ごしていきたいかと思う。
何事もほどほどに。これで!