ヘタリア

「侮辱だ」韓国ネット、戦争アニメ「ヘタリア」放映中止求める - Infoseek ニュース - Infoseek ニュース
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/world/n_korea3__20090113_2/story/20090113_yol_oyt1t00441/

ヘタリアは、ニューヨーク在住の日本人留学生で漫画家の日丸屋秀和氏による「国を擬人化して世界史・近代史・軍事史・比較国際文化wまで表現したコミック」というか、それほど大それたもんでもなくて、歴史ヲタのギャグコミック程度の位置づけでいいと思うんだけど、そのアニメ版の放映を巡って、韓国のネチズンwの方々が「韓国に対する侮辱ニダ!」と息巻いておられるらしい。


第一巻には韓国に関するくだりは登場しない*1ので、侮辱に相当すると言われているのは第二巻かなあ、と思って原作本を読み返してみた。
が、韓国が出てくるのは第二巻の登場人物(国)紹介と、カナダが移民歓迎方針を採ったら、来たのは中国人と韓国人ばっかりで、トロントあたりは漢字やハングルに満ちあふれてるらしい、という一コマ二コマだけだったような。
と思ったら、単行本未収録分のネタに対して怒ってるらしいw

歴史が半万年から9000年に引き上げられた件について
http://www.geocities.jp/himaruya/kra.htm

韓国なんだぜ!
http://www.geocities.jp/himaruya/k_r.htm

【俺と兄貴と】韓国漫画【大吾朗】
http://www.geocities.jp/himaruya/knt.htm

ブリタニアエンジェル
http://www.geocities.jp/himaruya/tns.htm

読んでみたけど、特に侮辱でもなんでもなかった。「韓国は日章旗を毎日踏んづける」「韓国は日本が嫌いなのに外国で日本料理を作る」……。
日章旗は踏み付けたり破いたり火を点けたりするものなのであって、別の使い方をしている、という描写が気に入らなかったり、男のおっぱいもみ*2をして逃げるという描写が気に入らなかったりしているらしい。「韓国に対する侮辱」と言ってるらしい。
……いやいや、人んちの国旗の使い途としてはそこはむしろ日本側が怒るべきところじゃないかと(^^;) もう慣れたけどw



元記事は読売新聞からinfoseekに配信されたもの(を、楽天で見た)だが、

韓国メディアによると、コミックの中で韓国に設定されたキャラクターが登場。この人物は米国、日本に依存しながら、中国を「兄貴」と呼び、文物は何でも韓国起源だと主張する者として描かれている。

韓国メディアってどこだろう。
と思ったら、痛いニュース+によると

DCニュース(韓国語)
http://www.dcnews.in/news_list.php?code=ahh&id=364623&curPage=&s_title=&s_body=&s_name=&s_que=
国民日報KUKINEWS(韓国語)
http://www.kukinews.com/news/article/view.asp?page=1&gCode=soc&arcid=0921157406&cp=nv
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=143&aid=0001974066

とのこと。


……。
主人公イタリアのいじられっぷり、アメリカの自己中心的嫌われっぷり、ドイツの苦労性っぷり、フランスとイギリスの確執っぷり、ロシアの黒さ、日本の巻き込まれっぷりなどなど、登場する全ての国々が擬人化されていじられまくりで、これなんかまず真っ先にアメリカとイタリアが怒るべきだろうというくらいの内容なんだけど、この程度でいちいち目くじら立てたりはしないのが普通。
モンティ・パイソンサタデー・ナイト・ライブでの日本の扱いを見て、日本人は大爆笑するけど、韓国の人はマジメに「馬鹿にするな!」と考えちゃうんだろうか。


モンティ・パイソンに初めて触れたのはもう30年近く前で、本格的にハマったのは25〜17年くらい前あたりなんだけど、繰り返し見るうちに元ネタの背景がわかってきて、またおかしさというか「何を皮肉っているのか」が浮かび上がるたびに笑いが増したものだった。そのネタはイギリス王室からイギリス史、政治、国際政治、軍事、文化、国同士の伝統的軋轢wに至るまで様々で、日本もちょろっと出てきたりして、それはそれで嬉しいくらいだった気がする。


ヘタリア、韓国関連のエピソードだけカットして放映されることになるのか(そしてそれはDVDに収録とかw)、放映中止になるのか、特に気にせず全部放映されるのか、キッズステーションの対応が楽しみw


アイロニーという以前に、自分が考える自分自身像と自分以外の第三者が考える「他人から見た自分」像は、一致しないのが当たり前
それが公の場で真剣に検討されているなら否定すべきだろうけど、ジョークとして扱われているのが明らかな場合に真っ向から反論するのは、それはそれで別の種類の笑いを誘ってしまうような……。
それこそ笑って受け流すなりできるゆとりを持ちたいものだと思った。

*1:第一巻は如何にイタリアがヘタレか、ということを、イタリアとドイツの漫才で滔々とw

*2:これ、「謝罪と賠償」を暗喩してるものであって、「謝ってもどうせ着きれない」というニュアンスだと思うんだけど、恐らく迂遠すぎてアイロニーとして韓国の人たちには通じてないんじゃないかと思ったw