子狸

中野区江古田あたりには結構歴史の古い雑木林があったりする。
20数年前に北江古田公園として整備された緑地だが、それ以前から小高い丘としてヌッと突き出た天然の雑木林で、かつて林の中、丘の頂上にサナトリウムがあったが、今は特別養護老人ホームになっている。
北江古田公園は「超」怖い話(勁文社版)や怪覧(講談社)のコミックなどにも登場する、知る人ぞ知る都内の心霊スポットなのだけど、ここに出るのは幽霊だけではないのだった。
くだんの雑木林には都内有数のカラスの巣窟群があって、とにかくカラスすげー、という状態。毎朝餌付けwしている人がいるせいか、ハトもまたすげー、という状態。公園ではないけど近所のお茶のお師匠さんの敷地には野生化したオウムの巣らしきものがあるらしく、今でもたまに緑色の鳥を見かける。
環七の内側とは思えないほどになかなかワイルドな話。
そんな北江古田公園&江古田駅周辺に「野生動物が出る」という話をしばしば耳にしていた。なんか「犬っぽいけど犬じゃない」とか「ハクビシンではないか」とか、目撃証言は曖昧だったのだけど、どうやら「タヌキ」が出没しているらしい。
去年は母タヌキと子ダヌキの親子だったのが、今年は子ダヌキだけ、キャットフードを食べに現れた――というような話がうちの事務所の管理人さんから寄せられた。
いるんだなあ。
タヌキ。


茶釜を被ったり、二本足で歩いたりはしてない様子。残念。