夜通し打ち合わせ

僕はモノカキの仕事と編集の仕事を兼業でやってるわけなのだけど、自分の中にある編集の血の濃さは、モノカキの血の濃さを上回ってるかもしれないなーと思った。
モノカキは夢と希望でするロマンチストがする仕事。
編集は現実と効率でするリアリストがする仕事。
そもそも両者の間には対立項が多く、夢を追えば現実に背を向けることになり、現実を呻吟すれば夢と折り合わなければならない。
「俺がやるっていったらやるんだよ」
というような強力な政治力が誰にでもあるわけではないので、締め切り、日程、予算、企画案、そういうことを考えてプレゼンもしなければならない。
全貌が見えていない企画について、そのコンセプトについていろいろ打ち出す仕掛けも考えなければならない。
言わば生臭い汚れ仕事。
地に足が付いた仕事といえば聞こえがいい。
が、決して背中に翼は生えてこない仕事であるが故に、地を這わなければならない仕事であるのかもしれない。
背中に生えた翼で万里をひとっ飛びするモノカキという仕事の華やかな側面を眩しく思いつつ、地面でうねうねと効率を考え続けるという意味では、若干ガテン系


チャンスというのはこちらの都合を考えてはくれないわけで、いつも取込中にやってくる。つい欲を掻いて「大丈夫です出来ます」と答えてしまってから、うーうーと頭を抱えて作業する。効率化を考えないと、とても間に合わない。でもその無駄を省いて効率的に何かをするということに、おもしろみを感じたりもする。
そう思わなければやってられない。


ともあれ、できることからこつこつと。