蟻地獄と蠱
ところで、竹書房の新刊情報は6/1になると更新されるんですな。
既に先月から情報出てた蟻地獄に続いて、蠱のほうの情報も出た模様。
まず、蟻地獄。フルタイトルは【恐怖箱 蟻地獄】
レーベルからわかるように、昨年からの恐怖箱アンソロシリーズ「蛇苺」「老鴉瓜」と同じ、3人で一チームの実話怪談本です。
「超」怖い話の場合は、ある程度の期間メンバーが同じ*1でした。
対して恐怖箱アンソロシリーズは、「実話」「3人」というところは同じだけど、「顔ぶれ」は毎回同じではない、という。
超-1出身者のうち「もっと書きたそうにしている人」とか、「もっと読ませて貰いたいなーと思った人」とか、「まだまだ書けそうな人」とかに「もっと書いて☆」とお願いして続けているシリーズとなります。蟻地獄でこのシリーズは通巻3回目。
チームの顔ぶれは去年の蛇苺とは違います。
実話怪談というのは、聞き集める人の趣味/好みや何らかの嗜好性wで傾向が変わってくるみたいで、同じ人の印象に残る話というのはやはり毎回どこか似てくるところがあったりします。
出会う体験談は毎回違うけど、それを「キタ━━(゚∀゚)━━!!」と思う側の琴線というか、判定基準というのはそうそう変わるもんでもないので、「好みの傾向のもの」を選びがち、というのはあるようです。
そうすると、「アズキさんだから必ず心霊落語」とかw、慣れると先を読まれてしまうのですな(^^;)
怪談は「オチがキモ」だったりするので、できるだけオチが先読みされないほうが良いわけなのですが、怪物級の慣れた読者になると、話の出だし、タイトル、さらにはそれを書いた著者(の文体)だけで、過去の好みの話の傾向から話のオチまでを読んでしまうという方もいたりします。怖い話です。*2
もっとも、好みの傾向ではない、または「聞いた時点では何が凄いのかわからなかった」というような体験談でも、寝かせておいて後で読み返すと「うわっ、なにそれこわい」「なんで今まで怖いと思わなかったんだろう」と不思議に思うようなことも起きてくるわけなのですが……。このへん、時間の経過によって体験談を聞き解く側(=著者の意識や好み)も、少しずつ変わっていく、ということです。
とはいえ、すぐに好みが変わったりするわけでもなく、そのへんが熟してくるのには人によっては時間が掛かる場合もあります。
そんなわけで、毎回違う顔ぶれ、違う「傾向」の著者が入れ代わってチームになったら、読む側は毎回傾向先読みができなくて、新鮮に読めるんじゃないかなあ、とか思いまして。
そんなわけで、恐怖箱アンソロは「顔ぶれが違う実話怪談本」になるわけですね。
今ゲラを読んでますが、「うえええorz」と「うひっ!?」がほどよくブレンドされてる感じです。しかも、著者によって傾向がばっちり分かれてました。ご期待頂いていいと思います。
さて、もひとつが蠱。
フルタイトルは【怪集 蠱】。
実話怪談じゃないです。
著者は複数います。
またこれは、今年に入ったくらいからぼちぼちと告知している、「怪集/2009」と非常に濃密な関係にあります。
そして表紙は、かなり意外な実力者です。
(以下、5項目ほど書いてみたけど削除w)
……とりあえず、今出せる情報はこのくらい。
蟻、蠱の他に「超」怖い話Ξもあるし、八月にもアレとかアレとかが動いています。お小遣いはキープしといたほうがいいです。
ぼちぼち旬が始まるよー、ということで。