「超」怖い話クラシックベストセレクション 殯&恐怖箱 女郎花
非常に発売日の近い2冊が、いずれも予約可能になってた……というか、女郎花は既に発売中。
そういえば、一昨日くらいには見本も届いてたんだった。
恐怖箱 超-1怪コレクション女郎花
加藤一 編/竹書房恐怖文庫
Webの横書きで読むのと紙の上の縦書きで読むのとでは随分印象が違うものもあったり。書き下ろし10作とてんこもりです。書き下ろしで頂戴した話がまた、グッときます。
殯の意味は「お通夜」。
収録作には18年振りの復刻、てなものもありますが、勁文社版は当に絶版になってしまっているので、竹書房版から「超」怖い話をご存じの方には、ほとんど知られてないものも多いかもしれません。
また、18年前と今とで元ネタの蔵出しの基準が変わっていたり、怖いと思うポイントが今とは違っていたり。大昔の原稿の大部分がテキストデータで残ってるというのも考えてみれば稀有な話で、90年代初頭あたりはまだ「手書き原稿を入稿」とか「ワープロで書いてプリントアウトしたものを入稿」なんてのが一般的だったんですな。
1991年に「超」怖い話に取りかかる直前に、当時勤めていた新技術好きな社長がいる会社wが試験的に「電算入稿*1」で、勁文社からゲームブックを出していまして、勁文社はデータによる入稿を受け付けていました。データといっても、現在のように「InDesignのデータとPDFをメールで*2」というわけでもなく、テキストデータ、それも初期の一太郎*3のデータファイル形式で、しかもフロッピーディスクで入稿していました。しかも、5インチの。
「超」怖い話では過去に「入稿作業中に作業マシンが突然死」という恐怖を味わっているので、作業中・作業終了後ともにできるだけ複数のバックアップを残すようにしているんですが、そのおかげで新しいパソコンを買う度に古いデータディスクを、新しいフォーマットのディスクに移し替える……というバックアップリレーが行われていて……。
当初、2DDの3.5インチディスク*4とか、2HDだけど5インチディスクという、今だったら絶対に開けないないようなフォーマットのディスクで入稿されていたデータの多くが、今もWindows XPのパソコンに繋がれた外付けHDDやCD-Rに移し替えられて保存されてきたというのは、こりゃもー物持ちの良さを褒めたいというか……。
怪談温故知新でした。
主に編集技術面の。*5