IS01/IS02、そしてIS03

auの個人向けスマートフォンが発表された。
スマートフォンはすんげー欲しい。欲しいんだけど、ワンセグはともかくFelicaのない携帯は、根本的に選択肢に入らない。
iPhoneをパスしてるのも同じ理由だし。
というか、東京で生活していて、携帯におさいふケータイが付いてないというのは、もう苦痛でしかないというか、財布忘れて出掛けるのと同じっていうか、パンツ履き忘れてジーンズ穿いちゃったような座りの悪さというか、靴下を穿いたまま銭湯の湯船に浸かるような違和感というか……。
10年前にはなかった常識が、今は「ないと死ぬ常識」になってるわけだが、技術の進化とインフラの整備って凄いよな、と思う。
そんなわけで、アンドロイドとかWindows Mobileとかいう以前に「Felica付けろこの野郎!」という……この潜在的需要は絶対にでかいと思う。


そんな中、今回発表されたIS01Sharp製アンドロイド携帯)/IS02(東芝Windows Mobile携帯)。狙っているのはIS01系列なのだが、でかいw
大きさは単純にDSiより天地がそれぞれ10〜15mmほど大きくなったくらい。DSiLLよりは小さいw
通話機能はあるにせよ、これで通話をするのはiPhoneよりしにくいんじゃないかという気もする。が、W-ZERO3 D4よりはしやすいんじゃないかと(ry
通話をメインに考えるなら、たぶんIS02のほうが使いやすいんだろなという気はする。IS01は携帯とかスマートフォンとかいうより、ほとんど「超小型ネットブック」という感じだ。
でも、そういう使い方の通信機器が欲しいというのはあるのであって、後はIS01でまっとうな通話ができるのかどうか(^^;)


IS01セカイカメラmixi、Twit対応ということで、このへんiPhoneキラーアプリ*1、日本の携帯/ネットユーザーの定番SNS、そして現在主流のマイクロSNSに対応しておこう、というあたり、スマートフォンだけどユーザーはビジネスユースじゃなくて(それも込みで)20〜30代女性を狙ってんのかな、という。まあ、狙ってそうです。狙ってるでしょう。
マーケティングを考えるときに、「若い男、子供、若い女性、老人」というベクトルがあるんだそうで、

  • 若い男というのは「新技術に積極的」
  • 子供は「可処分資産は小さいが、市場に将来性がある(長期市場を期待できる)」
  • 若い女性は「流行に敏感で、ブームの先駆けになるので、ブームを煽るなら若い女性(女子高生とか)を狙え」
  • 老人は「金持ってるので高額商品を売れ」

とかそういうw
この手のガジェットは、価格の問題もあるけど「新技術に飛びつく」っていうのと、「家庭を持っていない(=独身)ので、家族を養うコストが要らず、自分の趣味や興味にある程度まとまった金を使える」の双方を満たした、若い男性向けに想定されるのが普通。若くはないけど僕なんかの場合、子供いないし新技術大好きだしで、確かに飛びつくタイプの典型。
が、今回のIS01/IS02はどちらもスマートフォンでありながら「若い女性」をターゲットに含めているっぽい。テザーサイトもそんな感じだった。
これは、「家庭を持っていない(=独身)ので、家族を養うコストが要らず、自分の趣味や興味にある程度まとまった金を使える」という、従来なら若い男性に当てはめられてきた要素が、若い女性にも有効だ、という考えに基づくものなのかな、と。
一昔前なら「オンナはメカオンチ」という性別蔑視的なカテゴライズも有効だったかもしれないけど、現代にあって「女性は携帯電話を使いこなせない」とかいったらどこのアナクロニストかと鼻で笑われる。つまり、情報機器の購入者について「経済力」を別にしたら女性男性という定義はほぼ意味を消失しているのでは、という。
また、携帯電話を用いたコミュニケーションは男性よりむしろ女性のほうが有効に活用している。これは携帯から始まった話ではなく、PHSが出回りだした頃のCメール、ショートメールの活用は圧倒的に女性のほうが多く、さらにその前、PHS市場(ショートメール)を生み出す苗床になったポケベル*2のメッセージ通信*3と、女性は情報機器への順応性は高い。
もっと遡ると「FAX」であったりとか、「変態少女文字と授業中の教室を飛び交う折り紙のような手紙」であったりとか、「文通」であったりとか、さらに遡って紫式部的なアレとか清少納言的なアレとか……。
要するに、日本においては「女性による文章コミュニケーション・ネットワーク」の原点に手紙というP2P&回し読みwというリンケージネットワークがあり、それが世代/時代を超えて綿々と受け継がれてきたつーか、「それをするのに好都合なガジェットがあれば、何ら抵抗なくそれに飛びつく」のはだいたい女性の方が先つーか。

そういうことを考えれば、iPhoneが既に先行しているように、IS01/IS02のようなスマートフォンをビジネスユースではなくて、女性用情報発信ツールに見立てるというのは、方向としては間違っちゃいないんじゃないかな、とか思う。*4


が。
ここまで持ち上げといてなんだが。
僕としては今回のIS01/IS02は見送る。
Felica搭載のIS03*5(仮)が2010秋冬くらいに発表というか発売されるらしい。まだ6〜10カ月は先の話だが、それが出るなら是非ほしい。そっちが欲しい。それ欲しいから更新は我慢する!
本当はこの春にぼちぼち携帯買い換えようかと思っていて、auのSH006(Wi-Fi接続)とかいいかもー、とちょっと思っていた。が、SH006はWi-Fi接続以外には特に欲しい機能がない*6ので、なんとなく足踏みしていた。
危ないとこだったw


IS01/IS02のスマートフォンは料金体系とかいろいろ不明な点が多いので、諸手を挙げて持ち上げられる段階ではないし、仄めかされたに過ぎないIS03(仮)に至ってはまったくの未知数ではあるのだが、いずれ出るであろうIS03(アンドロイド携帯)を俯瞰する意味でも、これから6月に向けてことある事に店頭のIS01モックアップやデモ機を触りまくりたい、と思うのだった。


でも、au
Felica対応の次世代機の発売を一世代目発売前に発表しちゃったら、相当な買い控えが出るんじゃないの?
という気はする。
気はするけどはよ出ろ。出せ。出して下さい。

*1:というくらい羨ましいw

*2:……名前が出てこなくて長考orz

*3:数字や記号の組み合わせで原始的なメール交信をし始めていたのは当時の女子高生達

*4:iPad/キンドルに先行されそうな電子書籍分野に、Googleが第三極(むしろ本命)として割り込むためにも、アンドロイド搭載スマートフォンってのは女性に持たせたいんじゃないかな、とか。iPhoneは情報受信には非常に適しているけど、情報発信にはあまり向かないツールでもある。男性は情報を発信したがり、女性は情報を活用したがる、といわれる反面、個人的情報発信は女性のほうが遙かに活発。その旺盛な個人間情報交信を支えるツールとしては、入力デバイスが不十分なiPhoneやそのスケールアップ版であるiPadはちょいと向かない。キンドルは想定外。

*5:という名前になるかどうかも未定w

*6:Felicaはあって当然