Skatecycle

「仕事が終わったら本格的に乗る!」
と宣言(主に自分に)してきたSkatecycle。
腰を痛めてみたり(ぎっくり未遂)、雨が続いてみたり、なかなかチャンスがなかったのだが、日曜は久々の晴天だった。
ちょっと風が強かったけれども、雨はない。
そして、友人が遊びに来るという。
「スケボー経験は?」
「昔やってました」
「乗ろう(・∀・)ノ」


てなわけで、まずは開封の儀の記録写真から*1


アメリカはBrooklynからの航空便は、こんな状態でやってきた。送付状の他に箱に宛名直書き。
この箱を開けると、


Skatecycleを印刷した赤い箱が。
この箱を開けると、


さらに無地っぽい箱が。
マトリョーシカか。


箱の中にはこんな感じで折り畳まれた状態のSkatecycleが入っている。梱包材は段ボール。


添付品は完成品本体、マニュアル(乗車&整備)、工具類。
工具は六角レンチが3本と、ホイールとベアリングを外すための専用工具が1本。


ビニール剥がして広げるとこんな感じ。
大きさはG-Motionとさほど変わらない。エンジンがない分、若干小さいかな? というくらい。

前後のホイールには足を置くステップがあり、黒いポールで前後が結ばれている。ポールとの継ぎ目部分は、ロールに若干の(合計60度以内くらい)、ヨーにさらに大きな(合計で180度くらい)自由度があり、ピッチは固定されている。
OrbitWheelは完全にセパレートだったので、ロールから何から全てに自由度がありすぎた。それが難しさを増していたのだが、Skatecycleはその自由度が限定される分、乗りやすさを向上しているのでは、というのが見た目の感想。

ホイールとポールはどちらも同じ部品で同じように接続されており、前後は特にないようにみえる。のだが、一方は若干固めに固定されていて、動くけれども固い。もう一方はゆるめに固定されているようで、自転車の前輪のようにゆるゆるぶらぶら。
工作精度の違いだろうか? と思った。

では試しに乗ってみましょう。


……おお。
乗るのは案外乗れるな。
蹴り足(この場合は左足方向に進むつもりなので、右足が蹴り足)を先に入れ、前足(左足)を入れ、左足を立ててから右足で蹴って車体を立てる。
この辺りはG-Motionと同じ。
だから、倒した状態から起こすところまでは同じで、そこまではすぐにできそうだ(フローリングの上で練習w)
フローリングでこれ以上練習すると床に傷が付く&階段から落ちそうなので、外に出てみた。


最初のうちは家の前の路上にて。
自転車も通行人も車も来るので大変危ないということで、近所の公園へ。
これは健康器具です。


とりあえず、いろいろ試してみるのだが、まず立ち続けるのが難しい。
これはG-Motionの初期の練習でも痛感したことで、タイヤふたつしかない、しかも横から乗るとなると、つい尻を突き出してバランスを取ろうとしてしまうし、足が開く(左=背面へ曲がってしまう)し、足の位置に自信がないから足下を見てしまうし、結局バランスが取れないので上に立っていられない。
横向きに乗って、身体を開いて肩を前に向け、視線を遠くに。基本は自転車と同じ。
……という基礎の基礎を思い出しつつ挑戦するのだが、頭でわかってても身体が付いてこないんだよなあw
なんというか、「高い所から落ちそうになって、必死に手を振り回している人」みたいなバランスの失い方wを繰り返し、なかなか進まず。


そのうち友人が「もしかして、これは後で漕ぐんじゃなくて前で漕ぐんじゃないか?」と気付く。
G-Motionの経験だと駆動輪は後にあるので、基本は乗っかってるだけなんだけど、緩いスラロームを繰り返すような場合は、後ろ足で漕いでいたような気がする。
また、走り始めの重心は後ろにあって、走り出すと同時に前(フロント)に体重を乗せ、巡航に入ったら後ろ足で漕ぐことで車体を揺らしてスラローム、とかだったはず。


Skatecycleにも共通点は幾つかある。
乗りだし、速度ゼロの静止状態から最初の惰性を付けるときは、前足を立て、後ろ足で蹴ってから体重は前に移す。
すぐに止まってしまったのは、転倒を恐れて後ろ足に重心が掛かっていたせいかも。
「スケボーでは、前足を浮かして位置移動させながら、八の字のように漕ぐんですよ」
僕はスケボーの経験がないのでそこらへんがよくわからなかったのだが、自転車に置き換えて考えてみる。


バランスを失って倒れそうになったとき、自転車は倒れそうな方向にハンドルを切る。
そうすると、車体はそちらを向くが、倒れる勢いが進行方向へ進める勢いに変わり、また遠心力が掛かるので進行方向の逆方向に車体が引っ張られる。
そうすると、今度は逆方向に倒れそうになるので、ハンドルを逆方向に切る。そうするとまた逆方向に曲がり(倒れ)始め、遠心力が掛かる方向が逆になるので車体は逆方向に起きてくる。
基本はこの繰り返し。
ということは、後ろ足じゃなくて前足を八の字に動かして漕ぐ、というスケボーの乗り方は確かに理に適っている。
しまつた、ここでスケボー経験の差が出るか(´・ω・`)


そして、Skatecycleは前後とも同じ形だが、実は前と後はあるんじゃないのか、という気がしてきた。
先の「若干固い」と「ぶらぶらゆるゆる」の固定の違いだけど、自転車と同じとして考えるならハンドル側=前側(今回は左足側)はゆるゆる。乗っけて固定する後側(右足=蹴り足、と思っていた側)は固定されていたほうが乗りやすい、かもしれない。
SkateでCycleという名前は、単に「ホイールが2輪だから」ということではないのだなアルテイシア! なるほどララァはかしこいな!


強風と砂埃の中、小一時間ほど代わる代わる練習してみたのだが、結局誰も乗りこなせずw
ただ、「漕ぐことはとりあえず考えない」「乗ってバランスを取ってる時間を長くする」という方向に切り替えてみたら、進んだ距離は50cmから2mくらいにはなった。漕ごうとするといきなりコケるので問題の解決にはなっていないのだが、これはこれで進歩、と自分をごまかす。

公園から去り際、ごく短くすごく緩いスロープになっている入り口辺りを下ってみたら、バランスの取り方&足の使い方が、ほんのちょっと見えた気がした。
<●><●> クワッ と。


……まあ、たぶん気のせい。


これ、小学生とかにやらせたら凄い勢いで乗れるようになるんだろうなあ、と子供の柔軟性を羨ましく思いつつ、ハンデのある大人なのでもっと精進しなければ、と心に誓った。


全然乗れなかった割に運動量がハードなので、これは腰に来るんじゃないかとか思ったのだけど、意外なことに身体は軽い。
これは続けたほうがよいかもしれない。


……ええ、Skatecycleは健康器具ですが何かw

*1:箱を開けたのは数日前