カバン

ここ数年の、僕の外出時の定番になっている、西ドイツ連邦軍のバットバッグ。軍モノカバンだが、本来の用途は「兵隊さんのお弁当入れ」らしい。糧食や個人的な小物を入れたりもする。
バットバッグの「バット」は、Badのほうじゃなくて「ケツ」のほう。ぶら下げたときにケツあたりに来るのでそう呼ばれるらしい。
肩紐は長さが変更できないとかいろいろ不便そうに見える点も多いのだが、使い込んで見るといろいろ便利で、財布、喫煙具類、携帯の予備電池類、手帖(紙のノート)や筆記具、あと3DSを入れると、だいたいそれで一杯。後は文庫本が2冊くらい入るかどうか、といったところ。
それ以上詰め込んでも邪魔だし、重い。それ以下だと不便。そのギリギリの境界線上にあり、何よりナイロンなどの無粋な素材ではなく、コットンと真鍮とアルミというのが味がある。
この西ドイツ軍のバッグには何種類かのバリエーションがあり、また人気のある型のためレプリカも存在し、さらにこれを手本にファスナーや長さを変えられるストラップが付いた民生向け(というかファッション用途の)バッグまで存在する。
のだが、やっぱ本物がいい。
大切に大切に使い倒してきたのだが、そろそろ肩紐がすり切れすぎて限界に近い。元々2cmあった紐がすり切れて、今残り7〜8mmに……。
多少すり切れてようと、前のオーナーの落書きがあろうと*1、油臭かろうとカビ臭かろうと倉庫の匂いが染みついてようと、やっぱ本物がいい。ユーズド万歳。
が、そのユーズドすらも、ここ何年かは入荷がなかった。
だってもう、「西ドイツ」って国はないわけで、その当時の装備品、1960〜70年代頃に製造されたものは減るばかりなわけで……。
久々に「レプリカでも妥協するからあの型ないかなあ」と思って探してみたら、よく使う店に奇跡的に入荷されたっぽい。
そりゃもう買うしかないでしょう。
本当は2〜3個欲しいくらいなんだけど、他にも探してる人がいるかもしれない。必要以上に狩りをしないのも狩人の鉄則。
なので、敢えて1個だけ調達。


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1890円。別に高いものでもない。
はっきり言って多分、ボロくて油臭いのが来るんだろう。でも、これがいいのだ。

*1:今まで使ってたのには、Th.Boven(ボーベン軍曹)という名前が書き込まれてた