LED対策お済みですか

節電節電と喧しい。
原発を止めたこととバーターで火発燃料代が爆騰したのは、「電気代が跳ね上がってでも原発はイヤだ」という、懐に余裕がある人の主張が多数を占めたから。


「ご家庭で節電をすればいい」
に対する、節電としてよく上がるのが「小まめな消灯」「無駄な家電品を使わない」「エアコンの利用抑止」こんなところなのだが、実は「小まめな消灯」はあまり節電にはならない、というよな話を聞いた。
そもそもマメに消灯できるような場所ってどこだ? というと、トイレ、玄関灯、廊下灯、スタンドライト・ベッドライト、キッチンの照明、まあザッとこんなところ。この辺りは元々頻繁にスイッチオフにしているか、そもそも点けていない場所なので、実は改めて節電しようと思っても節電量は大したアドバンテージを稼げない。
それ以外はリビングや勉強部屋のシーリングライト、ペンダントライトなどだが、長く居る場所の天井照明を節電しようと思ったら、
「家族がリビングに集まるのをやめる」
「テスト勉強はしない」
「早寝する」
「家に寄りつかない」
になるのだが、これでは家庭破綻するし教育上もよろしくない(^^;)


シーリングライトについては既存の蛍光灯型の照明よりLED照明のほうがずっとお得……なイメージがあるのだが、1W辺りの光量と単価で計算してみると、言うほどLED照明は安いわけでもない、ということが浮かんできた(´・ω・`)


一般的な蛍光灯型シーリングライトは、40W+30Wのリング型蛍光灯を使っているのだが、40W*1で3270ルーメン、32W*2で2510ルーメン、合計で5780ルーメンくらいはあるらしい。商品的には所謂「メロウルック」とか書かれてる標準的な高性能タイプで、6畳程度の部屋が昼光色で明るく感じられる程度の光量。
つまり、72Wで5780ルーメンなので、1Wあたり80.2lm/W。
シーリングライトそのものの値段は、だいたい5000円前後から。
製品寿命は、本体が10年くらい、蛍光灯は5000時間くらい。


LEDシーリングライトはまだまだ値段がお安くない。平均3〜5万、業界最安のアイリスオーヤマのLEDシーリングライト(CL6N-E1 http://www.irisohyama.co.jp/led/ceiling/no_3200.html )でも1万円する。
この六畳用お手頃シーリングライトの場合で、消費電力34Wで照度は3200ルーメン。普通の40+32W蛍光灯の半分強くらい。半分強、ってのは実は結構暗くて、既にLED電球を幾つか導入しているが、初期のLED球はびっくりするほど暗かった。全球照射ではないこと(LEDは真下にのみ向いている)、環境反射がないことなどもあるのだろうが、マジくらい。
このCL6N-E1の例で計算すると、1Wあたり94.1lm/W。製品寿命は40000時間と、約10倍で、製品価格は倍くらい、といったところか。


1Wあたりで比較すると蛍光灯は80.2lm/W、LEDは94.1lm/WなのでLEDのほうがもちろん高効率だが、言うほど大きな開きはないような。
また、この条件だと蛍光灯は確かに寿命は1/10、値段は1/2だが、明るさは蛍光灯のほうに軍配が上がる。
特に室内照明は、暗いと一発で視力が落ちる。*3


アイリスオーヤマのLEDシーリングライトでもっとも光量があるのは、IRLDHCL5171N-E01 http://www.irisohyama.co.jp/led/ceiling/1_5100.html という最上位機種。製品価格は15000円くらいで、蛍光灯の3倍くらいで、明るさ5100ルーメン。これでも一般的な蛍光灯の5780ルーメンには劣る。
この最上機種の電力消費量は61W。……LEDだけど、結構電気食う。
1Wあたりにすると、83.6lm/W。
蛍光灯が1Wあたり、80.2lm/W。
実は、ランニングコスト(消費電力辺りで得られる明るさ)という視点で見ると、実はその差はほとんどなくなってくる、とゆー。


もちろん、LEDは10年明るさが減衰しない。
蛍光灯の場合で、蛍光灯球40/32Wの場合で1セット1200〜1800円の間くらい。安いところを取って1200円として、だいたい4年に一度くらいのペースで交換、といったところなので、10年で考えると初期コスト5000円+1200円(4年目)+1200円(8年目)で7400円くらい。
LEDは10年間交換なしだが、シーリングライトの場合「電球のみ交換」ということはできないので全交換として、10年ごとに1万〜15000円のコスト。


蛍光灯並みの光量を求めると、実はLEDシーリングライトランニングコストは蛍光灯とほとんど差がなくなってくる上に、それほど安いわけでもない、という。


工エエェェ(´д`)ェェエエ工


LEDシーリングライトは、そんなわけで導入コストが7000円以下(蛍光灯の1.5倍以内)になるか、光量に対する消費電力が、100lm/W以上になるか、そこらへんの技術進化が来るまでの間は、LEDシーリングライトは導入してもそんなに大きな節電にはならない、という結論に。


今、白熱電球を使っている場所(玄関灯、廊下灯、トイレ、洗面室、風呂場など)は、100〜40W→6〜2.3Wくらいになるので大幅な節電にはなるが、そこ元々点けっぱなしにする場所でもないので、やはりあんまり大幅な節電は期待できない。


そうなるとエアコン、冷蔵庫、テレビの昭和の三種の神器が大きく影響してくるわけなのだが、冷蔵庫はそうそう気軽に買い換えられないw
テレビは「見なきゃいいんだよ!」という解決策があるがw、ゲームやビデオ(DVD/BD)を見るには点けないわけにもいかない。
僕としては、「こんなときは、明るい外で紙の本でも読んで、暗くなったら昼間携帯用ソーラー発電*4で充電しておいたラジオでも聞きながら寝てしまう」というのをオススメしたいが、要するに結論としては。

  • 機器の買い換えは大きな節電効果は期待できない。
  • 原発を停止する以上、それと引き替えに掛かる電気代の上昇は引き受けなければならない。(リスクヘッジは無料ではない)
  • 家庭用の電力消費以外に工業用電力(あらゆる【製品】を作ったり運んだりするのに掛かる電力)のコストも10〜15%上がるということは、製品価格にそれらの「見えない原料費」が加算されるということでもあり、標準的な生活コスト(出費)は家庭での節電の成果に拘わらず、10〜15%上昇する。しかし収入は増えないか、コスト削減のために縮小される。


このへんは覚悟しておく必要がありそうです。
というか、あります。



くるぞ。電渇恐慌

*1:FCL40/38のEX-N型:ソース http://home.att.ne.jp/wave/shida/fl_faq.html

*2:同じく、FCL32/30のEX-N型

*3:よく言う「本の読み過ぎで目が悪くなる」の類は、目の酷使よりも、目を使う場所の明るさの影響が大きいのだそうで、子供の頃から視力が弱かった僕の実家も、光が入らない薄暗い家でした(^^;)

*4:家庭用ソーラー発電についても投入コストと回収利益の相関を計算してみたんだけど、「二階建て程度で敷地が100坪以上ある」とかでないと、まるでメリットがなさげorz 都会のネズミが暮らす狭小住宅では投資コストを回収しきれないようです。腕時計や緊急用のラジオ、ライト、スマホの充電用なら十分実用的だけど。