パソコンとオイルヒーターと電子レンジ

もちろん、言わんとしているのはぶつ森の話。
電子レンジとオイルヒーターはたぬきちの店で。
パソコンは某アキバフリーペーパーの編集さんになでさすらせていただいた後、通販で購入。
スイッチを入れるとMacみたいな「ぽーん」という音の後に、「ぴがー、ぴー、ぎょー」というあの懐かしいモデムの接続音が!(笑) 僕は通信は300bpsから始めて、1200bps、2400bps、9600bps、12800bpsの後に56kでインターネットに移行した世代なのだが、モデムの速度が上がるに連れて、あの「ぴがー」という音も変わったんだよなあ。
また、モデムの速度によって画面に表示されるテキスト(テキストですよ、テキスト!)の描画速度も速くなった。300bpsだとTV版ルパン三世のオープニングのように一文字ずつだかだかだかと表示され、1200bpsになると1行ずつ表示された。2400bpsではなんとなく文字列がだがだがだがだがと流れていくようになったが、まだ目で追えた。9600bpsになるとさすがに画面ごとどびゅん! と飛んでいくためほとんど読めなくなり、「2400bpsのほうが読みやすくて便利だったよな!」という負け惜しみともなんとも付かないことを言い合ってはウンウンとうなずきあっていたものだった(実話)。
というようなことを思い出させてくれた(笑)


電子レンジはスイッチを入れると、ぶーんと言いながら中のモノが回転し、温め終わると「ぴーぴー」と早く取り出せ音が鳴る。
オイルヒーターは何も起こりません(本物だってそうだけど(^^;))。
なんというか、ぶつ森は「住める(住んだつもりになれる)」という意味で、ママゴトと言うよりもドールハウスの楽しみに近いような気がする。「ああっ、こんなものまで! ああっ、動く!」という感動は、よくできた可動部分の多い食玩を見ているようでもある。
日本人は「細かいところまでよくできている、本物そっくりのミニチュア」っていうのに弱く、古来からそうした「小さい工芸品」を作ってきたようだ。どこまでさかのぼれるのかという起源は調べていないので明らかではないのだが、指物師の手慰みとして「ミニチュア鋸、鉋、たばこ盆、箪笥」が作られていたり、米に般若心経を書いたりその技術で超豆本を作ってみたり、少なくとも元禄時代には和風ドールハウス文化と言うべきものが芽吹いていたことは明らかだ。(当時、すでに今の100均ショップのような「どれでも16文」で売る物売り商売があったそうで、その売買品の中に子供用のままごとのオモチャとしてミニチュア工芸品があったそうな)
また駄洒落の発達(笑)に見るように「自分が知っているものと照らし合わせて確認して満足を得る」という精神文化があるように感じる。
奇しくもぶつ森というゲームはそういう「ドールハウスを許容する文化」をうまいこと反映している。


こうしたアイテムへの執着はぶつ森が始祖ではない。
例えばドラクエやFFなどのRPGに出てくる武器・防具のコレクションもそれに近いが、それらはどちらかというと数値化された能力に付けられた名前、でしかなかったと思う。
ぶつ森の家具コレクションは、「動く家具と動かない家具」はあるものの、それそのものには数値化された要素はひとつしかない。それは値段である。
確認している最高額アイテムは「おうさまのかんむり」「じょおうさまのかんむり」「おひめさまのかんむり」などの冠シリーズで、これは100万ベルする。ちょっと買えない(^^;) (でも、王様のヒゲは買った)
このへんは、食玩にありがちな「シークレットアイテム」、もしくはMTGでも高値で取引されるレアアイテムの類かもしれない。「(付加価値として)高価だという共通認識が成り立っているもの。なくても困らないがそれを手に入れることがステータスの獲得心を満足させるもの」であるわけだ。うまい工夫だ。


11月末に買ってもう2ヶ月以上遊んでるのに未だに飽きるでもなくつなぎっぱなしになってる、また、売れ続けている理由は、このへんの「日本人の趣味」にあっているからなのかもしれない。(でもキューブのぶつ森=Animal Crossingは、海外でもかなり売れている。ドールハウス趣味というのは欧米でも手堅い伝統的な趣味のひとつであるわけで、日本人だけが特殊なわけではない、ということには触れておく)




ゲームとは全然関係ないけど、くわがたツマミの第二話が公開されていた。
週刊連載、ずっと続くといいなあ。
つかやわらか戦車の3作目はまだか。