DS Liteへの反応

というわけで、今回の帰省では初代DSとDS Liteの双方を持って帰ることにした。
主目的は行き帰りの暇つぶし+弟夫婦(子供の相手以外にゲームをしない。持ち歩いている情報家電は携帯のみ)+親(PCをちょっとやるけどゲームは四川省くらいしかしない)の、DSへの食いつきを見てみるというもの。
もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」「英語漬け」「ぶつ森」「マリオカート」「さわるメイドインワリオ」の4種を持って行ったところ、70代の老人二人は「脳トレ」に「これおもしろいね」という反応。というより、ゲーム機には触る前から拒否反応を示すタイプだったはずなのだが、その口から「あらやだ。おもしろい(原文ママ)」という言葉が出てきたのは興味深い。
弟夫婦も、子供と一緒になってやっていた様子だが、子供達(姪甥甥)がDSを買って貰えることに繋がるかどうかは不明(笑)


さて、ちびっこギャング(死語)の反応を見てみると。
上が春から小学二年生の姪。下が保育園の甥。どちらも言葉ははっきり、自我もしっかりしている。いちばん下の甥はまだ10ヶ月なので今回の観察対象外。

二人とも、初代DSを「大きいDS」と呼び、DS Liteを「青いDS(エナメルブルーだから)」と呼ぶので、ここではそれに準じておこう。
大きいDSと青いDSでは、二人とも青いDSのほうが圧倒的に人気があった。


*1のほうは通信たまごっちを2〜3個ネックストラップでぶらさげて持ち歩くような、典型的な今時の小学生なのであるが、いちばんやりたがったソフトはぶつ森。何度かやらせてみるが、僕の部屋の家具を片っ端から家の外に捨ててしまう(笑)ので、ペナルティとして取り上げる(^^;)
その後、何本かあるソフトのうち、親と一緒にやっていたのが脳トレ。ただ、漢字が難しいようで、計算系のものはいくつかやっていたが、あれは「学校の宿題」をやらされているようなのか、いまひとつ評判がよくない*2
一泊二日の約24時間の間で、姉のほうがいちばん気に入っていたのはさわるメイドインワリオだった。


*3のほうがいちばん気に入っていたのはマリオカートぶつ森は気になっている様子だったが、「何をしていいのか判らない」様子。英語漬けはやはり子供向けじゃなく、評判は芳しくない。


欲しいソフトを聞いてみると、やはり「ぷちぷちおみせっち」「ポケモンレンジャー」などが欲しいらしい。
これも子供向けソフトとしては想定の範囲内

ぷちぷちおみせっちとポケモンレンジャーはもちろんメガヒットタイトルにはなるだろう。「子供が欲しがる、親が買う」という、従来型の購買スタイルを保証するものだ。
が、DS全体の売り上げ、もしくはDSユーザー層そのものの拡大に繋がるかというと、さほど大きな意味は持たない気がする。あくまで「子供のためのゲーム機」であることを裏付ける程度の意味しか持たないような。
今までゲームをやらなかった(年齢的に、または興味の範疇にないということで)層に興味を抱かせるタイトルがミリオンヒットになっている点は注目すべきだと思う。つまりDSユーザー層は、やはりPSPとは重なっていない。PSPを買っている人はおそらくDSも買っているだろう。が、DSを買っている人は必ずしもPSPは買っていない。DSと一緒に持っているのはせいぜいが「携帯電話」なのではないか。

その意味で、DSのライバルはPSPではなくて携帯電話なのではないか、という推測は説得力を持つと思う。
DSは「電話機能がない携帯電話、簡易メディアプレイヤー」なのであると思う。
ブラウザ機能やワンセグ対応は、やはり子供のためだけではなく(もちろん、パソコンを使わずにwebの恩恵を得る、大金を積まずに一人一台テレビを与える、というのもあるだろうけれども、ワンセグ放送ポケモンが放映される可能性も少ないだろうし)これらの機能拡張もまた大人向けだろうな、と思う。


今後、DS向けの「大人の手慰み」コンテンツに、どういったものが出てくるかは非常に興味深いところ。
以前から「DSで本を読みたい」「DSにテキストリーダーとしての機能を持たせて欲しい」とは思ってきたのだが、フラッシュメモリなどのメディアで、PC経由でテキストを提供するのではなく、ブラウザ経由でテキストを供給できるのだとしたら、「DS向けテキスト提供コンテンツ」というのも成り立つかもしれない、と思った。例えば、DSでの閲覧に特化した青空文庫のような「テキスト配信サイト」とか。
考えられ得るDS側の問題点としては「電源を切ったら保存内容が消えてしまう」というところだと思うのだが(もちろんこれは、コピーガードの意味もあるだろうが)、ある程度の量の「読みかけのテキスト(webページ)」をDS内に保存しておいて、例えば通勤電車の往復で読めるとか、そういった使い方ができるといいな、と。

6月発売のDSブラウザ(仮)は、そういった意味では携帯電話コンテンツサービスをやっている会社にとってはビジネスチャンスになるかも知れない(課金方法はPC経由?)。
いろいろ想像できておもしろい。

*1:第一子で長女

*2:その点、脳トレはやはり大人に受けがいい。前作と合わせて合計160万本売れているというが、やはり主購入層はまちがいなく大人、しかもそれなりの高齢層だということの裏付けになっている気がする

*3:第二子で長男